加護亜依、12歳の頃はわからなかった「人生って すばらしい」の意味~エンジェルブルー復刻記念インタビュー~

特集・インタビュー

[2019/6/3 12:00]

エンジェルブルーの“ナカムラくん”アイテムが復刻!

1989年に誕生し、1990年代後半〜2000年代前半にかけて小・中学生の女の子を虜にしたファッションブランド・エンジェルブルー。同ブランドのなかでも、ブルーの肌と大きな瞳がキュートなキャラクター“ナカムラくん”は特に人気を呼びました。エンジェルブルー&ナカムラくんの可愛さをいまの時代にも発信したい!同ブランドが懐かしい世代の人にも、これから知る世代の人にもお届けしたい!という熱い思いから、このたび我々『耳マン』がご協力させていただき、“大人向けアパレルアイテム”として復刻させていただくことになりましたっ!!

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エンジェルブルー&ナカムラくんの大ファンだった加護亜依さんに直撃♡

そんななか、今回は2000年代当時に同ブランドのアイテムを好んで着用していた元モーニング娘。の加護亜依さんにインタビューを敢行。エンジェルブルーやナカムラくんの思い出を振り返っていただきつつ、同ブランドが好きだった当時から現在までどんな変化や成長を重ねてきたのか、ハロー!プロジェクトのコンサート出演や新ユニット“わたしとボクらの罪団”結成など現在の精力的な活躍についても、たっぷりとお話をうかがいしました!

——加護さんはモーニング娘。やミニモニ。で活躍していたティーンの頃、エンジェルブルーのアイテムを好んで着ていましたよね。

はい。エンジェルブルーがきっかけで辻(希美:元モーニング娘。)ちゃんとケンカもしたんですから! 衣装を選ぶときに「私これ着たい!」「私もこれ着たい!」って。それでマネージャーさんに「じゃんけんしなさい!」って怒られて(笑)。

——そんなエピソードがあったんですね(笑)! エンジェルブルーのどんなところが好きでしたか?

エンジェルブルーの洋服は、お仕事で衣装として着たのが好きになったきっかけだったんですけど、そのポップさがその頃自分が売り出していたポップさと似てたっていうこともあって、すごく親近感がありましたね。着てるだけで明るくなれるっていうか。自分を表現できる服っていうのがほかにはなかったので、そういうところがすごく好きでした。

——特にお気に入りだったアイテムは?

えー、なんだろう!? あっ! ワッペンがついたオーバーオールがお気に入りでした。当時ダンスレッスンではズボンをはかなきゃいけなかったんですけど、わざわざレッスン着に着替えるのも嫌だから、オーバーオールのままダンスを練習してたっていう思い出があります。だから相当気に入ってたんでしょうね。動きやすかったり、着心地もよかったんです!

使い方は無限大!? 復刻アイテムをご紹介

——エンジェルブルーは1989年に誕生して、2019年で30周年を迎えます。今回はそんな区切りのいい年にアイテムを復刻できるということで、すべてのアイテムに「Beside you from 1989 to 2019.」というメッセージを刻みました。

(ナカムラくんと)ともに生きてた!

——はい! そんな意味を込めてみました。アイテムをご覧いただいて、どうですか……? Tシャツはストリートカジュアルっぽい雰囲気が出るように、厚めの生地を選びました。オーバーサイズ気味に着たら可愛いんじゃないかなと思っています!

わっ。懐かしい〜! 流行りそうじゃないですか? なんか、正直流行る気しかしないです! 私、子どもがいるんですけど、子ども服って“子どもは子どもらしく”みたいなアイテムが多くて、こういうキャラクターものでストリート感もあるっていうのがなかなかないんですよ。自分用にも子ども用にも普通に欲しい!

——大人の人にポップに着て・持ってもらえればと思って復刻したんですけど、いまのお話を聞くとお子さん用のサイズがあってもいいのかもしれないですね。

やっぱり親子コーデってついやりたくなっちゃいますね。私の家族もめっちゃしますよ! 私と娘が同じカラー、パパと息子が同じカラーとかで合わせることが多いんです。

——親子コーデ、いいですね! これはキッズサイズも用意しないと……。ほかにはサコッシュも作ってみました。1990年代〜2000年代当時になくて、いま流行っているものを作ってみようと。

可愛い、可愛い! これ、バッジとかつけてみてもいいと思うし、最近よく街で見かけるんですけど、こういうキャンバス地のエコバッグとかに子どもが自由に絵を描いたりしてカスタムするのが流行ってるみたいなんですよ。だから、これにも絵を描き加えてみたり、オリジナリティのある使い方をしてみてもいいんじゃないですか? 習い事のかばんにしてもいいし……とか、いろいろ思いついちゃう!

