現代音楽を一変させたコンポーザー、ピエール・ブーレーズ逝去
[2016/1/7 18:19]
20世紀を代表するコンポーザーでありコンダクターのピエール・ブーレーズが1月5日、自宅で逝去した。90歳だった。
1925年フランス生まれ。1940年代には作曲活動で巨匠メシアン門下から話題を集め、1950年代には『ル・マルトー・サン・メートル(主のない槌)』をはじめとするヒット作を連発、ドイツのシュトックハウゼン、イタリアのノーノとともに“前衛三羽烏”と呼ばれたこともある。
Bartók: Music for Strings, Percussion and Celesta / Boulez · Berliner Philharmoniker
1960年代からは指揮活動も活発化し、1971年にはニューヨーク・フィルとロンドンのBBC交響楽団の首席指揮者に就任。2009年には日本で第25回京都賞(思想・芸術部門)を受賞するなど精力的に活動をこなした。
また『現代音楽を考える』(青土社)や『ブーレーズ音楽論――徒弟の覚書』(晶文社)など理論家としての著作も多く、現代音楽界に大きな影響を与えた人物である。謹んでご冥福をお祈りしたい。