ファンドフレットってな〜んだ!? 宮城マリオ『エアギタリストが弾きたいリアルギター』第5回
日本エアギター協会の幹事でもある大御所エアギタリスト・宮城マリオは、実はギターがお上手。そんな彼が弾きたいリアルなギターがここにある。
どぉも!エアギタリストの宮城マリオれぇす。エアギタリストとして活動している僕ですが、昔から本物のギターもちゃんと弾いているんですよね。そんな僕が紹介したいギターは……
これ! ファンドフレットのエレアコ、アイバニーズのAELFF10!
このアイバニーズ AELFF10は“ファンドフレット”という仕様のエレキアコースティックギターである。よーく見てほしい。ネック上のフレットが横に真っ直ぐではなく、扇状に配置されているのがわかるだろう。これファンドフレットと言うのだ!
上のほうはこんな感じで右肩下がりに。
下部はこのような感じで右肩上がりになっている。
ナットも右肩下がり!
ブリッジも右肩上がりぃ!!
ファンドフレットにすることによって、低音弦側のスケール(弦の長さ)が高音弦側よりも長くなる。そのぶんチューニングしたときに低音弦の張力が強くなり、張りのある低音が得られるのである。エレキベースやエレキギターでは近年人気のファンドフレットだが、アコースティックタイプで同仕様のものはなかなか珍しい。その珍しさにマリオさんも魅了されてしまったようだ。
ナットとブリッジも斜めになっているため、高音弦側よりも低音弦側のスケールが長くなるのです!
ファンドフレットギターと初対面したときのめっちゃ嬉しそうなマリオさん。
AELFF10はトップ材にスプルース、サイド&バックには音の立ち上がりに優れたローズウッドを採用。価格は税抜き100,000円。
アンプと繋ぐことも可能だ!
ジャララ〜ン!
ほほ〜う。
「ファンドフレットのギター自体、初めて弾いたんですけど、おもしろいですね。低いポジションの押さえ心地がけっこう違うなぁ。普段の押さえ加減でやっちゃうとちゃんと押さえられないっていうか。音は全体的にパワフルでキラキラしてるイメージですね」
感覚の違いを確かめるため、一度自分のアコギを弾いてみるマリオさん。真面目だ。
そしてAELFF10にカムバック。職人感すごい。
「おお……(笑)。やっぱり普通のギターは安心するなぁ。やっぱり慣れてるからね。でも音の立ち上がりはAELFF10のほうが全然いいですねぇ。複雑なアルペジオとかテクニカルなプレイをする人がAELFF10を使ったら、めっちゃ合うのかのかも」
アンプでも鳴らしてみる。楽しすぎてサングラスをするのを忘れてる……。
エフェクターで歪ませたりもしてみた。
「アンプで鳴らしてもやっぱり音に張りがあって、低音がキレイに出ますよね。試しに歪ませてみましたが、音が太いからカッコイイですね! このギターでそういう使い方をする人はいないかもしれないけど……。今回このギターを弾かせてもらって、慣れが必要だっていうことがよくわかりました。単音のフレーズはけっこうスムーズに弾けましたけど、コードを押さえるときには慣れが必要だと思います。でも低音感だったり、音の迫力はやっぱりファンドフレットならでは。魅力的ですねぇ。今度はファンドフレットのベースも弾いてみたいなぁ。絶対いいだろうなぁ。みんなもぜひ“ファンドフレット”っていう言葉を覚えてね! ハハハ!」
【著者紹介】
宮城マリオ
エアギタリスト、ミュージシャン。日本エアギター協会幹事。小学生でピアノを始め、中学生でトロンボーン、高校生でギターの演奏を覚える。大学では音楽を専攻。エアギタリストとしての活動のほかに、バンド活動も展開中!【ライブ予定:7月7日まぼろしのみぎ@東高円U.F.O.CLUB、7月9日エアギター大会@鹿児島予選 湯之元温泉、7月16日mamma-goat@神戸グッゲンハイム邸】