「最終回・ベスト10のコラムを読み返す」タケムラ アキラ(SNAIL RAMP)『炎上くらいしてみたい』

連載・コラム

[2024/2/26 12:00]

1990年代後半から2000年代のバンドシーンを牽引したSNAIL RAMPのフロントマンであり、キックボクシングで日本チャンピオンにまで上り詰めたタケムラ アキラが書きたいことを超ダラダラ綴っていく新連載!


リットーミュージックさん、『耳マン』やめるってよ。という、その古さに「じぇじぇじぇ」なフレーズで始まりました最終回。
『耳マン』のスタート時、「竹村さん、コラム書きませんか?」「いっすよー」程度の打ち合わせという名の安請け合いで始まった、このコラム連載。
2015年11月からだから、もう早9年。1ヶ月に2本という「ヒマなときは苦じゃないが、忙しいときは締め切りに追われる」というペースで引き受けたのだが、俺のいい加減な性格が徐々に表面化し、2020年終盤辺りから1ヶ月に1本、2022年中盤からは数か月のブランクを経て書くという、もはや連載とは言えないスローペースに。
担当さんには本当にすまないことをしたと思っています。
ただこのコラムは、好きなことをほんっとーに好き勝手書いていいというパンクイズムにあふれた場であったこともあり、「辞めてーな」と思うことは一度もありませんでした。

『炎上くらいしてみたい』最終回は、これまで散々書きなぐってきたコラムのなかで、どのコラムが皆さんに読んでいただけたのかPV実数に基づいたベスト10を発表し、振り返ってみたいと思います。

まずは10位~6位!

第10位「タケムラもコカインで逮捕」
https://33man.jp/article/column27/006809.html
本当に申し訳ありませんでした……(迫真)。

第9位「首相のバカさ加減」
https://33man.jp/article/column27/008309.html
当時の政権が行ったコロナ対応に、竹ちゃん激おこプンプン丸カムチャッカ半島。

第8位「息子がもらってきた泣けるラブレター」
https://33man.jp/article/column27/006677.html
当時6才だったあの息子も、4月には小6になります。
あの女の子はどんな6年生になるのかな……。

第7位「有名税とごまかすな・木村花さんの死」
https://33man.jp/article/column27/008709.html
今、読み返してみたんだけど、俺が書いたとはまったく思えないくらいマトモなことを言ってて、ビックリしました。

第6位「NAMIMONOGATARI 2021がHIPHOPを殺す」
https://33man.jp/article/column27/010702.html
日本でのHIP HOP史上、もっとも市民権を得始めたタイミングでの失態。
本当の意味での市民権を得るために付けなければいけない折り合いを、まるで無視してしまった哀しいできごと。

ここまでは、皆さんに多く読まれたコラム10位から6位を紹介しました。
5編のうちコロナ関連が2編、ネット絡みが1編とコラムって世相を表すんですね。
さあ、それでは5位から2位も見てみましょう。

第5位「アンジャッシュ渡部建さんのトイレ不倫」
https://33man.jp/article/column27/008790.html
このニュースの衝撃もかなりのモノでしたが、俺は本コラム内で“渡部氏の不倫相手女性の精神構造”を冷徹な感じで考察していて、それにゾッとしました。竹ちゃん、怖いって。

第4位「“夏フェスで受けた人種差別”の反応を受けて」
https://33man.jp/article/column27/007482.html
本編が予想以上すぎる反響で、ちょっとした紛叫状態に。
補足説明が必要になり書いたコラムだが、最後には「GREEN DAYのビリー先輩、マジいい人だから!」と叫んで終わる謎コラム。

第3位「コカインで逮捕」
https://33man.jp/article/column27/006730.html
本当に……、すみませんでした……(迫真・2度目)

第2位「被害者となったライブハウス」
https://33man.jp/article/column27/008373.html
これもコロナ関連の内容です。今読み返してみたのですが、逆の意味でびっくりするくらい普通の内容です。
これならサザエさんのストーリーのほうが数倍も刺激的。
じゃあなんでこれが2位だったのか、答えはたったひとつ。
「みんなコロナでヒマだったから」
単純に、外出自粛で通常時よりネットアクセス率が高かったんだと思います。

そしていよいよ、『炎上くらいしてみたい』コラム史上、
皆さんにもっとも読んでいただいたコラムの発表です!

