レイザーラモンRG『今年笑った音楽ニュース』〜世界的にヘヴィメタルの復権を感じた2021年〜
どんな薬よりもヘヴィメタルが人類を救うのかも
2021年の末にとんでもないニュースが飛び込んできました。
【ヘヴィメタル・バンドが多い地域では死亡率や入院率が低い 最新研究結果(amass)】
フィンランドは「人口10万人あたり50組以上のメタル・バンドが存在するというメタル大国」らしく。そのフィンランドで「ヘヴィメタル・バンドの密度が高い都市で死亡率、アルコール関連の問題や自傷行為による入院率がわずかに低かったという研究結果が出た」というのです。
そういえば3月にはこんなニュースも。
【事故で脳に損傷を負ったメタリカの男性ファン 定期的にメタリカ公演に参加し始めた後 脳が回復し始める(amass)】
事故で脳に損傷を負った男性はメタリカの大ファン。「メタリカが見たいんだ!」と妻にお願いして定期的にメタリカのコンサートに行くようにしていたら脳が回復し始めていると話したという記事。
ここで思い出されるのが2008年の映画『ヘヴィメタル イン ザ カントリー』。ドイツのドンツドルフという田舎の村にある、世界に誇るヘヴィメタル・レーベル『ニュークリア・ブラスト』のドキュメンタリーです。その村の産業を支えているのがヘヴィメタル。そのなかでひとりの男性が発した世界的歴史的名言。
「ヘヴィメタルは まだガンに効くことはないがそのうち効くようになる」
これが立証されつつあるのです。どんな薬よりもヘヴィメタルが人類を救うのかもしれません……まさにモトリークルーのドクターフィールグッド。
何回もアルバムジャケット再現してたやん、話題になってたやん
ヘヴィメタルが健康に良いということと裏腹に、1990年代初頭にヘヴィメタルをこき下ろし、ヘヴィメタルを終わらせたニルヴァーナ周辺では不穏な動きが。
【ニルヴァーナ、『ネヴァーマインド』の赤ん坊がジャケットの変更を求めていることが明らかに(NME JAPAN)】
ニルヴァーナの『ネヴァーマインド』のジャケットの赤ん坊が大人になり、ニルヴァーナのメンバーとカート・コバーンの遺産管理団体を訴えているという記事です。
ここで、この赤ん坊のスペンサー・エルデンさんあるある。
『ネヴァーマインド』が記念日を迎えるたびにメディアで特集されがち♪
2008年と25周年だった2016年に(服を着たまま)ネヴァーマインドのアルバムジャケットの写真を再現したりしてました。訴えられた元ニルヴァーナ現フー・ファイターズのデイヴ・グロールはこの繊細な問題に対してさすがのアンサーを返します
「彼には『ネヴァーマインド』のタトゥーがあるんだ。自分にもないのにね」
(【デイヴ・グロール、ニルヴァーナの『ネヴァーマインド』の赤ん坊をめぐる裁判について言及(NME JAPAN)より】)
いや、何回もアルバムジャケット再現してたやん、話題になってたやん、とか憤りもあったかもしれませんが、今や世界的バンドバンドマンのデイヴ・グロールのさすがの大人の対応。やはりここにきてヘヴィメタルをこき下ろしていた呪いが巡ってきたのでしょうか。赤ん坊側に謝罪しなきゃならないとは……まさにオール・アポロジーズ。
早苗が来たりてヘヴィメタる
オリンピック開会式はさまざまなスキャンダルに見舞われましたが、これはやはりいわゆる“おしゃれ人脈”を重視しすぎたことが原因かと僕は思いました。見た目こそ異形ですが芸事にクソ真面目なヘヴィメタル人脈から誰も選ばれてなかった。ここでこれから期待できるのが、ヘヴィメタル好きを公言して総裁選に殴り込んだ高市早苗議員です。
ドラマー経験もある高市早苗議員に「もし総裁選で勝ったら何を演奏したい?」という質問に「ディープ・パープルのBurn」と答えたりしてます。
【ヘビメタ好き高市早苗氏が第100代首相“ロック”オン「大きな節目」女性初なら「すごい」(スポーツ報知)より】。
ドラマー時代には聖飢魔IIを目標としてがんばっておられたそうで、まさに「悪魔が来りてヘヴィメタる」ならぬ「早苗が来たりてヘヴィメタる」。
何か世界的にヘヴィメタルの復権を感じた2021年でした。
RGも日本の若手ヘヴィメタルメンバー集めて『あるあるメタルオールスターズ』を始めました(12月31日の夜によしもと祇園花月でライブあります……告知すいません!)
あらためてあの発言を噛み締めましょう。
「ヘヴィメタルは まだガンに効くことはないがそのうち効くようになる」
良いお年を♪