【中古楽器を漁る旅】宮城マリオの『中古沼ジャンク沼』〜ハードオフ八王子大和田店編〜
リアルな楽器も大好きー!なエアギタリスト宮城マリオが全国の中古楽器店を巡る新連載でございます。
ファンの間でヤバいと噂の店
誰しもが、初心者でした。初心者だったころのワクワクドキドキ高揚する気持ちと、何も知らないわからないことに対する不安な気持ちを覚えていますか? 今回来たハードオフ八王子大和田店はそんな初心者に対する愛情があふれ出るとても素敵なお店でした。
ここのハードオフはやばいらしいとの噂を耳にしていたので楽しみです。
なんと! 国内に数店舗しかない楽器専門の楽器STUDIO!
お店に入ったらいきなりギターの森が。
Jショウケースの中央に見えるステッカーがいっぱい貼ってあるES-335は、ギブソン・カスタムショップ製のアルヴィン・リー・モデル! 1969年のウッドストック・フェスティバルで弾いてた個体の公式レプリカです。
ザック・ワイルド・モデルのミニギター。可愛い。
エピフォンのグラナダ。ビンテージもさらっと置いてある。お店に入ってすぐにいいものだらけで興奮します。嬉しいです。
あんな機材、こんな機材が……!
とりあえず、気持ちを落ち着かせるために店内をグルリと回ったのですが、落ち着くなんて無理でした。
ACE TONEのリズムマシン!
ローランドのTR-808(通称ヤオヤ)! ヤオヤだヤオヤだヤオヤがあるぞ! ここのハードオフ、ヤオヤがあるぞ! TR-808は超名機と世界中で愛されているリズムマシーンです。落ち着くこと諦めた。大興奮のまま店内を巡ります。
ジャンクコーナーにはELKのPAミキサーが。安いし可愛い欲しい。
ジャンクのペダルも大変充実。このショウケースのなかを確認するだけで1時間くらい楽しめました。時間がいくらあっても足りないお店で自然と顔がニヤけちゃう。
とても可愛らしい足踏みオルガン。買って帰りたいです。
初めて見る電気オルガン。河合のSFORZANDOというモデル。買って帰りたいです。
アンプコーナーにも素敵なものがあれこれ。
ローランドのJC-120H。ジャズコーラスのアンプヘッド。ブライトスイッチの代わりに、EQにHI-TREBLEというコントロールがあります。これで爆音鳴らしたい。
スペックも備えていてインテリアにもできる白くて可愛いVOXのブライアン・メイ・モデルのギターアンプ。
ベースコーナーにてなんか違和感あるサンダーバードだと思ったら5弦! 5弦のエピフォン・サンダーバード!
管楽器もたくさん! 管楽器はエントリーモデルの入荷が多いそうです!
打楽器もたくさん!
エフェクターもたくさん!
感動が追いつかない……
気になるコーナーを発見しました。
お客さんが自由に弾き比べられるエフェクター試奏コーナー! なんだこの微妙にマニアックな機種が並ぶ素敵なコーナー!? 興奮して店長さんに尋ねたところ「高価ではないけれど、実は名機という機種を並べています。いろんな機種を試してほしいので入れ替えは随時行っています」だって! このお店が近所にあるギタリストが心の底から羨ましい。
さらに! エフェクター並べられたショウケースの上には初心者への優しさがあふれる素敵なポップが!
さらにさらに! ショウケースのなかには歪み系ペダルの代表機種をわかりやすく陳列! オーバドライブなんてKLONのケンタウロス! 初心者に対する優しさが素晴らしいですね!感動しました!と店長さんに伝えたところ、「ハードオフには安さを求めて来店される初心者のお客さまも多くいらっしゃるので、その人たちへ向けているんです。自分(店長さん)自身も、店員さんへ声をかけるのに勇気を必要とする性格でして……」とのこと。わかります! 僕も若い頃は楽器屋へ行っても店員さんに声をかけられないタイプでしたので、超わかります! わかるだけにこのポップや棚の陳列に優しさを感じて感動したんです! このハードオフ、本当にいいお店だな。
感動して瞳に涙を溜めながらさらに店内を徘徊してると、こんなレアなペダルも。コルグの1970年代のFK-1。こんなの見れて、おじさん超嬉しい!
ちょっともう、感情が追いつかないよー、と思ってると、民族楽器コーナーなんてのまで! これ!ビルマの竪琴! ビルマとは現在のミャンマーのことで市川崑監督、中井貴一さん主演の『ビルマの竪琴』という映画が子どものころに上映されてたことで記憶に残ってた民族楽器です。こんなのまであるのかよ。
シタールは4本あるしディジェリドゥは2本あるよ。
デジタルタブラもあるよ。
お琴もいっぱいある。なんでもあるにもほどがある。博物館かよ。褒めてます。
スタジオも完備! 気になる楽器はこのスタジオで思う存分鳴らすことができるとのこと。至れり尽くせり!
ということで、驚いたり感動したり終始満面の笑みのままハイテンションで店内を巡っていたら、札束持ってハイエースで乗りつけたい気持ちになりました。がんばって働いてお金を稼ごうと思います。店長さんが「お店を気に入って売り買いを繰り返してくれるお客さまができて、嬉しくて感謝してます」とおっしゃっていましたが、それはこのお店が楽器とそれを演奏する人に対してとても誠実な素敵なお店だからだと思います。ちょっとした博物館に来た気分になれる、とても楽しいお店です。
今回紹介した楽器はもうすでに売れてしまっているかもしれませんが、新しい楽器がまた入荷していることでしょう。ぜひとも新しい楽器との出会いを求めて行ってみてください!
ハードオフ八王子大和田店
住所:〒192-0045 東京都八王子市大和田町5-1-21
営業時間:10:00~20:00
定休日:年中無休
駐車場:302台
TEL:042-644-2788