「子どもの頃から自分らしく生きてました」SNSも人気のカリスマ歌手・美川憲一にファッションや音楽の話etc……たっぷり聞いたわよ〜♡

特集・インタビュー

[2023/8/23 18:00]

SNSも人気のカリスマ歌手・美川憲一に直撃♡

1965年にデビューし、2024年にデビュー60周年を迎える歌手・美川憲一。現在77歳の彼ですが、歌手としての活躍はもちろんのこと、YouTubeやブログ、InstagramなどのSNSを駆使して積極的に自身の活動やライフスタイルを発信し、ネットでも注目を集めています。今回はそんな彼に直撃インタビューを敢行! 好きな音楽やファッションのこと、8月23日にリリースするニューシングル『ふたつの愛』についてなど、たっぷりとおうかがいしました! エレガントな美川ワールドをどうぞご堪能ください♡

美川憲一。ファビュラスな撮り下ろし写真とともにインタビューをお楽しみください♡

裏原・古着も「だ〜い好き」♡ おしゃれは“工夫”と“品”が大切!

――今回は美川さんの音楽活動はもちろん、ファッショニスタな一面にも迫りたいと思います。子どもの頃からおしゃれが好きだったんですか?

美川憲一(以下、美川):子どもの頃からおしゃれが好きで、ファッションには非常に敏感でした。今は派手なイメージがあるかもしれないけど、これでもね、デビュー当時は“夜の貴公子”って呼ばれて地味な格好をしてたのよ(笑)。ゴージャスっていうより、自分に合ったおしゃれが好きなの。若い頃はたくさん稼いでいたわけじゃないので、工夫しながら組み合わせたり、お金を貯めてブランドものを買ったりしてましたね。

――今ではステージ衣装をオートクチュールで製作し、ワンマンライブでは何度も衣装チェンジをされていますが、ご自身の音楽を煌びやかなファッションとともに表現するようになったきっかけは?

美川:私は淡谷のり子さんにデビュー当時から可愛がっていただいてたんです。その淡谷さんがあるとき、「あなた低くていい声ね、シャンソン向きね〜。今はまだわからないかもしれないけど、年齢を重ねたら綺麗なお洋服でシャンソンを歌えるわよ」っておっしゃったんですよね。それからずいぶん経って淡谷さんに越路吹雪さんを紹介してもらったんです。越路さんがフランスでオーダーしたオートクチュールの衣装を、東京・日生劇場のステージで着て歌っているのを観て、自分もそのくらい衣装に対して高い意識を持って活動したいなと思いました。淡谷さんや越路さんのように、ファッショナブルにステージで輝きたいなって。それが今シャンソンを歌うきっかけにもなったの。ステージでは、お客さんに「綺麗な衣装ね。着てみたいわ。素敵ね〜」って、視覚でも楽しんでもらいたいなって思うんです。煌びやかなんだけど、品があるような。あのね、光ってりゃいいってもんでもないんですよ(笑)。光の中に品がないとダメなのよ〜。

美川さんはファッションデザイナーのご友人も多く、もし芸能の世界に入っていなかったらファッションの道にも挑戦してみたかったと思うくらいファッションがお好きだそうです

――さっそく名言いただきました(笑)。

美川:今って安くていいものもいっぱいあるし、みなさんすごくおしゃれじゃないですか。安いものを着ても高く見えるような、工夫が大事なのよ。

――美川さんはInstagramでもファッションについて発信されていますよね。以前、古着もお好きだと書かれていたのを拝見しました。

美川:だ〜い好きです♡  私ね、東京に古着屋が1軒か2軒くらいしかなかったときから、古着を着てたのよ。まわりに「あら、おしゃれね〜。どこの?」って聞かれたら「古着よ」って。その頃ってまだおしゃれとして古着を着る文化が定着していなかったから、「そんな古いの着るの、やめたほうがいいわよ」って言われたけど、「何言ってんだ。洗ったら匂いもついてないわよ!」って返して(笑)。だからね、割と古着屋やリサイクルショップにも行きますよ。それもひとつのファッションだし、バランス良くピンキリを組み合わせるのって大事なのよね〜。そういう遊びが好きなんです。

――普段はどんな場所にショッピングに行かれるんですか?

美川:原宿が多いですね。表参道の辺りや、裏原宿も。あとは新宿の伊勢丹に行ったりとか。伊勢丹の地下の食品売り場に好きなケーキ屋さんがあるのよ。クッキーが有名なお店で、すっごい並ぶの。こないだもね、「あぁ、好きなもの売れちゃわないかしら」って思いながら並んでて。

――そういうときは変装はせずに行かれるんですか? 「美川さんがいる!」って見つかりませんか?

