音楽はポップで華やかなのにジャケットは……〜レインボー『アイ・サレンダー』〜平井“ファラオ”光(馬鹿よ貴方は)連載
[2019/8/28 12:00]
ジャケットは9曲目のタイトル『治療不可』というシチュエーションそのままである。というかそもそもこのタイトルが意味不明だ。ジョーが加入してこれほどの名盤を作り上げて、さあこれからというときになぜこんなネガティブなタイトルなのだろうか。むしろこれほど柔軟に音楽性の幅をみせつけたのだから、全然『治療不可』ではない気がする。『完治』である。いや完治でもないか。進化、そう、『進化』である。
つまりイメージが真逆すぎるのだ。音楽そのものはポップで華やかなのに、見ていて不安になる何だかいや~なジャケット。そこは音楽の華やかさに合わせてジャケットももう少し華やかなものにしてほしかった。
もしかしたらリッチーのなかでは何か筋が通っているのかもしれないし、特に深い意味はないのかもしれない。おそらく『治療不可』というシチュエーションよりも、例えば患者の治療が成功したあげく、患者がスーパーマンとして生まれ変わったというシチュエーションだったとしたら……
明らかにもっとダサかっただろう。
ジャケットって難しいね。