声優イベントやライブ、芸人トークショーも!イベント盛りだくさんの『本のフェス』に行ってきました

特集・インタビュー

[2017/3/20 12:00]

3月12日、神楽坂の日本出版クラブ会館にて『本のフェス』が開催されました。『本のフェス』とは、2016年神宮外苑の京都造形芸術大学で開催され、好評を博したイベントの第2回。新しい本の楽しみ方を実践するイベントとして注目を集めています。野外ライブやお笑い芸人のトークライブ、声優の朗読ライブもあり、フェスさながらの楽しさということなので、潜入してきましたよ! 日曜開催ということもあり家族連れが多く、子どもたちの愉快な声で会場は大賑わいでございます。

<耳マンのそのほかの記事>

日本出版クラブ会館前の駐車場と、会館をフルに使ったイベントで、大人も子どもも楽しい企画が盛りだくさん! 早速建物の中に入ってみると、1階はラウンジと多目的スペースで、2階と3階に書店のブースやイベントスペースがあるようです。

まず目に入ったのが、『美声女ユニットelfin’のおはなし会』。美声女ユニット・elfin’の二人が、選りすぐりの絵本を可憐な声で読み聞かせしてくれるイベントです。子どもも大人もファンタジーな世界へと連れてかれてしまいそうな空間。二人のまわりでは、大勢の子どもたちが目をキラキラさせて聞き入っていました。

読み聞かせしていたのは、パイインターナショナル刊『くものうえのハリー』。――大切な子ひつじを亡くしてしまい、お母さんは毎日悲しみに暮れていました。そんなお母さんを雲の上から見ていたハリーは、もう一度お母さんに会うために勇気を出して雲の上から下りてきて――涙を誘うお話に思わずうるっ。

読み聞かせを終えた辻美優さんと花房里枝さんにお話をうかがうことができました。お二人とも、練習で読んだときに大号泣してしまったそう。子どもたちもそれぞれ楽しんでいましたが、中には涙を流していた子もいたようです。

読み聞かせは今回が初めての試みだったそうですが、「子どもたちが集まってきてくれてすごく嬉しかったので、是非機会があればまたやりたい!」と話してくれました。とにかく二人ともとっても可愛くて、何より声が美しかった……。さすが声優です。(写真左が花房里枝さん、右が辻美優さん)

ほかにも1階では、2016年に読んだオススメ本を持ち寄り、集まった人で交換し合う『ブクブク交換』などの企画が行われていました。

2階へGO!

2階では朝日出版社や高陸社書店、本の雑誌社など10社の出版社がブースを出展。各社選りすぐりの本や雑貨がずらりと並んでいました。

そんななか、さきほど読み聞かせをしていた『くものうえのハリー』のパイインターナショナルのブースも発見! こちらはデザイン書やビジュアル書が中心の出版社です。

『くものうえのハリー』は、ヒップホップユニット・RAMWIREの楽曲『僕らの手には何もないけど、』のMVから生まれた絵本。全世界で100万人以上が泣いた感動のアニメを絵本にしたものなんです。

そのほかのおすすめの本を尋ねたところ、かわいい『ねこのおてて』という本をすすめてくれました。なんでも同社の本に憧れて入社した新卒社員がはじめて手掛けた1冊とのこと。猫の手だけを集めた写真集で、猫好きにはたまりません!

『商天街』という一角では、本の雑誌執筆陣や古書店などがわいわいがやがやと本や雑誌を販売していました。

ブース内は、本以外にもアロマやハーブティーの試飲ができるコーナーや、物販を取り扱う店舗も設置しており、ほっと一息つける場所となっています。

本を読みながら癒されるってこの上ない幸せですね。

他にも2階では石田衣良さんによる公開ワークショップや、テレビ番組『さんまのからくりテレビ』『金スマ』を手がけたプロデューサーの角田陽一郎さんと小説『ボクの妻と結婚してください。』を手掛けた放送作家の樋口卓治さんのトークショーも。

さらには、水道橋博士さんをはじめとした“読書好き芸人”のトークライブも開催されていました。馬鹿よ貴方は・新道竜巳さん、マッハスピード豪速球・ガン太さん、シェパード太郎さんの3人が持ち寄った本の魅力について熱く語るというもの。水道橋博士の独断と観覧者の拍手で、“次世代読書芸人”を認定していました。

駐車場ではフードカーやライブも

さて、そろそろお腹が空いたころ。ちょっと外に出てみました。

やっぱりフェスといえば音楽! アーティストの生ライブも行われています。

出演者はサボテン高水春菜、みぎたとしき、高山Jack健二郎、ニジノ絵本屋キャラバンというラインアップ。

ほかにも、キッチンカーが軒を連ねる『ネオ屋台村』があり、イタリアンランチや長崎角煮バーガー、ドリップコーヒーなどがいただけます。快晴に恵まれ、野外ライブで心地よい生演奏を聴きながらのご飯はとにかく美味い……。まさにフェスの醍醐味です。

私は、がっつりチキンカレーをチョイス。申し遅れましたが私、肉食女子なんです。

隣にはお絵かきコーナーもありました。

新潮文庫のキャラクター「キュンタくん」の絵を描くと、新潮文庫の書籍を一冊プレゼント!という企画。

子どもたちも楽しめます。私も子どもたちと一緒にお絵かきしてみました。

ちょっと上手くない!? いいんです、自画自賛。大切。新潮社の方に渡すと、「上手に描いてくれましたね。ワゴン内からお好きな本をおひとつどうぞ」とのことで、私は今回のフェス出演者でもある石田衣良さんの『4TEEN』をいただきました。

なんとバーまで

さて、お次は3階へ。なんとも怪しげな雰囲気の一角が盛り上がっています。

そこは『スナック乱丁』というお店。入り口にはバーカウンターもあります。ママとお酒を飲みながら、読書も楽しめるという大人なブースでした。

そのほかにも3階では、4月1日公開の映画『暗黒少女』のトークライブなどのイベントや、飛鳥新社や大修館書店、双葉社などのブースもありました。

いやー、なんとも盛りだくさんなイベントにお腹いっぱいの一日でした! 日本出版クラブ会館のある神楽坂は、文豪が愛した路地の街だそう。これを機に、神楽坂に通ってみようかしら。

幅広い層の方が楽しめる『本のフェス』でしたが、いろんな方と本でつながるっていいですね。3回目、4回目と続いてほしいです!

[浦恵美@HEW]