そこまでしなくても……エレキギターをネジ1本まで分解した本が妙にエロいと話題

連載・コラム

[2017/4/4 17:00]

ある意味、卑猥な1冊だッ!

世の中には『○○解体新書』や『○○大図鑑』といった書物がたくさん存在しますが、ここまで文字どおりにバラバラにされた○○が並ぶ本は珍しいのでは?と思います。目下、ギター好きの間で話題を読んでいるのが、『フェンダー解体新書 量産型エレキ・ギターの構造と美学』という本。

フェンダー解体新書 量産型エレキ・ギターの構造と美学

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フェンダーと言えば、エレキギターの代名詞的ブランドですが、そもそも“えっ、ギターってそんなに簡単に分解できるの?”と思った人もいるかもしれません。実はフェンダーのギターは量産化を目的に設計されており、意外なほど長短・大小が入り交じったネジでパーツが組み込まれているのです。中でも、ボディとネックを4本のネジだけでつなぎ止めるというアイディアは、当時としてはかなり画期的なことで、それがフェンダーの最たる特徴となっています。

どこまでもマニアック……

じゃあ、そのネジたちをひたすら回してギター本体を分解してみましょう!というのが同書のテーマ。1950年頃にいち早く開発されたテレキャスターや、かのジミ・ヘンドリックスやエリック・クラプトンが愛したストラトキャスターといった定番品はもちろん、キース・リチャーズのお気に入りであるテレキャスター・カスタム、カート・コバーンがデザインしたと言われるジャグ・スタングなど、合計29本ものフェンダー・ギターがネジ1本まで分解されています。しかも、ご丁寧に各ギターに使用されたネジの数まで記されているのですが、1954年製のテレキャスターのネジ数は41本、64年製のジャガーのネジ数は76本だそう。実は同じモデルでも年式によってネジの数は違うのですが、意外とたくさん使われていたことがわかります。

解体前の1964年製のジャガー
解体後……ここまでバラバラになりました

ギターマニアにとっては……もはやエロ本の域

その姿にSNS上では、「あのギターがあんな姿に…!」「脱ぎすぎ♡」「めっちゃ卑猥な内容だった」など、予想外の反応が続出。ギターマニアにとっては、裸体とも言えるエレキギターの本来の姿にエロさを感じている様子です。

内容はなかなかマニアックなので、コアなギターファン以外にとってはチンプンカンプンかもしれませんが、とにかく眺めているだけでも楽しいので、ギター好きのみならず分解好きを自称する人にもぜひお薦めしたい一冊です。車やバイク、自転車の歴史的名車をバラバラにした写真集などもぜひ見てみたいですね。

[耳マン編集部]