世界的トランぺッターのビンタ事件が物議を醸す……ビッグダディは「必死に伝えたいことがあったんだと思う」

ネットで話題

[2017/9/3 07:00]

「なにやってんだ!」と往復ビンタ

ジャズトランペット奏者である日野皓正が、指導する中学生に往復ビンタを加えたと報じられている。その場面はしっかり動画にも残っているのだが(のちに開催した会見では“軽く触っただけ”と釈明)、日野を擁護する声も多い。

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『週刊文春』8月31日発売号では、8月20日に都内で行われた公演『日野皓正 presents “Jazz for Kids”』での“往復ビンタ事件”について報じた。世田谷区が後援する同イベントは、中学生バンド・ドリームジャズバンドが日野を始めとした講師のもとでの練習の成果を発揮するコンサートだった。

報道によると日野はステージ上で、ドラムを叩く男子中学生に往復ビンタを加えたとのこと。日野が予定以上にソロを取る中学生のドラムスティックを取り上げ、それでも手でドラムを叩き続ける中学生の髪をつかみ、「なにやってんだ!」と怒鳴りつけた後に往復ビンタをしている一連の流れも動画で公開されている。

梅沢富美男「よっぽどのこと」

世界的ミュージシャンによる体罰シーンは、大きく話題になっている。8月31日放送のバラエティ番組『バイキング』でも取り上げられたが、お笑いタレントの横澤夏子は、「この映像自体、虐待として見ちゃう。なんでテレビで流せるんだろうってくらい、刺激的な映像に見える」と拒否反応を示した。また、歌手の山本譲二は「他人様の子供なんだから。子供を叩いていいのは親だけ」とコメント。俳優の坂上忍も、自身も子役の演技指導を行っている立場から「叩かないし、叩く必要もない。今のご時世は、叩いちゃダメ」と語った。

一方で、日野を擁護するような声もある。俳優の梅沢富美男は同日放送の情報番組『情報ライブ ミヤネ屋』で、「人前で叩くなんて僕だってやらない。よっぽどのことで我慢しきれなかったんだと思う」と日野の心情を推察した。

また、ビッグダディこと林下清志は9月1日にTwitterで、「子育てで言えば親が感情を剥き出しにすることも必要な場面があるよね。観客の前でそれをやってるんだから、日野さんは真剣に必死に伝えたいことがあったんだと思うけどな。擁護ではなく一つの考察ね」と育児論を述べた。

林下清志Twitter

中学生本人はバンド存続を希望

ネット上では、演奏を止めなかった中学生側にも非があるという指摘もある。実際にコンサートを鑑賞したという人の声もTwitter上に上がっているが、中学生が勝手な演奏でステージを妨害したと証言されている。そのため日野のイメージが「可哀想な中学生に理不尽な暴力を振るった人間」として定着することを不安視する声も多い。もちろん中学生を止めるために暴力という手段を選んだ問題は残るが……。

『週刊文春』では、問題の中学生の父親による「うちの子が悪い」、中学生本人による「自分が悪いと納得している。今回の件でドリバンがなくなる事態になってほしくない」というコメントも報じられている。中学生が日野に怯えて発言している可能性がないかは充分検討されるべきだが、実際にビンタされた中学生以外の人間が日野を断罪することは、どうやら望まれていないようだ。

[HEW]