“魔界からきたアイドル”椎名ぴかりんがデーモン閣下の『悪魔的歌唱論』を読んでみた【書評】

特集・インタビュー

[2016/9/19 12:00]

デーモン閣下が初めて“歌うこと”を語り尽くした話題の書籍

聖飢魔Ⅱのボーカリスト、デーモン閣下が初めて“歌うこと”について徹底的に語り尽くした書籍『デーモン閣下 悪魔的歌唱論』が、魔暦18(2016年)8月25日に発売された。近年は閣下に対して“タレント”や“相撲評論家”というイメージを持っている人も少なくないようだが、ボーカリストとしての実力は圧倒的。そんな閣下による『デーモン閣下 悪魔的歌唱論』は各所で注目を集めているが、この話題の一冊を“魔界からやってきたアイドル”椎名ぴかりんに読んでもらった! 閣下と同じ(!?)魔界の住人からの視点で、同書の魅力をお伝えしていただきましょう!

デーモン閣下 悪魔的歌唱論

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閣下は枠にとらわれない悪魔なんだな——椎名ぴかりん

この本を読んで、わたし自身やきっとみんながイメージしているだろう閣下の生き様や性格が、実際とはものすごく違うことを知りました。ギャップとインパクトと衝撃をたくさん受けました! なかでもビックリしたのが、閣下は最初はいわゆる普通の音楽をやっていたこと、やりたがっていたこと、そしてロックにさほど興味がなかったこと。見た目からはデスメタルやロック、ハードコア、ビジュアル系などしか聴いていなさそうとゆうか、そちらの道しか歩んでなさそうな……根っからのそっちよりの悪魔(人間)かと思っていたのですが、昔はそうではなかったということにすごく驚きました。抱いていた想像とあまりにも違ってショックな部分もありつつも、「そこまで覚醒できるんだ!」と、勇気と希望をもらえました。

わたしはわりと自分の理想が強すぎてこだわりすぎてしまったり、曲げられなかったり……。少数派でもやりたいことをやり通してしまうとゆう考えのほうがロック系の場合は多いと思ってたのですが、閣下は違うんですね。やはりちゃんとまわりが見えていると、道も広がるんだなって。一本道ではなくいろんな道を通ってきたことで、柔軟性のある、枠にとらわれない悪魔になったんだなって思いました。いまの閣下のライブしか知らないので、昔の閣下のライブをすごく観てみたくなりました。

学校はこーゆー教科書をだしてほしい

発生や声量がオペラ並みだし、ロックとゆうジャンルではおさまらないよなぁ、閣下はどんなボイトレしてるんだろう?と思っていたのですが、閣下はさほどスパルタボイトレはしていないみたいです。それでもあんな声が出せるようになったのすごいなぁと、わたしも希望がもてました。わたしはよくライブで感情的に奇声をあげてしまうのですが、閣下はシャウトの長さや音程なども気にしているみたいで、本当に尊敬します。シャウトすらも歌のように聴こえてきます。わたしもただ叫ぶだけではなく、叫ぶポイントや音程や長さを気にしたりしてみようかなと思いました!

読み進めていくなかで、なんとなく漫画『デトロイト・メタル・シティ』のクラウザーさん=根岸くんに似たようなものも感じました。なので脳内で想像しやすくて、読んでて楽しかった! 音楽のことも教科書ばりにたくさん書いてあるのですな。音楽をやってない人でも、人間界で勉強になることがたくさん書いてあるし、学校はこーゆー教科書をだしてくれれば、立ち止まったときに絶望し果てるだけではなく、壁が立ちはだかったら違う道をいけばいい、みたいに辛く苦しんでる人が安らげるのになぁと思いました。

最後に、わんちゃんに顔面を噛まれたエピソードが出てくるんですけど、その犬すごいな! 悪魔だと見破ったのかな。わたしもみんなには懐くのに、わたしだけ罵倒する犬に会いたい、されたいです。

プロフィール

椎名ひかり名義にて『Popteen』『KERA』などのファッション誌でモデルとして活動し、ティーンを中心に人気を博す。その一方で、“魔界からやってきたアイドル”椎名ぴかりんとしてアーティスト活動も展開。椎名ぴかりんは5月3日に最新シングル『魔界心中/MITSU TOBATSU』をリリースしている。マンガ、アニメ、ゲームといったサブカルに特化したファッションアイコンとして、幅広く活躍中だ。

椎名ぴかりんライブ情報

10月31日(月):MAKAI PRESENTS ハロウィンイベント「魔界のえんそく @渋谷WWW」
11月16日(水):ぴかりん生誕祭イベント「椎名ぴかりん様降誕祭 @渋谷WWW」
その他、ライブ・イベント情報については、椎名ぴかりんオフィシャルホームページをチェック!

[耳マン編集部]