石原さとみ『地味にスゴイ！校閲ガール・河野悦子』端くれ校閲者のモノ言い part.1
ドラマ『地味にスゴイ！校閲ガール・河野悦子』が……
本職の校閲者がザワついてるっっっ!!! らしいじゃないですか。でも石原さとみちゃんは抜群にラブリーで、擁護派もガンガンいるらしいじゃないですか！ こんな状況で黙っていられますかぃっ!!ってことで、私も校閲者の端くれとして……日テレ系連続ドラマ『地味にスゴイ！校閲ガール・河野悦子』についていろいろ言っちゃう合戦に参加させていただいちゃいマース★
裏方なのは事実。だけどそこにフォーカスしたドラマだなんてステキじゃない！
さて。まず言いたいのは、石原さとみがほんとうに本当にラブリーだってこと。
田舎で育った高校生時代に、心掴まれたファッション誌の編集者として働くことを夢見ながら猪突猛進中。オシャレに関してはちょっとキモチ悪いくらいのオタクなんだけど、底抜けに明るくてチャッキチャキな姿が好感度ちょー高め、めちゃくちゃハッピーな主人公の河野悦子を演じているのよね。
彼女はゆとり世代という設定なんだけど、ゆとりのいいところ……“好きなモノがあれば臆せずそれに向かって突っ込んでゆく性格”（思いつきで起業しちゃうタイプの、アレね）ってのが見直されつつあるゆとり世代の印象をさらに良くする流れで、それもステキなの（とはいえアタシはゆとりじゃないよ！バリ昭和!!）。ゆとりって響きが“個性”と同義語になる日が来るんじゃないかと思っているのはアタシだけかしら??
ちょっとそれたけど、どんな職種の募集かはさておき、景凡社の中途採用枠の面接タイムを、ファッション誌の未来について熱く語り尽くして使い切った河野悦子は、受動的な現代社会に絶対必要な人材なの。明らかに“ダメもと”なのに、「どうしても私を雇って！」「私を雇うとファッション誌業界の未来が素晴らしいものになります！」なんて、言えるトモダチをお持ちのかた、いらっしゃいますー？ 悦子ったらすごいパワー持ってんだから。うちの部門にこれくらいの勢いで面接に来る子がいたら、即採用なんだけど。
そういうわけで、本当に気持ち良くて楽しいドラマ。水曜10寺よ。
だーかーらー。「校閲という仕事の本分は原稿の誤りを指摘するというもので、それ以上でも以下でもない、つまり活躍する余地などない」なんてご意見、びっくりなのよ。だーーーってさー、その指摘がとても重要なわけでしょ？ すんごい大手の出版社さんには校閲者が何十人もいて、校閲部が進行を仕切ってるって聞いたのよ（実際にお会いしたんだから間違いないわ）。その場合、印刷所からあがってきたゲラは、まず校閲部に届く。再校以降なら、校閲者は最初の指摘と照らし合わせて再指摘をしたり赤を入れたりした後、編集部に回すんだって。てことはよ?? それだけ校閲部門が重要視されていて、社内でもそういう意識が根付いているということよね。そしてそれだけお客様にお届けする印刷物に手間と愛情をかけてリリースしているってこと。それを活躍する余地などないってどーゆーこと？（てやんでぃ）ご自分の仕事にもうちょっと誇りをお持ちになって！と言いたい。
執筆家さんたちの知らないところで黙々と事実関係の確認をして、編集者にスルーされてしまうかもしれない指摘を続ける……（指摘って鉛筆で入れるからね、簡単に消されてしまうという刹那的な側面を持つってのがまた裏方意識を強くさせるんだけど）。そう、裏方ってのはもちろん事実なんだけど、そこにフォーカスしたドラマだなんて、現代的でステキじゃない！
だから水曜10時はみんなで日テレに集中すべきだと思うの。
待ちに待った2話目も、熱かったわね〜。「校閲者個人の名前が世に出ることはほとんどない。でもミスをしたら校閲部全体の責任になる。あるいは会社全体の評判を落とすことになるかもしれない」……だなんて。おっそろし〜!!!!
ほらね、必要な仕事でしょ。「この仕事をしていてミスのない人なんていない」とも言っていたわね。
これに関連して面白いつぶやきを見つけちゃったのよ。「ダブルチェック！トリプルチェック！印刷前に複数人がチェックしたはずなんだけど、そんな厳しい目をくぐり抜けてきた勇ましい誤植たち……！」“勇ましい誤植たち”って（笑）。うまいこと言うわよね。爆笑したわ！
悦子のファッションにも注目なのよね
それからかわいいかわいいさとみちゃんに見とれるついでにチェックしたいのが、悦子のファッションよね。まずは１話目の面接着。スッチーコスプレみたいで面白かったわ。毎日毎日、ファッション誌を意識した気合い十分の全身コーディネートに加えて、器用すぎやしないか！と言いたくなるヘアスタイルでバッチリ決めてる。2話目でアタシが一番気になったのは、最後に来てた白のワンピ。何アレ!! 黒のスケスケレースとそっから見えてるピンヒールがセクシーで気になり過ぎたし、ボワボワのでっかいポッケは何よ!!何なのよ!! バランス絶妙だし、かわい過ぎるじゃない!!
さて。この文章に入れるべき赤字（指摘じゃないよ、ハッキリと間違ってるとこね）に気づいた方はコチラまで。
ほいじゃまたね！