佐賀県はオタクに優しい県? 今度は『刃牙』のマニアック企画

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[2017/7/30 12:00]

「こいつ誰だよ?」な『刃牙』キャラ満載

佐賀県がなぜか格闘漫画『刃牙』のマイナーキャラにスポットライトを当てたコラボサイトをオープンした。『刃牙』には、“地上最強の生物”範馬勇次郎に“武神”愚地独歩、“日本一の喧嘩師”花山薫、“魔拳”烈海王……と魅力あふれるキャラクターが数多く存在するが、こちらのサイトに人気キャラはひとりも登場しない。むしろ『刃牙』シリーズのファンでさえ「誰?」と言いたくなるようなキャラクターたちばかり揃っている。

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たとえば、勇次郎を麻酔銃で眠らせた“腕っこきの狩人”、柴千春応援団、花山薫vsスペックの闘いを証言してくれた片平恒夫巡査。そんなディープなキャラたちが、有明海の珍魚や佐賀牛、佐賀の焼き物といった県の魅力をアピールしてくれる。

腕っこきの狩人
柴千春応援団
片平恒夫巡査

ちなみに『グラップラー刃牙』第291話に登場した、中国拳法の凄さを教えてくれた老人は、KEN THE 390、KOHEI JAPAN、DEJI、K DUB SHINEといった歴史好きラッパーと佐賀県がコラボして生まれた楽曲『The SAGA Continues...(ザ・サガ・コンテニューズ)』を紹介。「この世で一番伝わる佐賀県のプロモーション」について「たった一つだけというのならやはり……RAP MUSICでございます」と例のほほ笑みを浮かべながら語っている。あなた、ラップ好きだったんですね。

中国拳法の凄さを教えてくれた老人
KEN THE 390、KOHEI JAPAN、DEJI、K DUB SHINE

佐賀県と格闘漫画『刃牙』のコラボサイトでは、「なんだコイツ……めちゃくちゃ見覚えがあるけど誰だっけ……?」というモヤモヤ感が楽しめる(楽しみたくないかもしれないが)。何人わかるか『刃牙』ファン同士で盛り上がりたい。なお筆者は、ジャック・リー・ビオンデが思い出せなかった。「オリバ関係の何かを証言した富豪だっけ?」と思った。違った。

ジャック・リー・ビオンデ

今後もアニメ・漫画とのコラボが続きそう!?

佐賀県はこれまでにもアニメ、漫画とのコラボを実施している。昨夏には大ヒットアニメ『おそ松さん』と自治体で初めてコラボし、『さが松り~佐賀も最高!!!!!!~』というイベントを開催した。また、今春には本格フィギュアスケートアニメ『ユーリ!!! on ICE』とのコラボイベント『サーガ!!! on ICE』を開催。地元飲食店とのコラボフードやオリジナルグッズといった企画を展開し、どちらのイベントも大盛況だったようだ。

これまでアニメや漫画と自治体がコラボするとなったら、大抵がいわゆる“聖地巡礼”絡みだった。しかし、主人公の出身地が佐賀県唐津市をモデルにしている『ユーリ!!! on ICE』はともかく、『おそ松さん』と『刃牙』はとくに佐賀と深い関係がある物語なわけではない。では、なぜ佐賀はアニメ・漫画とのコラボが活発なのか?

なんですぐにコラボするの!?

実は上記の企画はすべて、県内外の人や企業とコラボしての情報発信による地方創生プロジェクト『サガプライズ!』の一貫として実施されたもの。同プロジェクトでは、人気ゲーム『スプラトゥーン』とコラボした焼き物や塩辛も制作されており、こちらも話題になっている。

『おそ松さん』『ユーリ!!! on ICE』『スプラトゥーン』と来て、なぜ急に『刃牙』なんだ……という気はするが、それだけ幅広い作品とコラボしていく気概ということだろう。いったい次はどんな企画が行われるのか? いっそオタクは今から佐賀に移住すべき!

[HEW]