「バンドマンの彼女あるある」タケムラ アキラ(SNAIL RAMP)の『炎上くらいしてみたい』

連載・コラム

[2017/7/14 11:30]

1990年代後半から2000年代のバンドシーンを牽引したSNAIL RAMPのフロントマン・タケムラ アキラが書きたいことを超ダラダラ綴っていく新連載! この人……ホントにキックボクシングの元日本チャンピオン!?


このコラム『炎上くらいしてみたい』の読者層がどうなっているのか、というか読んでくれている人たちがいるのかもわからないのが本当のところで、読者がいるとしてもみんなが何(どんな内容)を読みたいと思っているのかもわかってない。

でもこれだけは言える。世の中は常に「女とカネ」に興味津々。いつだって他人の「ゲスいこと」を知りたがってる。「私は違うし!」という人には以下の文章は至極退屈で、ともすれば不愉快極まりない文章かもしれないので読まないことをオススメします。

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今回は「バンドマンの彼女」についてだ。

俺のねじ曲がった性格上、意地悪な切り口になる可能性が大だが、それは書いてみないとわからない。今回は「あるある」形式で進めよう。

1.彼女になると格好が変わる

それまでもバンドのライブに行ってるような女の子の場合、そのシーンに合った格好(Tシャツ、短パンなど)をしているが、バンドマンの彼女となってライブに出入りするようになると、急に大人びた女性らしい格好をしだすなど、ファンとの差別化を図り出す。

これは彼氏であるバンドマンが「俺と付き合うってのは、お前も一般人じゃないんだからさー」などと600%の勘違いをもってデリヘル並の「チェンジ(服装)!」を発動する場合と、「アタシはもうあなたたちとはもう違うんで」ということをそれまで友達だったファン仲間に知らしめるために彼女自身が自発的に行う場合がある。

ちなみに俺はこの現象を「衣替え」と名付けていたが、これに季節は関係ない。

2.彼氏のライブ中はステージ袖にさりげなく立つ

これをしだすのは中々のモン。2階に関係者席があるようなハコであればそこに座るが、200~300人キャパのライブハウスだと「フロアとか暑いし、ムリ」とのたまい、「お前はローディーか」と言いたくなるようなステージ袖のポールポジションをしっかりとキープ。そこから彼氏のライブを観ているのかと言えば、そうじゃない。見ているのは自分。

「“あの人がメンバーの彼女さんなのかしら……”とファンの子たちにチラチラと見られている、スタージ袖にいるアタシ」をイマジネーションの中で見ている。同時に「あんたたちがいくらキャーキャー言ったって、ボーカルの彼女はアタシだから。ちょっかい出そうとすんなよ」という念を会場中にバラまき、静かに威嚇もしている。

3.ハコへの入りから一緒

これは功罪あるパターン。すでにメンバーやスタッフとも馴染んでる場合は和気あいあいとなるし、「バンドという濃密な人間関係のひとつ外側」にいる「メンバーの彼女」がそこにいることによって、ギスギスせずにコミュニケーションがスムーズに進むこともある。

しかし、さほど面識もなく、ほかのメンバーや彼女自身にコミュニケーション能力がさほどない場合は違和感だけが充満。リハ中はまだしも、本番までの楽屋内がただただ疲れる空間と化す恐怖。

4.打ち上げに参加、だけでなく自分の友達も勝手に連れてくる

これをやりだすと厄介だ。「打ち上げくる? いいよー。アタシと一緒にいたら大丈夫だから」と何だかよくわからない人たちを連れて打ち上げの店に入店。そもそも打ち上げは「ただ飲んで食う」ような遊びの場でもなく、他バンドとのコミュニケーションを図ったり、新しい関係者と知り合う、大切な営業の場でもあり、一定の水準にまで達していないバンドにとっては今後の成功を左右する重要な場だ。

そこで「え、アタシたちの席ないんだけど?」などとのたまったり、挙句に機嫌を悪くしてバンドマンでもある彼氏と喧嘩しだしたりと、打ち上げをブチ壊してくださる彼女さんたち、これは実際にちょいちょいいる。だいたい「席ないんだけど?」ってお前らが勝手に人を連れてくるから席が足りなくるんだが、そこにすら気がつけてない時点で終わってる。

うーん、パッと書いただけですぐ出てくるな。まだまだ書けるんだが、もう字数がいっぱいいっぱい。

「続きも書けよ」という方々、いらっしゃいましたらタケムラのTwitterアカウント「@TAKEMURAAKIRA」までメッセージを。特に要望がなければさらにクソつまんない話しを書きます。いつもにも増してクソつまらない話しです。

【著者紹介】

タケムラアキラ(竹村哲)●1995年にスカパンクバンドSNAIL RAMPを結成。2000年にリリースしたアルバム『FRESH BRASH OLD MAN』でオリコン1位を獲得するなど、一時代を築く。バンド活動と並行し、2001年からキックボクシングを始め、2014年10月に43歳の年齢でNKBウェルター級チャンピオンに輝く。2015年12月12日には後楽園ホールにて引退試合を行なった。SNAIL RAMPは現在、“ほぼ活動休止”中。

タケムラアキラ

竹村哲●1995年にスカパンクバンドSNAIL RAMPを結成。2000年にリリースしたアルバム『FRESH BRASH OLD MAN』でオリコン1位を獲得するなど、一時代を築く。バンド活動と並行し、2001年からキックボクシングを始め、2014年10月に43歳の年齢でNKBウェルター級チャンピオンに輝く。2015年12月12日には後楽園ホールにて引退試合を行なった。SNAIL RAMPは現在、“ほぼ活動休止”中。