第1位「夏フェスで受けた人種差別~SNAIL RAMPの作り方・26」
https://33man.jp/article/column27/007463.html
編集部から「コラムだけでなく、『耳マン』全記事のなかでトップの閲覧数だったと思います」との言葉をいただくほど、本コラムのPV数はズバ抜けていました。
この事件で人種差別とはこんなにも人を傷つけるのかと深く思い知らされたし、日本において「日本人であること」で差別を受けるというパラドックスにも衝撃を受けた。
X(当時はTwitter)上での「それは待遇格差だろ」勢とのやり取りにも発展し、そのなかでは大人げない言葉を投げつけてしまった記憶もあり、それについては反省もしています。
でも差別は本当にダメ。本当に本当にダメ。
あんなに哀しい思いをしたのは生まれて初めてだったよ。

「特定の国の人を快く思わない感情」を内包することとそれを発露すること、そこには決定的な隔たりがある。

改めて、ここに記しておきたい。
本音を言えば、もっとイジワル楽しいコラムが1位だったら良かったなとも思うけど、これを読んでもらったことで差別が少しでもなくなるなら、それは書いた意味があったと思いたい。

さてコラムはこれが最終回。ここで終わりかと思わせて、個人的に「これ読んでみて!」というのも選ばせてもらってもいい?
順不同で挙げていきます。

その1.「プリカ詐欺と喋ってみよう」
https://33man.jp/article/column27/004410.html
『炎上くらいしてみたい』では、これまでもオレオレ詐欺や当たり屋とやり合った出来事をコラムにしているのですが、これはプリカ詐欺師から俺のもとへ1通のLINEがきたことから、実際のやり取りスクショを使いながら振り返っています。
今読み返しても「俺、フザけすぎでしょw」となるのだが、詐欺師が日本人ではないからなのか、俺がフザけていることにきちんと気が付けないまま、詐欺が進みます。
盛ってもないし、つくってもない。全部リアルってのがなんともおかしい犯罪の現場。
続きものになっているので、全部読んでもらえると詐欺師も報われると思います。

その2.「安室奈美恵と俺」
https://33man.jp/article/column27/004060.html
断っておきますが、安室奈美恵さんの思い出ではないです。
俺と安室さんの思い出です(キモいぞ、俺)。
絶対に接点のない者同士が、狭い個室でふたりっきりになるなんてことがあるんですね。
冗談抜きで「え、このまま好きになっちゃうかも」とドキドキしました。

その3.「バンドマンの彼女あるある」
https://33man.jp/article/column27/003569.html
コラム『炎上くらいしてみたい』・初期作品のひとつ。
俺の意地悪さが思う存分そこはかとなく発揮され、いい感じに仕上がっています。
挙げた彼女例はすべてノンフィクション、誇張も一切ありません。
今読み返してもヤバい彼女っているもんですね。

まー、大体こんなとこかな。ほかにも「あれも読んでもらいたいな」という回があるんだけど、キリがないしね。通勤・通学などの時間を使っていろいろと読んでもらえたら嬉しいです。
SNAIL RAMPでバンド活動していない今、表にでることもないので皆さんに何かを発信する機会もあまりないのですが、Xだけはやってますので、良ければアカウント@TAKEMURAAKIRAをフォローしてみてください。

またコカインで捕まったときや死んじゃったときには、そこのポストでお知らせします。

最後に読者の皆さん、『耳マン』編集部の皆さん、本当にありがとうございました!! またね!!

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タケムラアキラ

竹村哲●1995年にスカパンクバンドSNAIL RAMPを結成。2000年にリリースしたアルバム『FRESH BRASH OLD MAN』でオリコン1位を獲得するなど、一時代を築く。バンド活動と並行し、2001年からキックボクシングを始め、2014年10月に43歳の年齢でNKBウェルター級チャンピオンに輝く。2015年12月12日には後楽園ホールにて引退試合を行なった。SNAIL RAMPは現在、“ほぼ活動休止”中。