美川:見つかったのよ〜。声かけられて。「美川さんですよね? 写真撮っていただけます?」って言われたもんだから、「(小声で)ほかの人がわかんないように撮んなさい!」って。それで撮ったらすごく喜んで「インスタ見てます」って言ってくださって。そういうの、嬉しいじゃないですか。「よろしくねぇ」って言ったわよ。

――普段は全然「おだまり!」とか言わないんですね(笑)。

美川:ファンの方には言わないですよ! ……時々言うときもありますけど。そうするとみんな、逆に喜んじゃって。「美川の“おだまり”聞けた〜!」みたいな。

プライベートのレアなほのぼのエピソードにほっこり

――(笑)。伊勢丹ではほかにどんなショップに行くんですか?

美川:大好きなドリス ヴァン ノッテンや、バレンシアガ。グッチも行きます。それらのブランドが好きですけど、無理買いはしなくて、「長く大事に着られるかな」と思って買います。私、ものは大事にするからね。昔買った古〜いものを出して着てもね、なぜか新しく見られるの(笑)。

――美川さんが着ると新鮮に見えそうです。 どんなデザインのアイテムを好きになるか、傾向はありますか?

美川:私、以前は明るい色をあんまり着なかったのよ。どちらかというと黒やグレーのシックな色が好きだったの。最近は好みの幅が広がって、新曲のアーティスト写真やジャケット写真でもオレンジの衣装を着てみました。こういう暖色系の色って、明るくて顔色が綺麗に見えるわよね。最近はそんなふうにいろいろ冒険してます。

美川さんの最新アーティスト写真。温かみのあるオレンジ色がお似合いです♡

「最近はアデルに凝ってるの」ディーバから刺激を受けることも

――美川さんといえば、ヒョウ柄がお好きな印象もあります。

美川:好きですね〜。気づいたら好きになってたの。一歩間違えると大阪のおばちゃんみたいになるから(笑)、ヒョウ柄は難しいわよ〜。本当に〜! でも、それを上手く、楽しんで着てます。ヒョウ柄ならなんでもいいわけじゃなくて、柄や色合いも大事なのよ。

――スパンコールやビーズなど、キラキラとした装飾がついた衣装も多いですよね。

美川:そうですね、刺繍やビーズがついているものも多いわね。今日着てる衣装もね、何ヵ月もかけて手縫いで作ってもらったのよ〜。

繊細なビーズ刺繍はすべて手縫い。息を飲む美しさです……
6月に東京・LINE CUBE SHIBUYAで開催されたワンマンライブ(『美川憲一コンサート2023〜あなたへ愛の讃歌〜』)前は炭水化物を減らして若干シェイプアップされたそう。ピッと伸びた姿勢の良さも、衣装をかっこよく着こなす秘訣なのかもしれません!?
耳には流行中のアクセサリー・イヤーカフがキラリ。自身のスタイルを確立しながら、しっかりとトレンドもおさえているところがさすが!!
リングはサファイアとダイヤ。ネイルは夏らしさをイメージしてサロンでオーダーしたそうです

――そういった美川さんのスタイルに、ちょっぴりロックな雰囲気を感じるときがあります。ロックはお好きですか?

美川:そうですか〜? 昔はね、ローリング・ストーンズやミック・ジャガー、エルヴィス・プレスリーを聴いてたわね。デヴィッド・ボウイも好きですよ。最近はアデルに凝ってるの。

――アデルがお好きなんですね。ライブを観に行かれたりも?

美川:アデルいいですよ〜。ライブはラスベガスに観に行きました。一番前の真ん中の席で。

――最前列! ライブパフォーマンスを観て、ご自身のステージングに影響を受けた部分はありましたか?

美川:お金のかけ方。セットや演出がすごいのよ。火を使ってピアノが燃えたり、雨を降らしたりとか、す〜ごかったの。ただ、アデルはきっと「私は歌手! 歌で勝負したいから衣装を変えないのよ」っていうスタンスで、それが彼女のポリシーだから崩す必要はないんだけど、衣装チェンジが1回もなかったから、もう1着か2着くらい違う衣装も見たかったわ。以前観たダイアナ・ロスは4回くらい、次から次へと衣装を変えていて、すごく良かったですね。いろんな歌手の方がいて、それぞれのスタイルがあるから、観る側でもいろいろと勉強になるわね。

