人間椅子・鈴木研一の白塗りメイクを大解剖……ハロウィンにも役立つテクニックも満載!

特集・インタビュー

[2016/4/5 12:00]

“世界一白塗りが似合うベーシスト”鈴木研一のメイク方法が気になる
3ピースバンド人間椅子にて白塗り姿で激しいベースプレイをみせる男、鈴木研一。彼は“世界一白塗りが似合うベーシスト”と言っても過言ではないほど、白塗り姿がよく似合う。そんな鈴木の白塗りメイクはいったいどうやってつくられているのか、気になる……ものすごく気になる……。気になることは何でも追究したい耳マン研究所(編集部)は鈴木のメイク現場に潜入し、その一部始終を取材させてもらった。実際に白塗りをするバンドマンや、ハロウィンパーティーでゾンビになったりしちゃう女子たちも必見だ。鈴木の愛され白塗りフェイスの全貌が今、明らかに……!

人間椅子。左から鈴木研一(ベース、ボーカル)、和嶋慎治(ギター、ボーカル)、ナカジマノブ(ドラム、ボーカル)

【使用道具紹介】
まず始めに使用道具を紹介しよう。鈴木が使っているアイテムはおもに7点だ。

1……カネボウ ステージカラー スティックファンデーションN 20(白)
頭・顔を白く塗るためメインで使用。廃盤商品。

2……三善 ライニングカラー(灰色)
1で塗ったあと、頬や鼻筋に陰影をつくるため使用

3……三善 ライニングカラー(黒)
唇に使用

4……三善 メークアップペンシル アイライナー(ソフトブラック)
アイラインや唇の輪郭をとるために使用

5……ジョンソン&ジョンソン ベビーパウダー
1や2で肌を塗り終えたあと、おさえるために使用

6……花王 ビオレ パーフェクトオイル
メイク落としの際に使用

7……花王 ビオレ メイクも落とせる洗顔料 さっぱりミルク
メイク落としの際に使用

【髪の毛とヒゲをシェーバーで剃る】約10分

メイクの前の下準備。ヒゲ剃り用の電動シェーバーで髪の毛とヒゲをギリギリまで短く剃り、揃える。ここで平らな肌をつくっておくとメイクのノリも良くなるそう。料理と一緒でメイクもやはり下準備が大切なようだ。

【スティックファンデで頭と顔全体を白く塗る】約5分

頭から豪快に1のスティックファンデを放射状に塗布。スティックから直接、頭→頬→鼻→あご→横→後ろの順番で塗布していき、手で均等にのばす。手のひらを使って全体に素早くのばしたのち、指で凹凸のある小鼻のキワや眉、唇などの細かい部分をのばしていく。その間なんと約5分。迷いなく次々と均等に白ファンデをのばす姿にプロフェッショナルを感じる。

【黒のペンシルで目のまわりを囲む】約7分

4の黒ペンシルで目のまわりを囲んでいく。上まぶたの際・目尻のラインを描いたのち、下まぶたへとつなぎ、囲みラインに。ラインは目尻にいくにつれて太くなる仕上がりだ。ペンシルで描き終わったら指でトントンとぼかしてなじませる。目もとはバランスが難しくそのときによって仕上がりが左右されやすいパーツだからか、肌よりも慎重に時間をかけて行っているようだ。

【灰色のライニングカラーで陰影を付ける】約7分

2のライニングカラーで目の上と鼻の脇、眉の間にノーズシャドウを入れる。目もとの陰影を入れたのち、頬にも入れる。頬にはアゴから耳のあたりまでカーブを描くように入れ、頬がこけて不健康そうにみえるように仕上げる。


【黒のライニングカラーで唇を塗る】約7分

3のライニングカラーで唇全体を黒く塗る。その後、アイライナーとしても使用した4のペンシルで唇の輪郭を形作っていく。通常リップラインを先に取り、その後口紅を塗るのがメイクの常套手段ではあるが、先に全体を黒く塗った後、細かく輪郭を調節するのが鈴木流。口角を上げたり唇の内側にも塗ったりと、かなり念入りに調整している。


【ベビーパウダーで肌をおさえる】約2分
5のベビーパウダーで軽く肌をおさえる。


【最後の微調整・怖い顔をしながら仕上げ】約3分

2で顔の陰影を、4で目のまわりを再度微調整。すべての行程を終えたあとに全体を確認しながら調整していく。そして最後の最後に、怖い顔をしながら最終仕上げ。ライブ中、ほとんどの時間を怖い表情で過ごす彼にとって最重要ポイントとも言えるだろう。自分のみせ方に対する意識の高さに感動。さすが日本を代表する白塗りベーシストだ……!

メイクが完成!


【メイク落とし】約7分

そしてライブや撮影を終えたらメイク落とし。6のオイルと7のミルクはその日のコンディションや水道が使えるかどうかなどの状況によって使い分けるようで、この日はオイルを使用。目のまわり、顔全体を落としたあと、頭やうしろの部分を落とす。


白塗りメイクは手間や時間をかけて行われる大切な儀式
鈴木による一連のメイクの模様はいかがだっただろうか? 約1時間かけて行われる彼の白塗りメイクは通常のメイクよりも手間や時間がかかり、決して簡単ではないかもしれない。しかし、ひとつひとつの行程を丁寧に確認しながらこなす彼の姿を見て、この白塗りメイクも彼らの音楽をつくるうえで大切な“儀式”だと感じた。人間椅子の、ハードさのなかに日本的な感性を取り入れた繊細な音楽は、3人の衣装の和服や鈴木のメイクなしではおそらく成り立たない。それほど、彼らの世界観を作り上げるうえで重要なものなのだろう。今回は貴重な場面をレポートさせてもらうことができ、レコーディングに潜入しているかのような、ものづくりの裏側をみさせてもらった気持ちになった。今後は写真やライブでも、ぜひ今まで以上に鈴木の白塗りメイクに注目していただきたい。細かい工夫が、彼の奏でる音楽とリンクしているはずだから。鈴木さん、このたびは本当にありがとうございました!

人間椅子、アルバムリリースツアー追加公演決定!

最新アルバム
『怪談 そして死とエロス』
2016年2月3日 (水)発売

ワンマンツアー追加公演が決定!

『続・怪談 そして死とエロス』
4月17日(日)@EX THEATER ROPPONGI

4月3日(日)よりチケット発売

『続・怪談 そして死とエロス』
日程:2016年4月17日(日曜日)
会場:EX THEATER ROPPONGI
開場/開演:16時/17時
料金:前売り4500円/当日5000円 (全席指定)

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榊ピアノ