「この感じでまじでやるの?」コロナ禍の東京五輪を目前に控え、観戦チケットを持っている編集長を直撃!

特集・インタビュー

[2021/7/4 12:00]

東京五輪目前! チケットを持っている人はどんな気持ち?

2020年夏に開催予定だった東京オリンピックが新型コロナウイルスの流行で2021年夏に延期されてから約1年が経ちました。コロナウイルスの流行状況は延期が決まった当時からあまり変わっていないように思えますが、東京オリンピックは2021年7月23日から開催される方向で進んでいます。巷ではオリンピック実施に対するさまざまな意見が飛び交い、不安の声を漏らす人もみられますが、チケットを持っている人は開催目前となり、どのような心境なのでしょうか。チケットを持ち、会場で観戦する予定である人ならではの心の内を知るべく、今回は東京オリンピックの観戦チケットを手にしている『耳マン』編集長(39歳・男性)に話を聞いてみました!

開催目前ですが、どうなるのでしょうか!?

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1番観たかった競技のチケットが当選! 金メダル獲得の瞬間を観たかった

編集長は普段からスポーツ観戦が好きで、特にオリンピックやサッカーW杯の際にはテレビでよく観ているそう。また、自身もスポーツ経験があり、体を動かすことが好きとのこと。過去には野球やダンスをしていて、30歳のときにはトライアスロンにも挑戦したことがあるそうです。

――2年前にチケットを取られたと思うのですが、どの競技のチケットが当選したのですか?

レスリング女子の決勝戦のチケットが当たりました。レスリングと柔道と体操の抽選に応募していて。せっかくだったら金メダルを取る瞬間を観たいなと思って、日本人が金メダルを取れそうな競技に応募してみたんです。そしたら女子レスリングが当選して、しかも伊調馨さん(女子個人として初の五輪4連覇を達成した選手)の階級でした。チケットを取るときってまだ出場選手が決まっていなかったんですけど、伊調さんがまた金メダルを取るところが観たいなと思っていました。伊調さんは残念ながら出場選手には選ばれなかったですが、一番観たいと思っていた競技が当たりました。

――ご自身用にチケットを取られたんですか?

両親が高齢で、日本でオリンピックをやるなんてこんなチャンスなかなかないじゃないですか。だから、両親を連れて行きたいと思って両親の分のチケットも取りました。僕と両親、あとは嫁か兄弟と行こうと思って全部で4枚取りました。

――チケットが当たってからオリンピックをずっと楽しみにされていましたか?

チケットが当たったときを振り返ると、すごく嬉しかったと思います。当落発表のときも待ち遠しくて、自分は当たったけど、まわりに当たった人なんてほとんどいなかったし、しかも決勝が当たった人ってなかなかいないと思うので、テンション上がってましたね。

編集長はイチローの引退試合も生で観戦できたほどの強運の持ち主

「そりゃそうだろうな」コロナが流行し、オリンピック延期

東京オリンピックを約半年後に控えた2020年1月15日に国内初の新型コロナウイルス感染が確認され、感染者数は増え続けて誰も予想していなかった事態に。流行拡大が続く状況を踏まえて2020年3月24日には東京オリンピック・パラリンピックを1年延期することが決定されました。

――コロナウイルスが流行し、オリンピックの延期が決定したときにはどう感じましたか?

んー、スポーツやオリンピックって平和である象徴みたいな感じじゃないですか。だから、こんなコロナでビクビクしながらやるのはありえないだろうと思っていたので、「そりゃそうだろうな」って納得した感じでしたね。

――残念という気持ちはあまりなかったですか?

そうですね、やっぱり感染のほうが怖い。命のほうが大事じゃないですか、スポーツより。

高齢両親はオリンピック観戦を断念……編集長は観戦予定だが、不安は拭えず

オリンピック開催が目前となっているが、コロナウイルスの感染状況は未だ変わらぬままに見受けられます。再度延期にする方向性で進む動きはない様子ですが、編集長はどのように感じているのでしょうか。

――一度延期になったオリンピックが目前となり、実施するとのことで進んでいますが、今はどのように感じていますか?

