『氣志團万博』で観た山下達郎に感動!あの名盤ジャケ弁を作ったよ〜オバッチの『ロックな食生活』〜

連載・コラム

[2017/9/26 17:00]

千葉なら千葉って名乗れば良いじゃん

サマソニや幕張でのライブでいつも思うこと、なんて千葉県なのに「東京」表記なの?

<耳マンのそのほかの記事>

東京ディズニーランドや東京ドイツ村、千葉にあるのに東京と付けてなんで千葉って表記にしないのか?と思っている千葉県民は多い(オバッチ調べ)。ほかの都道府県の人たちは「勝手に東京とか名乗ってるよね~」って思っている人も多く、そんなディスりに日々悔しい思いをしているわけです。千葉だって良いところがたくさんあるし、胸を張って千葉って名乗ってほしいんですよね。

地域名称問題にずっと悩まされている千葉ですが、そんな千葉への愛情を全力でアピールしているバンド・氣志團が千葉県袖ケ浦市にて開催している音楽フェス『氣志團万博』(9月16日、17日)の2日目へ行ってまいりました。


台風はそれたものの、すごい雨の日だった

今年の氣志團フェスはすごい、メンツがすごい。が、台風が直撃するんじゃないかという悪天候の2日間。朝から行ったら体力が持たない可能性を考え、お昼過ぎから現地に行って、15時から始まる氣志團から観るスケジュールにしました。

会場最寄の袖ヶ浦駅に着いたものの、ホームには横殴りの雨が差し込んでいます。これは大変。
会場へ向かうバスでの道のりでは海沿いにヤシの木が並んでいて、晴れていたら最高のロケーションだよなぁとか思いつつ会場の袖ヶ浦海浜公園付近へ。

バスから降りてかわいいリストバンドを受け取り、また会場へと歩く。入場する頃には小雨になってきて、会場内をゆっくり回れるくらいの余裕ができました。

チケットは完売していたものの、場内は混み過ぎてなくて(雨の影響もあるでしょうけど)、トイレも飲食店も混雑がなく、移動も楽ですごく過ごしやすい。

オリジナルカップのプレミアムモルツで乾杯してたら、ライブが開始される前のスクリーンにプレミアムモルツを飲む氣志團の映像が流れていた。参加企業とのコラボもきっちりしてて、待ち時間も飽きないように工夫されてるんですね。

ステージには両日の出演者の方々の名前が! 1日目に出演した千葉の英雄ジャガーさんの文字に興奮しました(ジャガーさん、観たかったです)。氣志團の心遣いがステージセットにも組み込まれててすごいなぁ、と思ってたら氣志團が登場し、ライブが始まりました。


氣志團のライブで思い出した翔やんとの遭遇エピソード

昔から変わらないリーゼントに学ランのスタイルで登場した氣志團。盛り上がる曲からバラードまで演奏し、さらに休学中の白鳥雪之丞さん(ドラム)が現れて一緒におどけて歌う姿に心を打たれました。

代表曲『One Night Carnival』で会場の一体感を感じながら、昔の出来事を思い出しました。氣志團がまだインディーズだった頃にライブハウスで何度かライブを観たことがあったのですが、あるときその帰りに新宿歌舞伎町で“翔やん”こと綾小路“セロニアス”翔さん(ボーカル)と遭遇したのです。「私も千葉出身なんです」と伝えたら、彼は笑顔で「本気(マジ)か! 夜路死苦機械犬(ヨロシクメカドッグ)ワンワン!」と当時のMCのネタをしたあと、「千葉って良いところだよね!」と言われ、固い握手をかわしたのでした。

イベント主催者の氣志團はトリのライブではなくフェスの途中でライブをやるスタイル。最後に氣志團ラストパフォーマンスタイムがあるものの、大トリはあくまでもほかの出演者!というスタンスからも、氣志團からの心遣いがみえますね。「この駅さ、何にもないでしょ?w 何にもないからここでフェスをやりたかったんだよね」というMCにもグッと来たのでした。

愛情あふれる紹介映像に抱腹絶倒!

会場内には地元の飲食店が並んでいます。地元の人たちもこれは嬉しいだろうなぁ。撮影スポットもいろいろあって、雨の中でも列ができてました。氣志團のコスプレをされてるファンの人たちもいて(雨で撮影できなかったのが残念)、おおーすごい早乙女光さん(ダンス&スクリーム)に似ているなー!と思って見てたらご本人でしたw そのまま会場内の顔ハメパネルのところに行って撮影してるファンに乱入する光さん。

それを爆笑して見ているイケメンふたり組がいて、よく見たら出演者のBOYS AND MENの方々でした。そのうちのおひとりが『仮面ライダー鎧武/ガイム』に出演されていた小林豊さんだったのでわかりました。仲良く顔ハメパネルで撮影している光さんとボイメンを見て、とっても和やかな気持ちに。出演してる方々が楽しそうなのってとっても素敵なことですよね。

そして、続いてのライブはユニコーン! ライブ前に氣志團が出演者を紹介する映像が流れてから出演者が登場!って流れなんですけど、これがどれも最高におもしろいんです。

ユニコーンのときの映像は、お互いがお互いを語る映像が交互に流れて、先輩と後輩のおもしろトークのラリー!