前述の美川さんのワンマンライブでは、楽曲のジャンルに合わせてスーツや着物など4種類の衣装チェンジがありました

“自分らしさ”を尊重してくれた母の存在

――8月23日にはニューシングル『ふたつの愛』がリリースされます。美川さんには“生みの母”と“育ての母”がいて、ふたりのお母様について歌った楽曲だそうですね。

美川:私にはふたりの母がいて、実母は私が2歳のときに肺結核を患って、私にうつるといけないということで、子どものいなかった姉にあずけたんですよ。私は東京の叔母の元で暮らして、実母は信州の実家で静養して、治ってから迎えに来たときに、私が「嫌だ」って泣いて、育ての母(=叔母)にしがみついたんですって。そのとき、実母は「あぁ、もうこの子は姉さんの子になっちゃったんだわ。でもいいわ。遠くから見て、たまに来れば会えるから」と帰って、私はそのまま叔母の元で育ったんです。そういう生い立ちから生まれたのが、『ふたつの愛』という楽曲です。

――実体験をもとに作られた曲だと、感情がより入りやすいですか?

美川:曲ができた背景には、今お話した実体験があるんですけど、いろいろな方にも共通するような“母への愛”の歌でもあると思ってるんです。だから、あんまり感情を入れすぎて歌わないほうがいいかなと思って、逆に冷静に歌ってます。歌手・鳥羽一郎さんの長男の木村竜蔵さんが作詞作曲してくださったんですけど、自分らしく生きるっていう歌詞が、とてもいいのよ。

『ふたつの愛』は、作詞者の木村さんが美川さんの生い立ちエピソードを聞いてインスピレーションを受け、書き上げた楽曲とのこと

――美川さんは昔からずっと、自分らしさを大切にしてご活動をされているようにお見受けできます。

美川:子どもの頃から自分らしく生きてましたから。当時は、「男は男らしく、女は女らしく」って時代だったんですけど、私ってどちらかというと中性的なほうで、特に男らしく・女らしく生きようって思わなかったんです。でね、学生時代に剣道を習ってたんです。剣道では面をかぶるでしょ? あれってすごく臭いがこもるのよ。それに耐えられなくって、すぐに辞めちゃったの(笑)。そしたら、母は「いいのよ。自分がやりたくなきゃ、やらなきゃいいし。男らしくやろうっていうのも、あんたのイメージじゃないからね〜」って(笑)。

――素敵なお母様ですね。カップリング曲『当たり前のように』は、美川さんには珍しく男性が主人公の曲です。

美川:曲調もゆったりしているし、歌詞も力んでないので、淡々と歌っています。バーのカウンターで飲みながら歌っているようなイメージで、なんかほっこりする楽曲ですね。みなさんがそれぞれ経験してること、身近にある出来事が描かれてますし、なんとなく懐かしさを感じられると思います。

――2024年にデビュー60周年を迎えますが、60年続けられた秘訣はありますか?

美川:やっぱり自分磨きかしらね〜。人前に出る仕事なので、「オシャレして素敵ですね〜」って言われるように、プラベートでどこにいても、“美川憲一”でいられるように心がけてます。みなさんも若いから、自分で工夫しておしゃれを楽しんでね。やっぱりね、衰えたら早いわよ〜。肌のケアとか、パックもちゃんとしてる? やったほうがいいわよ〜。

美川さんのトークを聞いていると美意識が上がります! 素敵なお話をありがとうございました♡

リリース情報

美川憲一ニューシングル『ふたつの愛』8月23日リリース!

美川憲一『ふたつの愛』 ジャケット

【収録曲】
1.『ふたつの愛』 作詩:木村竜蔵/作曲:木村竜蔵/編曲:遠山敦
2.『当たり前のように』 作詩:原文彦/作曲:木村竜蔵/編曲:遠山敦
3.『ふたつの愛(オリジナル・カラオケ)』
4.『当たり前のように(オリジナル・カラオケ)』

『ふたつの愛』MVは<こちら>

『ふたつの愛』各配信サイトは<こちら>

詳細は<美川憲一オフィシャルサイト>をチェック!

プロフィール

美川憲一(みかわけんいち):1946年5月15日生まれ、長野県出身・東京都育ち。1965年にシングル『だけど だけど だけど』をリリースし歌手デビュー。その後、『柳ヶ瀬ブルース』(1966年)、『釧路の夜』(1968年)、『おんなの朝』(1970年)、『さそり座の女』(1972年)などのヒットを連発し、『NHK紅白歌合戦』には通算26回出場。演歌、歌謡曲のほか、近年はシャンソン歌手としても精力的に活躍している。

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耳マン編集部