(チケットが)当たっているんですけど「別にやらなくてもいいじゃん」とは思っています。一度払い戻しのチャンスがあったときにそのメールが迷惑フォルダに入っていて、払い戻し期間も短かったので気がついたら終わっていたんですよ。せっかくチケットがある状態のままなので、少しずつ感染も収束するんじゃないかと思っていた頃は「やるなら観に行きたいな」とは思っていたんですけど、今の状況では「この感じでまじでやるの?」とは思っています。一緒に行く予定の兄貴も「まじでやるの?」と俺に聞いてきます。

――これ以上延期にしないで開催することや、人数制限を設けて有観客で実施することに関して不安はありますか?

今のところやるなら観に行こうとは思っているんですけど、やっぱり不安はあります。さっき、両親も連れて行きたいって話したんですけど、両親は高齢だし、「怖いから行きたくない」って感じになっちゃって。せっかくチケットは取れたけど、両親は行かないことになりました。レスリングって室内でやるし、どんな感じになるのかわからないんですよね。だからそれまでにワクチンを打ちたいと思っていますけど、予約もなかなか取れなくて。観戦に行くまでに2回打てるのか心配で、不安です。受けられなかったら、うーん……。ひと言も声を出さずに応援する形になるとは思いますけど、行くと思います。

――それでは、もう一度払い戻し期間があるようですが申請しないですか?

もう一度払い戻し期間があるんですか? メールがきてるんですかね? オリンピックのチケット関係のメール、なぜか迷惑フォルダに入ってしまうんですよ。僕が悪いのかもしれないですが、そんな重大なものがそうなるのはおかしいですね……。でも、払い戻しはしないと思います。ここまできたら、いろんな意味でめちゃくちゃ伝説的なオリンピックになるんじゃないのかなと思って。こんなチャンスは人生で1回しかないし、めちゃくちゃ予防して行こうかなっていう感じですかね。

――できればワクチンを打ってから観戦に行きたいけど、仮に打てなくても気をつけながら行きたいという気持ちでしょうか?

そうですね。みなさんどうするんでしょうね。まわりに行こうとしている人がいないので、みなさんはどうするかわからないですけど、打てなくても多分行くと思います。兄貴も間に合えば打ちたいとは思っているんでしょうけど、まだ打ててないっぽいので。きっとこの感じだと、ワクチンを打てないで行く人も多いですよね。僕は、コロナ禍になってから人がたくさん集まるイベントなどに行っていないので、みんながどう応援するのか全然わからなくて……。実際に行ってみて、異様に大声でワイワイやっているとか、マスクを外して騒いでいる人がいるとかだったら多分帰ると思います。

――やっぱり不安もある状態で足を運ぶんですね。

本当にそうです。実際に行くのも、周囲に「行くの?」みたいな感じに思われるのかなってところもあって。そんなの嫌ですよね。本当だったら気持ちよく行きたいですよね。

――オリンピックが楽しみな気持ちよりも不安のほうが大きいですか?

そうですね。会場の様子もわからないですし、不安のほうが大きいですね。でも、観始めたら楽しさもあると思うんですけどね。金メダルとか取ったら「わー!」とか言っちゃいそうです。


会場で観戦予定の人も、オリンピックに対して複雑な心境のよう……

スポーツが大好きな編集長は2年前に念願のチケットが当選し、オリンピックを心待ちにしていたようですが、この状況での開催に対しては複雑な心境のよう。当日は会場へ行く予定だそうですが、感染対策やワクチン接種に対しての不安が大きく、純粋な気持ちでオリンピックを楽しむことは難しい様子です。この情勢で観戦へ行くことを判断しなくてはならないのは、心の揺らぎが多いことだろうと思います。東京オリンピック・パラリンピックの開催に関して政府から新しい動きは出てくるのでしょうか。今後の報道に注目していきたいです!

ちゃんみな@新人