——それも素敵なアイデアですね! もうひとつはスマホリングなんです。

いいですねぇ、これ! 私たちの世代の人は、このナカムラくんの顔を見たらあれ?ってなるはずなんで。スマホを置いたときにさりげなく……あれ?みたいな(笑)。

——あれ?このキャラ見覚えある!って(笑)。

多分私たち世代は、わぁ!懐かしい〜!ってなると思います。本当に、加護ちゃん辻ちゃん世代ってみんなエンジェルブルーが好きだったと思うんですよね。その世代でいまは子どもを産んでママになってる人も多いと思うので、自分ももう一度着てみたいし、子どもにも着せたいってなるんじゃないかなぁ。

あの頃から変わった部分と変わらない部分

——当時から現在まで、ファッション以外の部分でも加護さんのなかで変化や成長があったんじゃないかと思います。大人になるにつれて、どんなふうに変わっていきましたか?

言い方が難しいんですけど、諦めることを覚えたかもしれません。諦めるっていうか、いままでは「加護ちゃんだからこうしてなくちゃいけない」とか「ファンの人のために生きなきゃいけない」っていうのが心のなかにずーっとあるまま生きてきてて。でも子どもを産んで年齢も重ねて、いろんなことがあって一歩ずつ地に足をつけていったときに、開き直るというか、“こうしなきゃいけない”っていう考えを置いて、自分のために生きないといけないなっていう思考に変えていったらすごく楽になりました。

———逆にここは変わらないなっていう部分はありますか?

……声(笑)。街中とかでも、いっつも声でバレるんですよ。あれ?聞いたことある声だな?って(笑)。ほかに変わらない部分は……なんだろう? けっこう変わってないんですよね、12歳の頃から。さっき言ってた考え方だったり容姿とかはもちろん変わるけれども、人間って意外とずっと一緒なんだって思いますね。好きな音楽とか、ここだけは譲れないっていうものって意外とずっと変わってない。これまではその気持ちを言わなかったりしただけで、いまは口に出して言えるようになりました。

大人になると「人生って すばらしい」と思える瞬間がいっぱいある

———3月にはハロー!プロジェクトのコンサートにも出演して、辻さんとのユニット・Wやモーニング娘。の楽曲をパフォーマンスしましたね。

辻ちゃんと共演するのは13年ぶりだったんですけど、私たちって久々に会っても変わらないんですよ。「絶対さぁ、前世双子だったよね!?」っていう。いまだにブログを見てもふたりとも同じ日に同じ料理を作ってたりとか、今日もInstagramに同じアプリで撮ったそっくりの写真をアップしてたりとか、リンクするものが多すぎるんです。なので、13年の月日が経ってもそういう部分はまったく変わらず安心感みたいなものもあったし、この13年長かったけどがんばってよかったぁ……って思って。私は夢を叶えてもらった場所がモーニング娘。なんですけど、「あぁ、やっぱりここは夢を叶えてくれるなぁ」っていう気持ちになりましたね。

——おふたりが登場した瞬間、客席からの歓声もすごかったですが、ステージに立ったときの気持ちは?

コンサートではメインステージがAステージで、花道の先にあるサブステージがBステージで、私たちは最初Bステージに登場したんですね。AステージからBステージまで地下の通路をワゴンに乗って移動するんです。リハーサルまではあんまり実感がわかなかったんですけど、そのワゴンに乗った瞬間「うわぁ〜、もう行くんだ……」みたいな感じになって、その時点でふたりとも泣きそうになっちゃって。お互いに「年とったねぇ」「もうちょっとで始まるんだね」「こんなところで泣いちゃいそうだよ……」とか言いながら、(目に涙をためながら)この話してるだけでも泣きそうになっちゃうんですけど……。その場所にはふたりきりしかいなくて「ついに来たね」「来たね」って言い合ってたときに、一気に感情が込み上げてきました。

——逆に言うと、その瞬間くらいしか辻さんと本当にふたりきりのときってなかった?

なかったです。マネージャーさんとかメイクさんとか、常に誰かがそばにいますし、楽屋も一緒じゃなかったのでその瞬間だけが本当にふたりきりでした。

——コンサートで披露した楽曲はおふたりが選曲したんですか?

