「無事に産まれてよかった。本当におめでとう」……そう呟いたら涙が次から次へと流れ出てきました【推しメンが結婚しちゃった日記】
元モーニング娘。の石川梨華に10年以上“ガチ恋”を続けているドルヲタのふちりんによる完全ノンフィクション連載。梨華ちゃんに健気に恋をする彼が、2017年3月13日に結婚した彼女への想いを、結婚が近いという報道があった2017年元旦から振り返り繊細に紡ぐ。【ガチ恋……アイドルにガチ(本気)で恋をすること】
4月1日〜26日
「無事に産まれてよかった。本当におめでとう」……そう呟いたら涙が次から次へと流れ出てきました
4月1日 日曜日
「移籍後初勝利、2人の“女房”に感謝」という見出しのネットニュースを読んで、つらい気持ちになりました。梨華ちゃんの夫(野上亮磨投手)が負けるように願っていた自分が確かにいて、その自分の醜さもつらかったです。「移籍後初勝利おめでとうございます!」と心から言えるような美しい人間になりたい、そう思いました。
4月5日 木曜日
今日は美人女医さんの個別診察会に行ってきました。「梨華さんの旦那さんが勝利した記事を見て、彼に比べて僕の人生はなんてみじめなんだろう、と思いました」と告げたところ、「一見幸せそうに見えても裏では上手くいってなかったりしますよ。人間なんてそんなもんっすよ」と言われました。
さらに美人女医さんは、「他人を見ると良いところばかり見えてしまうから、他人と比べるのではなく、過去の自分と比べたほうがいいと思います。梨華さんが結婚してしまったあとで、どれだけ自分が幸せになれるかを考えるのです」とアドバイスしてくれました。なるほどなあ、さすがは心の問題のプロだなあ、と思いました。
美人女医さんは続けて「梨華さんのお子さんが産まれてそれを乗り切ったら、もう怖いものなしですね!」と言います。それはそのとおりだな、と思いました。出産というイベントを乗り切ったら、梨華ちゃんに夫と子がいるという現実を受け入れていく、という作業をするだけです。
4月10日 火曜日
今日は(38歳の)誕生日だったので、大宮アイドール(行きつけのアイドルカフェ)と魔女っ子バーで酒を飲みまくりました。かわいい女の子たちや美味しいケーキに囲まれて幸せでした。深夜に魔女っ子バーを出たあと電車の始発まで時間があったため、つい中国人パブに行ってしまいました。美人の中国人が身体を密着させてくるのでムラムラしてしまいよほど口説こうかと思ったけれど、性欲に任せてそういうことするのは良くないと思い直し、ぐっと我慢しました。
4月11日 水曜日
今日は、1日遅れで両親にバースデーを祝ってもらいました。とても恥ずかしかったです。母親に「誕生日は誰かに祝ってもらったの?」と訊かれました。まさか「アイドルと魔女っ子と中国人パブの人に祝ってもらったよ」と言うわけにもいかず、「うん、まあね」とお茶を濁しました。
そのあと梨華ちゃんのブログを見てみたところ、僕の誕生日にブログが更新され、ショートケーキの写真が載っていたので「これはふちりんに対する私信だ! 間違いない!」と思いました。梨華ちゃんに祝ってもらえて幸せです。
4月19日 木曜日
梨華ちゃんの子が産まれる夢を見て目を覚ましたので、緊張しながらノートパソコンを立ち上げてニュースサイトを見たら、まだ子は産まれていませんでした。しかし真野ちゃんとプロサッカー選手との結婚が決まったらしいことを知り、「元ハロプロの人たち、スポーツ選手好きすぎでしょ! それを知っていたら僕もスポーツを必死にやっていたのになあ。文学部に入って本を読みまくるという真逆の道に進んでしまった……」と地団駄を踏みました。最近はやけくそになってトルストイの『戦争と平和』を読んでいます。
そういえばまだ初詣をしていなかったので、梨華ちゃんの安産祈願を兼ねて大宮の氷川神社に行ってきました。賽銭箱に5円玉を3枚入れた僕は、梨華ちゃんの安産と大宮アルディージャのJ1昇格を祈願しました。もうひとつ願おうと思ったけれど思いつかなかったため、もういちど梨華ちゃんの安産を祈りました。おみくじを引いてみたところ「平(たいら)」というパッとしないやつが出ました。手厳しいことが数多く書いてあります。でも、ガチ恋という病については「長くとも日に日に全快に向かうべし」と書いてあったので安心しました。安産祈願のお守りを買おうかなとも思ったけれど、そこまでやったら逆に胎教に悪いような気がしたので思いとどまりました。
4月26日 木曜日
梨華ちゃんの子が無事に産まれたことをネットニュースで知りました。母子ともに健康であるとのこと。父は野上、と書いてあるのに違和感を覚え「あれ? ふちりんじゃないの?」と思いました。でも冷静に考えたら「僕は梨華ちゃんに片想いをして自慰をしているだけなのだから、父親であるわけがないな」という結論に達しました。「梨華ちゃんの子が無事に産まれて、よかったなあ。本当におめでとう」、パソコンの画面のなかで微笑む彼女に向かってそう呟いたら、涙が次から次へと流れ出てきました。
梨華ちゃんの出産は、僕の人生のターニングポイントになると思います。しかし僕はこれからどこに向かえばいいのか、まったくわかりません。