「プリカ詐欺と喋ってみよう・1」タケムラ アキラ(SNAIL RAMP)の『炎上くらいしてみたい』

連載・コラム

[2017/12/1 17:00]

1990年代後半から2000年代のバンドシーンを牽引したSNAIL RAMPのフロントマン・タケムラ アキラが書きたいことを超ダラダラ綴っていく新連載! この人……ホントにキックボクシングの元日本チャンピオン!?


みなさまこんにちは。「SNAIL RAMPのタケムラです」と名乗るのが常ですが、2年間もバンド活動をしていないと「SNAIL RAMP」を名乗っていいものかどうか、迷い始めてもいるタケムラです。

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このコラム『炎上くらいしてみたい』はここ数回、「犯罪行為をしている人と喋ってみよう」をテーマに書いています。これは俺を被害に合わせようと仕掛けてくるチャーミングな犯罪者たちとの心の交流を描いた真実の物語、「今、恋人と読みたいコラムNo.1」に選ばれた実績などない、ほのぼのと心温まるヒューマンドラマの欠陥版です。

そんなシリーズ、今回は「プリペイドカード詐欺と喋ってみよう」です。これはコンビニで手軽に買えるプリカを数万円分買わせ、その番号を写メさせてチャージしてある金額を盗み取るといった手口。一時期はiTunesカードを買わせるタイプの詐欺が流行りましたね。

まず犯人は誰かのLINEアカウントを乗っ取り、被害ターゲットの友人を装ってLINEメッセージを送信。被害ターゲットに「カード買ってきて」「買ったら裏面のコードNo.を写メして」と要求する手口でした。

ところがですね、俺のとこにはそんな怪しいLINEなど1通もこない。なぜかわかります? 俺ずうっっとガラケーだったんすね、2015年の暮れまで。なのでSNAIL RAMPのメンバーとのやり取りもLINEではなくeメール、もしくはSMS(ショートメッセージサービス)のみでほそぼそと生存しておりました。携帯からスタジオリハのスケジュールを送るたびに、メンバーからは「メールで連絡してくるって、現代では竹村さんだけだと思いますよ」と罵られる日々でした。

しかし、バンドのほぼ活動中止を記念して、ついにスマホをゲトった俺。当初はまるで使い方がわからずに所持していたため、番組の生放送中に着信音が「ぴろりん!」と鳴ったこともありました。

そういった苦境にあえぐなか、ついにきたのです。みんなが忘れかけているアベノミクスの恩恵でしょうか、プリカ詐欺からのLINEが!

奴らは俺の知人のLINEアカウントを乗っ取り、メッセージを送ってきました。もちろん友達気分で送ってきやがるので、当然にタメ口。しかし、その知人とは頻繁に連絡を取る仲でもなく、ましてやタメ口で話してくるタイプではないので、タメ口LINEがきたときは正直引きました。

「クスリでもやってんのかな」

一瞬そんなことが頭をよぎったほどです。ちょっとした挨拶のあとに送られてきた以下のLINE。それで「あー、これがプリカ詐欺か」とわかったのです。

送信されてきたメッセージを読みながら「ついに……俺のところにもきてくれたんだね。待ってたよ……」と感慨にふける俺。と、同時に「やっぱスマホに変えてよかった。アベノミクス万歳」そう小さく呟きたくなりました。

そして返信です。俺は「発電機や木馬(三角)を売っている八百屋の近所に住む、ITイケメン」を気取りました。

やっぱスマホ=ITですもんね。イケメンの要素は、文面からにじみ出る何かを感じ取ってもらえたらいいと思います。感じ取れない方々は感性の問題なんだと思います。そう、完全にそちら側の問題ですね。

「木馬(三角)」がわからないという社会常識に欠けたフェアリーたちは、ググったりなどせずにとりあえずディズニーランドへ行き、「三角の木馬に乗りたいのですが……」とちょっと恥ずかしそうにスタッフにお尋ねください。

ちょっとしたヒントを教えてくれるかもしれませんよ☆(絶対におヤメください)

あ、気付いたらもうスペースがなくなってきたぞ。今回の話しも続きものだな、こりゃ。

次回「プリカ詐欺は刺青の元恋人だった」に続きますです。

【著者紹介】

タケムラアキラ(竹村哲)●1995年にスカパンクバンドSNAIL RAMPを結成。2000年にリリースしたアルバム『FRESH BRASH OLD MAN』でオリコン1位を獲得するなど、一時代を築く。バンド活動と並行し、2001年からキックボクシングを始め、2014年10月に43歳の年齢でNKBウェルター級チャンピオンに輝く。2015年12月12日には後楽園ホールにて引退試合を行なった。SNAIL RAMPは現在、“ほぼ活動休止”中。

[タケムラ アキラ]