そうです。お気に入りの曲だったり、あとはみなさんが知ってるかなっていう馴染みのある曲。最後に歌った『I WISH』も「ふたりでこれを歌いたいね」って。

——『I WISH』では加護さんが涙をこらえる姿も印象的でした。

この曲がリリースされた当時は12歳で、わけもわからず「人生って すばらしい」って歌ってたんですけど(笑)。でもなんかねぇ、みなさんもそうだと思いますけど、大人になってさまざまな経験をすると「人生って すばらしい」って思える瞬間っていっぱいありますよね。私もいろんな経験を重ねて、改めて『I WISH』の歌詞の意味がわかりました。『I WISH』って、Iが私の名前の“あい”と同じ音で、WISH(=望み)は辻ちゃんの“希美”っていう名前と近くて、そういうのもふたりとリンクしてるんです。そのことが歌っている最中にパッて思い浮かんだり、一瞬「あれ?これ、夢かな?」って思ったりして、コンサートの最中はなんか不思議な感覚がありました。私が最後のほうに感極まって泣いたのは、Aステージに戻ってきたら当時のマネージャーさんがずらっと並んで見守っててくれたのが見えたことと、「人生って すばらしい」の歌詞が合わさったことで、うわぁ〜っていろんな思いが込み上げてしまって。涙が止まらなかったんです。

20代の葛藤を乗り越えて、30代は自分らしく等身大の表現を追求したい

——そんな加護さんが最近新しく立ち上げた“わたしとボクらの罪団”はどんなユニットですか?

もともとは“ボクらの罪団”っていうエンターテイメント集団があって、不思議な縁があって、彼らの舞台に出させていただいたんです。メンバーと一緒に作品を作り上げていくうちに私がけっこう意見を言うようになって、「私にやらせてくれない?」って乗っ取った感じなんですよ(笑)。彼らはしっかりとした社会人でもないし罪な人たちで、私もそうなので、「じゃあこのユニットを組んで、人間として成長していこう。それで成長できたときに解散しよう」っていう思いも込めていたりします。ユニットとしてテーマにしてるのは“ダークファンタジー”で、いろんな形の表現をこれからやっていこうかなっていう感じですね。

——ダークファンタジーというテーマは加護さんが好きな世界観だったのでしょうか。

私、これまでいろんなことがあったから「加護ちゃんかわいそう」とか「加護ちゃんって切ない人生だね」って見られがちなんですけど、意外と超ハッピー人間なんですね。世に出るニュースには悲しいことも多かったんですけど、いまはやっと幸せを得て。その幸せを得たときに“切ない”とか“悲しい”“っていう感情が初めて表現できるんじゃないかなって思ったんです。だから、普段の私生活はハッピーでSNSとかでもずっとポジティブな内容を発信していても、表現活動のうえでは真逆なことをしたい。ハッピーだけだと深くないし、儚さを美しいとも感じるので。そういうギャップをもつことは自分にとって逃げ道でもあるし、見てくれるお客さんにとっても逃げ道になると思うんです。

——そんな精力的な活躍を見せてくれている加護さんですが、今後はどんな活動をしていきたいですか?

20代の頃は特に“元モーニング娘。”っていう肩書きがずっとついていたんですよ。その肩書きにとらわれずにいざ“加護亜依”として勝負しようとしても、20代の自分には何も残せなくて、そこで生まれる葛藤もありました。でも、やっとこの間ハロー!プロジェクトに戻ってパフォーマンスをさせていただいたときに、自分のなかでやっとスタートが切れるっていう気持ちになって。初めて“元モーニング娘。”じゃなくて、“加護亜依”でこれからやっていこうっていう気持ちになれたんですよね。なんでもがんばってやっていけば必ず見てくれている人はいると思うし、そうやって人間は成長していると思うので、次は1から……マイナスからかもしれませんけど、楽しむことを大切にして自分らしく等身大の表現を追求していきたいなと思ってます。


エンジェルブルー・ナカムラくんアイテムの販売開始! 6月30日までの期間限定!!

エンジェルブルー・ナカムラくんのアイテムの販売を6月30日まで期間限定で実施いたします! 加護さんの“親子コーデをしたい!”というアイデアを取り入れて、本来は大人向けアイテムのみだったところ、Tシャツにキッズサイズも追加しちゃいましたっ。サイズは110〜150、XS〜2XLといった展開なので、お子さまやパパ&ママで親子コーデも可能です♡ ほかにもサコッシュ、スマホリングをご用意。完全受注生産となっております! 販売ページはこちら

エンジェルブルー復刻 商品詳細ページ
https://t-od.jp/item/?brand_id=N01989

※記事内のTシャツ、サコッシュ、スマホリングの色は実物と多少異なる場合がございます。

榊ピアノ