これからのK-POPはどうなる!? ローバー美々『美々の耳〜韓国エンタメが好きだから〜』【第6回・最終回】
日本で韓流ブームが起きる前からその魅力を体感してきたローバー美々による、韓国エンタメ&K-POPファン必見の連載です!
K-POPの次なるターゲットは中国?
今回は“これからのK-POPは何処へ向かうのか”をテーマに書いてみたいと思います。韓国のエンタメ業界は、外貨を稼ぐためにさらなる世界戦略、アジア戦略を実施しています。その動きは近年、特に中国に重きをおいているようです。中国の音楽祭や映画祭に、K-POPアーティストがゲストで登場する回数が増えて来ました。
これは2010年から2011年始めくらいに日本に進出してきたK-POP界の動きと似ていますね。K-POPの仕掛け人たちはアジアの国ごとに、その国で受けそうなアーティストを振り分けます。デビュー前から容姿、衣装、音楽性、さらにはメンバー構成も緻密に練られます。日本人、台湾人、中国人などをメンバーに入れたり。そうするとそのメンバーの母国に進出しやすくなります。親近感や言語の壁も、そのメンバーによりクリアできるのです。
また、各国で受けている既存のアーティストをオマージュすることも多いです。例えば、日本受けするのはオタク系、可愛い系、幼い系、制服系などです。先日、TV東京のバラエティ番組『おはスタ』に出演したCRAYON POPは、人気アニメ『妖怪ウォッチ』の韓国版の主題歌を歌ったり、セーラームーンを連想させる衣装や曲調、MVで曲を作ったりしていました。日本を研究してプロデュースされているのです。
そして今後、日本で受けるであろう制服系のグループはGFRIEND。今、韓国で一番勢いを感じる女子グループです。儚い容姿ですが、パフォーマンスは凛としている。以前は体操服で出演したり、馬跳びしたり……萌えの中にも秘めたる強さをみせてくれました。
世界進出するグループがどんどん出てきています
そして多国籍グループで日本人が3人もいるTWICE。先日、台湾人メンバーが“中国独立運動家だ”などと叩かれてアジアで話題になったグループです。私の気持ちとしては、16歳の少女が独立運動家だなんてくだらない話で、国家間での問題まで背負うアイドルは正直可哀想と感じました。本人たちは、ただ歌と踊りと韓国でのデビューに憧れて活動していただけ。それを政治利用する大人たち。中国市場を視野に入れてるK-POP界だからこそ、台湾人の彼女の肩身の狭さに、胸が痛くなる……。応援してあげたいです。韓国のK-POPアーティストが、どれほど国を背負い活動しているかがよくみえた事件でした。ですが、このグループのおかげで、日本人が韓国の芸能界でもがんばって活動できる、という証明をしてくれています。もうすぐ、日本進出しそうですね♡
そして、中国ではモデル体型でセクシー系のグループが人気。私が個人的にも好きなグループの9MUSESですね。全員モデル活動もできる平均身長170cmのスタイル抜群、八頭身グループです。スタイルと顔の綺麗さは群を抜いてますね。エンタメ業界が長い私でも、これだけの美女軍団は見たことがない。集めるのが大変です。そのうえパフォーマンスも曲も上品で、見ていて溜息が出ます。容姿にあぐらをかいてない、稀有なグループ。正直、日本人の男性は美女が苦手。彼女たちは、やはり中国という大陸に合うグループだと感じます。
今、中国で一番人気があるグループはT-ARAだと思います。日本には進出済みで、日本進出も早いグループでしたね。最初からアジア展開を予想しながら活動していました。中国のエンタメプロダクションともいち早く契約していたし、中国語の曲も早い段階でリリースしています。中国でのコンサートも定期的に行っている中国進出の魁的存在です。中国進出は今後も加速しそうですね。
ほかにもたくさんのK-POPアーティストが海外進出をしています。私がイメージDVDのロケでタイに行ったときは、街中で2PMの食品広告看板をたくさん見ました。タイのニョロニョロとした文字にK-POPアーティストの写真のコラボが衝撃的でした……(笑)。メンバーのニッくんがタイ人でもある関係からでしょうか?
ヨーロッパにはファッショナブルな中にもアクティブさと個性が融合するグループBlock bが進出中。そのほかBIGBANG、EXOなどもワールドワイドに活躍中です。
ご紹介したグループ以外にも本当にたくさんの韓流アーティストが世界で活動しています。前から私が伝えてきたことですが、今後は、各国のアーティストと韓国アーティストのコラボを見る機会が増えるかと思います。日本では、私が大好きな浜崎あゆみちゃんがいち早く、K-POPアーティストとコラボした過去があります。最近では、何故かAKBの元メンバーの女の子たちがK-POPアーティストのMVに出演するのをみかけます。
アーティスト同士のコラボから文化交流が生まれて、韓国側も他国を受け入れる体制ができれば……国家間が仲良くなり、韓流エンタメ、K-POPは今後も成長すると思います。
そして!この連載最終回にして、一番伝えたいこと。声を大にして伝えたいこと。
K-POPは、K-POPのままで、聴きたいです!
K-POPを日本語訳にせず、ハングルで聴きたいです!言葉は、その国の一番の文化です!
韓国語のまま、K-POPを聴きたいです!
以上、ローバー美々が現場からお伝えいたしました。股、皆様とお会いできるよう日々、美々、耳を精進して……♡