地鳴りのような雄叫びや泣き崩れるメンバーも……仮面女子の「組閣発表」がスゴかった

特集・インタビュー

[2017/11/27 17:00]

一部のアイドルにおける「組閣」って……?

「組閣」。一部のアイドル好きにとっては馴染み深い言葉かもしれないが、一般人にはなかなかわかるまい。辞書でひけば「内閣を組織すること」とあり、「内閣」を辞書でひけば「行政権を担当する最高機関で」……まーつまり、メインメンバーを決定する神聖な儀式だということだ。

ユニットやグループの規模にもよるが、「組閣」はやたら滅多に行われるものでもないし、アイドル当人にとってはメインメンバーに選ばれる、つまり「1軍」に上がれるかどうか?ということは、自身のアイドル人生そのものがかかった一大イベントなのである。今回は、運良く“最強の地下アイドル”のフレーズでお馴染みのアイドルグループ・仮面女子の「組閣」、その名も「超組閣発表」の場に立ち会うことができたのでさっそくレポートしよう。仮面女子の組閣自体、約1年ぶりとのことなので、なんだかスゴい日だ。ドキドキしてくる。

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仮面女子の組織編成をおさらい!

と、その前に、仮面女子の組織編成をおさらい。仮面女子とは、アリス十番、スチームガールズ、アーマーガールズという3つのユニットの集合体の総称であり、つまりはこの3つのいずれかのユニットのメンバーになることこそが「1軍昇格」なのである。仮面女子の妹分(下部組織)として、2軍的にスライムガールズや、OZ(オズ)、ぱー研というユニットも存在するのだが、その中から選ばれた精鋭が「仮面女子候補生」という仮面女子にもっとも近い存在となる。

11月25日の仮面女子CAFE。土曜日とあって1部公演はお昼にすでに終了、夕方の窪田美沙マッチアップTシャツのサイン会を経て、18時に2部公演がいよいよ開始! 2部のフィナーレが「超組閣」の発表である。

開場わずか15秒で前列付近はこんな感じに。「超組閣」への期待がうかがえる証拠だ

「超組閣」への期待が高まる熱いライブ……

18時の開演と同時に“スラガ”ことスライムガールズがステージに登場。「組閣」を意識してか、いつもよりもテンション高めのステージング。今回はスラガの中から飛び級での仮面女子入りはあるのか? そして、間髪入れずに仮面女子候補生が華やかに登場。文字通り仮面女子に1番近いユニットである。この中から今日は何人のメンバーが仮面女子に昇格を果たすのか? 大いなる期待も込めて、本人達はもちろん、とにかくオーディエンスの熱量がハンパない。「自分たちの応援で推しメンを昇格させてみせる!!」という「超組閣」へのモチベーションとパッションが尋常じゃない。声援も会場を埋め尽くすサイリウムも、普段より2倍、3倍増しのよう。

この中から仮面女子への昇格メンバーは何人出るのか? 組閣発表に向けて渾身のパフォーマンスに大声援が

仮面女子を代表するユニットが続々と登場ッ

18時40分、仮面女子を構成するユニットの代表格、アリス十番が登場。新メンバーを迎え入れる側のベテランユニットということで、貫禄のパフォーマンス……と思いきや、「(迎え入れる側としても)いやー、組閣ね、緊張します。だって何者かが仮面女子に足を踏み入れるわけですから!」とセンターの立花あんなによる毎度の天然&絶妙なMC。空気が一気に和む。

19時5分、仮面女子を形成する第2のユニット、スチームガールズが登場。
「楽しみ! 怪我で出られないメンバーがいたりするときのためにメンバー増やしたい(水沢まい)」
「仮面女子候補生のステージを観てるだけで、もう本当に息が苦しくなる(猪狩ともか)」
「もし昇格できなかったとしても諦めないことが大事。諦めちゃだめ(小島夕佳)」
過去、苦労に苦労を重ねて、念願の仮面女子に「超組閣」を経て昇格を果たした経験者たちの言葉は重みと思いやりの格が違う。