“岡村ちゃん”こと岡村靖幸さんのときは、岡村ちゃんに呼び出された翔やんが“セットリストどうやって決めてます?”と聞かれたエピソードを話し、「それって王貞治に呼び出されて“球どうやってミートさせてます?”って聞かれるようなもんで……」という例を出し、「岡村さんはバスケ部の先輩って感じで、“先輩ナイッシュー!”と応援したい気持ちになる」と語る翔やんの会話のセンスが秀逸すぎました。

MIYAVIさんのときは、移動タイムがぎりぎりで全部観られなかったのですが、国内外でいろんな活躍しててすごい、“アンジョリーナ・ジョリーから氣志團まで共演してすごいMIYAVI”という紹介も!(MIYAVIさんはアンジーが監督した映画に出演している)

こんな感じで、氣志團から出演者へのおもしろさとリスペクトが合わさった最高の映像で会場を温めたあとにライブが始まるのです。その素晴らしさに拍手喝采でした。ライブはこのラインナップが悪いわけがなく、どのアーティストも素敵なパフォーマンスをみせてくれました。


いよいよ山下達郎さんがご登場……

あれだけ紹介映像がおもしろかったんだから、山下達郎さんのはどうなんだろう!とわくわくして観てたら、ラジオで達郎さんが氣志團について語った音源が使われて、駅から会場に向かうヤシの木がたくさんある素敵な道の映像が流れ、「この道を山下達郎さんが移動してくるんですよ。まるで達郎さんのアルバムジャケットじゃないですか!」と、彼のベストアルバム『COME ALONG 3』の画像がスクリーン映し出されました。

山下達郎『COME ALONG 3』ジャケット

続いて松本零士先生風のタッチで、『銀河鉄道999』の星野鉄郎みたいな達郎さんのイラストも映し出されます。最高!

そしてステージに登場した達郎さんが歌った1曲目は、マッチ(近藤真彦さん)に提供した楽曲『ハイティーン・ブギ』! ま、マジかーーー!!!

そのあとも『SPARKLE』『BOMBER』、そしてKinki Kidsに提供した『硝子の少年』! コーラスには最強のワイフ、竹内まりやさん!

「天気が悪いのでセットリスト変えました。バラードやめます。みなさん温まってください」という達郎さんのMCのかっこ良さ! 「去年1番聴いたのは氣志團の曲。隠れファンではなく氣志團のファンです」と! これ、氣志團のみなさま、本当に嬉しいでしょうね~。そして最後に『さよなら夏の日』。泣いちゃうよねぇ。

達郎さんのライブのすごさにぼーっとしてたら雨がめちゃくちゃ降ってきました。MCで本人が「念で雨を止めました」とか言ってたけど、終わったら念がなくなってしまったのか……。

そのあとの米米クラブも、氣志團の最後のパフォーマンスも観たかったけど、雨が強すぎて風邪ひきそうなくらい寒くなっていたので、泣く泣く帰ることにしました。

野外のフェスって行動が天候に左右されちゃうけど、『氣志團万博』は雨でもめちゃくちゃ楽しかった。

このミネラルウォーターのデザインひとつにしても、バンドの特徴とおもしろさがわかる。随所に氣志團の心意気がみられて、観てる側も出演されてる側もハッピーになる最高のフェスなのではないでしょうか?

帰りに翔やんのインスタを見たら、出演者みなさんののれんをオリジナルで作ってそれぞれの楽屋に設置してる!! これが千葉の氣志團の「お・も・て・な・し」ってやつだ!


達郎さんのジャケ弁を作るぜ〜さよなら夏の日〜

本当はフェスに達郎さんのジャケ弁を作って持って行って食べる予定だったのですが雨で無理だったので、家に帰ってから達郎さんのアルバム『ARTISAN』(1991年)のジャケ弁を作りました。

(1)ご飯をお弁当箱に敷き詰めます。

(2)梅肉を塗ります。

(3)茹でてカットしたキャベツを配置します。

(4)すりごまをふりかけます。

(5)カットした焼き海苔を配置。

(6)マヨネーズで絵を描いて完成です!

山下達郎『ARTISAN』ジャケット

いやー、最高の“さよなら夏の日”でした!

最高の「お・も・て・な・し」をしていた氣志團のジャケ弁も!

そして最高のおもてなしをしていた氣志團のジャケ弁も作りましたー!
氣志團のベストアルバム『蔑衆斗 呼麗苦衝音(ベストコレクション)』(2011年)です。

(1)お弁当箱にご飯を敷き詰めます。

(2)カットした焼き海苔を配置します。

(3)文字の形にカットしたカマボコを配置します。

(4)ケチャップで文字を書きます。

(5)メンバーの形にカットした焼き海苔を配置します。

(6)文字の形にカットしたカマボコを配置して完成です。

氣志團『蔑衆斗 呼麗苦衝音』 ジャケット

漢字が難しすぎてうまくできませんでしたが、すみません。

いろんなフェスが各地で開催されていますが、自分の地元で開催されるフェスってやっぱり良いものだなぁと『氣志團万博』で実感できました。
今年は天候が悪かったですが、晴れたら最高のロケーションの会場だと思います。
来年は晴れますように! お天道様! 夜路死苦機械犬!!!

↓今回のジャケ弁制作過程の動画です!

『JAKEBEN - Tatsuro Yamashita "ARTISAN" ジャケ弁 山下達郎「ARTISAN」 #山下達郎』
『JAKEBEN - Kishidan "Best Collection" ジャケ弁 氣志團「蔑衆斗呼麗苦衝音」 #氣志團 #Kishidan』

【著者紹介】

オバッチ(ジャケ弁職人)
本職は印刷関係のデザイナー。料理の腕は人並み、手先は器用。好きなミュージシャンはレイジ・アゲインスト・ザ・マシーン、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、ナイン・インチ・ネイルズ、ベン・ハーパー、岡村靖幸など。いつかザック・デ・ラ・ロッチャさんにお弁当を食べてもらうのが夢です。

[オバッチ(ジャケ弁職人)]