SILENT SIREN・すぅ『この季節が終わる前に〜わたしと〇〇のはなし〜』第14回:バンドの楽しさを知った文化祭の記憶
ガールズバンド・SILENT SIRENのボーカル&ギターを担当し、同バンドでの作詞や他アーティストへの楽曲提供を通して数々の名曲を生み出してきた、すぅ。メロディーがない文章を初めて書くという彼女が、毎回異なるテーマで自身のことを明かす連載!
“食欲の秋”に食べたい思い出の果物
こんにちは! すぅです。
もう9月ですね! すっかり秋めいて……と言いたいところですが、まだまだ蒸し暑い日もあり、噂によると秋がなくなるという説を耳にしました……。なんということでしょう。四季がある日本はとても美しく、誇りに思えることのひとつでもあるから、春→夏→冬(三季)になってしまったら悲しい。
秋といえば、食欲の秋、芸術の秋、読書の秋、スポーツの秋など、たくさん思い浮かびますが、きっと何をするにも過ごしやすい季節ということかな! みなさんは、秋といえば何を思い浮かべますか?
私は子どもの頃はよく栗拾いや“あけび”狩りをしました。山の恵み……。知人とも“秋の味覚”について会話していたら、あけびを食べたことない人が多いことを知りました。私は野生のあけびを頻繁に食べていたので無知だったのですが、どうやらあけびは高級フルーツらしいですね!
みなさんは“あけび”を食べたことはありますか?
中身が奇妙な見た目なので好みが分かれると思いますが(笑)、私はとても大好きです! 種が多くて食べるのに手こずるけど甘くて美味しいので、ぜひ興味がある方は食べてみてください!
自分で野菜を育てて食べた学生時代のはなし
そして私が学生の頃は農業科だったので、自分たちで育てたお野菜を収穫して食べる“収穫祭”というものがありました。畑を耕し時間をかけて土から育てたお野菜をいただく感動のお祭りです!
間引き(育ちが良い苗に栄養を集中させ、収穫まで健康的に育てるために余分な苗を選別して取り除くこと)や水あげなども行なって毎日手入れをしていました。少し育て方に手違いがあると奇形の野菜が育ってしまいましたが、それも愛おしく思えました。
畜産や野菜栽培の授業があり、育てる大変さや、育てた命を人間の生命の源にする過程での複雑な感情も知っているので、今でも命や食べ物に対して感謝の気持ちを忘れずにいただいています。
お野菜やお肉、卵をスーパーで買うときは、「私が育てました!」と生産者の顔写真が載っているものを買うことが多いです(笑)。畜産の授業を受けていたときは少し卵や鳥肉が食べられない時期がありましたが今は食べられます。
私は動物が好きということもあり、ビーガンかどうか聞かれることが多いです。ビーガンの運動は素晴らしいことだと思いますが、私はビーガンではありません。だからこそ、命に心から感謝をして美味しくいただき、自分自身の力にすることが、自分にできる命への向き合い方だと思います。
バンドを始めるきっかけとなった文化祭のこと
話が逸れてしまいましたが! 秋は文化祭の時期でもあり、文化祭は私がバンドを始めたきっかけでもあります。もともとギターを持っていてコードを弾ける程度でしたが、高校1年のときの担任の先生から「バンドをやったらどうか」と提案していただいたのをきっかけに、文化祭でガールズバンドをすることになりました。
みんな初心者で、なんとなく興味のある楽器に分担が決まり、もちろん私はギターになりました。ボーカルを決めるとき、みんな楽器初心者で余裕がなく、私が唯一楽器経験があり多少余裕があるという理由だけで、ボーカルも担当する事になりました(笑)。そこから私のギターボーカル人生が始まりました!
今思えば、あの文化祭がなければ私はバンドの楽しさも知らなかったし、サイサイを結成したのもバンド経験があるという話題から始まったことだったので、担任の先生の提案に乗り文化祭でバンドをやって良かったなと思います!
それから、自分がSILENT SIRENというバンドで10年以上活動するだなんて思ってもいなかったです。今では学生の子たちから「文化祭でサイサイをバンドでカバーします!」というメッセージが来ることも多く、とても嬉しいしエモを感じます。
私自身もそうですが、学生時代を彩る音楽は人生においてとても重要なルーツになるので、そういうメッセージには胸が熱くなります。バンドスコアも出ているので、文化祭でぜひサイサイをカバーしてくれたら嬉しいです(突然の宣伝)!
時間をうまく使って、読書の秋、スポーツの秋、味覚の秋、そして音楽の秋を存分に楽しみたいと思います!
それではまた来月お会いしましょう!