アリス十番もスチームガールズも、全体の緊張を打ち消すかのような情熱的なパフォーマンスで観客を煽る

19時30分、アーマーガールズ登場。「超組閣発表」を目前に控え、緊張するメンバーと会場の空気を和ませるために、センターの月野もあが突如「大喜利しよう!」と提案するも、大喜利の意味をメンバー全員がさほど理解しておらず、無念の惨敗。とは言え、パフォーマンスは怒濤のひと言。仮面女子の中でも存在感抜群のユニットに成長しただけはある納得のステージを繰り広げた。

さぁ、各ユニットのライヴが終了したところで、いよいよ「超組閣」の発表……とその前に、仮面女子全員がステージに登場。名曲『夏だね』を総勢16名でパフォーマンス。超満員の会場は熱気でムンムン、オーディエンスも後方まですでにもみくちゃの狂熱状態である。

いよいよ「超組閣」の発表……地鳴りのような雄叫びや歓声、泣き崩れるメンバーも

でもって、いよいよ「超組閣」の発表! 昇格者を発表するのは、仮面女子のリーダー桜のどか。ちなみにこの時点でどのユニットからどのユニットへ何人昇格になるのかは発表されてないわけで、それを考えても何がどうなるのか、ドキドキである。

「昇格は……」と、昇格者の名前とユニット名が発表されるたびに、会場からは地鳴りのような雄叫び、歓声、そして拍手に万歳三唱。ステージ上では、泣き崩れるメンバー、抱き合うメンバーの姿が。送り出すほうも、迎え入れるほうも号泣と歓声の連続、まさに仮面女子の悲喜こもごもである。
それもそうである。オーディションを経て事務所に所属、歌にダンスに、厳しいレッスンを耐え抜き、ステージに立てるようになってからも、毎日の本番に加えさらに上位ユニットへの昇格を目指して練習練習また練習の日々。その成果の発表が「超組閣」なのだから。

【仮面女子超組閣の結果発表(発表順)】

・仮面女子候補生からアーマーガールズへの昇格
 →胡桃そら、鷹藤ひの

・仮面女子候補生からスチームガールズへの昇格
 →森下舞桜、木下友里、涼邑芹、雪乃しほり、陽向こはる

・スチームガールズからアリス十番への昇格
 →小島夕佳、水沢まい、神谷えりな、坂本舞菜、楠木まゆ

・スライムガールズから仮面女子候補生への昇格
 →鳥越ゆいな、山宮れな、宮瀬みあ、東條るみな

今回の組閣で昇格を果たした3名のコメント

神谷えりな「スチームガールズの初期メンバーとして5年以上やってきたので離れたくない気持ちもあるけど、私の中でもアリス十番は憧れの大事なユニット。私は今決まった、この未来への道を精一杯やっていきたいと思います!」

楠木まゆ「今までアーマーガールズとして3年ほどやってきました。アリス十番はずっと入りたいと思ってましたけど、入りたいなんてなかなか言い出せず……生誕祭や特別なお祭りの日にだけ臨時参加できるご褒美みたいな存在でした。これからはアリス十番の一員として突き進んでいきます!」

陽向こはる「スチームガールズに入りたくて入りたくて、想いが募りすぎてスチガのライヴを観ないようにしていた時期があったくらい。めちゃくちゃ嬉しいです。これからも頑張ります!」

言葉にできないくらいの感動……年始には加入式も予定

いやー、「超組閣」、本当に胸アツでした。昇格が決定したメンバーはもちろん、迎え入れる側のメンバーも、その苦労が分かるだけに号泣してるわけで、言葉にできないくらいの感動でした!! 最後にリーダー、桜のどかによる締めの挨拶を。

桜のどか「今日発表したメンバーで2018年を迎えたいと思います。今回名前が挙がらなかったメンバー含めて、アリスプロジェクトがもっともっと良くなるよう、みんなでがんばって参りますので、みなさん温かい声援をお願いします」

加入式は年始を予定とのこと。これは見逃せないっ。仮面女子CAFEに行くしか!

(Photography by T.Okamoto)

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