ゆってぃ『誰得!? なりきりハードコア』第12回:SEPULTURA『ROOTS』
パンク/ハードコア大好き芸人・ゆってぃがそっち系の名盤ジャケットのコピーにストイックに挑むワカチコな連載! ※ワカチコ=若さ、力、根性
このアルバムを楽しめたとき、それは大人になった記念日
こんにちは! ちょいとだけお騒がせまして、このコラムの締め切りも少し伸ばしてもらいました。みなさまお心配おかけしまして申し訳ございませんでした。って何の話題にもならず世間からひっそり消えた感じになってたゆってぃコラム。まさしくゆってぃの様ですね。うるせえ(自分で自分を蔑むスタイル)!
さて、まだやってるよー!と目を覚まさせる今回の1枚はこちら。
SEPULTURA『ROOTS』(1996年)
来ました! マックス・カヴァレラ発、ブラジルからの地獄のプレゼントSEPULTURAです。ちなみに、カヴァレラ後のボーカル、デリック・グリーンなんて見た目殺し屋ですからね。殺し屋って言うかタランティーノ映画で殺し屋役やるサミュエル・L・ジャクソンです。
ここではよく書いてますが、10代の頃は地元・代田橋で幼なじみたちとエロいこととスケボーと音楽追求に没頭していて、その頃にSEPULTURAと出会ったと記憶しています。そんなとき以外にこんなブラジル産の地獄みたいな音楽と知り合う機会はありません。
確か地元が同じだったLOYAL TO THE GRAVEの小浜が持ち込んだような気がしますが、正直、僕は何じゃこのダウナー地獄は!とまったく好きになれませんでした。「大体マックス・カヴァレラってなんだよ! スニーカーの名前かよ!」と思ってましたから。
しかし、よく遊んでいた友達のユーキとタツヤ(STATE CRAFT最初のドラマー)がどっぷりハマっていて、代田橋の溜まり場で一時期ヘビーローテーションされてたんですよね。そんなことされてみなさいよ……あたおかになりかけます。しかし、それを超えると「あれ? 心地よい?」となるわけです。洗脳ってこうして行われるんですきっと。
※その後、ユーキはブラジル産ハードコアにハマっていきました。
で、このアルバムですが、ブラジルの民族楽器と地獄みたいな音楽の融合を果たしてます。とにかく深く深く沈んでいきます。ハッキリ言って、普通の音楽聴いてる方にはオススメしません! まったくです! 100%で言い切れます! 僕もこのアルバム聴いてるといまだにダウナーになりますし、聴き終わったあと、BLINK-182聴きたくなります。爽やかな風を取り入れないとおかしくなるアルバムです。けど、よくわからないんですが、ダウナーになりたくて聴くんですね。自らダウナーになりに行く、自分で言っててもよくわからない精神状態なんですけど、僕はこの状態を「大人になった」と言ってます。
SEPULTURAのこのアルバムを楽しめたとき、それは大人になった記念日です。が、聴くときはぜひBLINK-182を処方箋にどうぞ!
(※次回は8月中ごろワカチコ予定!)