止まらない暴走の数々……2017年に“ヤバいと思った女性芸能人”ベスト3!

連載・コラム

[2017/12/30 16:00]

漫画家の鈴木詩子が芸能ニュースを考&察!(妄&想)

漫画家の鈴木詩子氏に気になる芸能ニュースを考察(妄想)してもらう同コラム。今回は、2017年を振り返っていただき“ヤバいと思った女性芸能人”3人をピックアップし、思う存分に綴っていただきました! 鈴木氏が印象的だった3人って……?

1人目:松居一代

ことの発端は2017年6月末でした。女優の松居一代さんがブログにて、夫で俳優の船越栄一郎さんや“元親友”だという浮気相手(?)、『週刊文春』らに噛みつきこの騒動に火がついたんですよね。

松居一代(画:鈴木詩子)

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7月には松井さんがYouTubeに真実を告白している風のおもしろ動画をアップし始めます。松井さんが新しい動画をアップするたび、私には彼女が生き生きしているように感じられました。ブログのアクセス数やコメント、YouTubeの再生数がブチ上がるのを見てとても承認欲求が満たされ、気持ち良かったんじゃないかな?と思ったんです。その後Twitterもスタートさせ、さらに公式LINEまで始めた松井さんはSNSにどんどんハマっていきましたが……すぐに飽きてしまったのでしょうか? しばらく騒動は収まっていたかのように思われました。

ですが、またやってくれましたね! 12月に行われた離婚成立会見での松井さんも、本当にすごかったんです。離婚することができて嬉しいとはしゃぎ、その思いを強調させるために会見中に母親に電話をして報告するという演出には、もはや狂気を感じてしまいました。

きっと最初は船越さんに対する当てつけのつもりでこんな騒動を起こしたけれど、途中から“とにかく多くの人に注目されたい”という気持ちのほうが大きくなってしまったのではなのでしょうか。松居さんの過剰演出ぶりはなんだか、まわりに構ってほしくてたまらないように見えてしまうのです。

2人目:泰葉

次に気になったのが歌手の泰葉さん。今回選んだ女性の中で1番荒ぶっていたのは彼女じゃないでしょうか? ブログで元夫の春風亭小朝さんを告発したり、音楽プロデューサーに出刃包丁や犬のフンを送りつけたとして警察から事情聴取を受けたと報じられたり、『週刊ポスト』で袋とじセクシーなヘアヌードを披露したりと大暴れでしたね。そして、極め付けはFacebookで出会ったばかりのイラン人男性と婚約ですよ。すごいバイタリティですよね〜!

やはり泰葉さんもやたらと会見を開きたがりますし……注目されることに喜びを感じるタイプなんだと思います。56歳でヘアヌードを披露するあたりからも“まだまだ女として廃れていないアピール”を感じるので、婚約会見でたくさんの人に幸せな姿をみせつけることができてとても気持ち良かったのではないでしょうか? ですが、またそのうち注目されたい気持ちが高まって大暴れしそうな気がしてなりません。

3人目:藤吉久美子

年末にまた不倫のニュースが飛び込んできましたね。女優の藤吉久美子さんと、既婚男性である音楽プロデューサーのダブル不倫疑惑。私がこの件で気になったのは……藤吉さんが路線バスを使って浮気相手に会いに行っていたことより、音楽活動をしたい藤吉さんに対して「恥ずかしいからやめろ」と否定的だった夫の太川陽介さんより、音楽活動をサポートしてくれたプロデューサーに彼女の心が揺れてしまったことでした。

藤吉さんは56歳。そんな年齢になっても自己表現をしたいし認めてほしいという承認欲求は薄れないのかと思うと、正直怖くなってしまったんですよね。私も漫画家になるぐらいなのでかなり承認欲求は強いほうだと思うので、いつか仕事がひとつも来なくなって誰からも相手にされなくなったらと考えると……あぁ背中がゾワゾワしてきました……。そんなときにふと、仕事を振ってくれる人が現れて、褒められて優しくされたらコロッといってしまうのかもしれません。

この3人と、ドラマ『監獄のお姫さま』を通じて考えさせられたこと

そんなこんなで、2017年はさまざまなおばさんが暴走した年でしたね。そんな年に私がハマったドラマが『監獄のお姫さま』でした。同作は宮藤官九郎さんが脚本の“おばさん犯罪エンターテイメント”で、刑務所の中で知り合ったおばさんたちがそれぞれに自分と向き合い、成長し、絆を築き羽ばたいていくお話です。

劇中で、主人公の馬場カヨ(小泉今日子)と長谷川検事(塚本高史)が獄中恋愛をし、最終的にプロポーズを考えるまでになるのですが、長谷川検事がそのことを後輩に話すときに言った「いいか、どんなに若くて可愛い子でもいずれおばさんになる……でも、可愛いおばさんはもうおばさんにならない!」という言葉にハッとしてしまったんですよね。昨今の美魔女ブームに煽られて、つい痛い若作りに走りがちな私みたいなおばさんは、このセリフにとても癒されたんです。なるほど、そうか……肩ひじ張って無理なんかしないで、可愛いおばさんを目指したほうがいいのかな?と。

歳をとっても“承認欲求”や“自己顕示欲”から逃がれられないのなら、今からそのつもりで準備をし、なるべく可愛いおばさんになって誰かしらに必要とされる自分でいたいなと、この3人と『監獄のお姫さま』を通じて考えさせられました。

[鈴木詩子]