『LLR伊藤の大家族に生まれて良かった!』第9回:大家族のお年玉事情も! 憧れのポーカー大会が開かれる伊藤家ならではのにぎやかなお正月

連載・コラム

[2024/1/3 12:00]

10人兄弟、12人家族のなかで育ったお笑いコンビ・LLRの伊藤智博。にぎやかな暮らしを送ってきた彼が、自身の半生を振り返りながら大家族ならではのエピソードを綴る連載っ!


兄弟たちと遊んだにぎやかなお正月の記憶と大家族のお年玉事情

あけましておめでとうございます! 2023年が終わり、2024年が始まりましたね。お正月はみなさん実家に帰ってゆっくりしたりしているのでしょうか?

伊藤家では、夏休みは親の田舎に遊びに行ったりしていましたけど、年末年始は地元にいた記憶です。お正月は近所の公園で凧あげをしたり、兄弟と一緒にコマで遊んだりしてました。僕はどちらもとても下手くそで、凧は木の枝に引っ掛けてしまって取れなくなったり、コマはどれだけコツ教えてもらってもなかなか上手くできなくて、上手に回せたことは1回もないかもしれないです。

というか、こう思い返してみると僕の子どもの頃の遊びって、メチャクチャ昭和ですね。ほかにもメンコだったり、デカめの空き缶をふたつ用意して穴を空け、そこに通した紐を輪っかにして、その紐を手で持って空き缶に乗りカッポカッポ歩くというのもよくやってました。とても昭和ですね。

子どもにとってのお正月の1番の楽しみは、なんといってもお年玉ですよね。伊藤家では、親からお年玉をもらうという風習はなかったんですけど、その代わりにおじいちゃん・おばあちゃん、おじさん・おばさん、そして親の友人など、お年玉をくれる人はたくさんいました。

お年玉って、みんないくらくらいもらってるものなんですか? たまに「全部合わせたら10万円くらいだった」とか聞いたりするんですけど、本当にそんなにもらえる家があるんですか? 誰がそんなにくれるんですか? とても不思議です。子どもの頃は両親がお年玉をくれないことを不満に思ってましたけど、今考えたらそりゃ子どもが10人もいたらお年玉なんてあげられないですよね。

2023年の元旦の写真です!

ちなみに、現在僕には甥っ子・姪っ子が9人いるのですが、一度もお年玉をあげたことはありません。子どもたちからしたら、なんてだらしない大人だって思われてるでしょうね。子どもたちの立場になってみると、お年玉をくれないおじさんなんて存在意義がほぼないと言っても言いすぎじゃないと思います。

中学生以上から参加が許される伊藤家恒例の夜のポーカー大会

あと、伊藤家のお正月といえば、“ポーカー大会”というものがあります。お正月だけに限らないんですけど、母方の祖母(マミー)や伯母、従兄弟がうちに来ると、夜にポーカー大会が開かれます。そのポーカー大会に参加できるのは夜更かしを許されている中学生以上で、夜の9時くらいになると小学生の子どもたちはとっとと寝かせられ、ゲームが始まるのです。

小学生以下の子どもたちからすると、そのポーカー大会はとても憧れで、普段一緒に遊んでいる兄や姉がとても大人に見えたものです。初めて参加できたときはなんだかみんなに一人前だと認められた気持ちになれて、とても嬉しかったです。

僕が参加できるようになった頃には、参加メンバーそれぞれの強さやキャラクターなどがハッキリしていて、強さ順は、読みもブラフ(※)もとても上手い絶対王者の父、その次が1番目・長男(おにぃ)、大勝ちはしないけど最終的にしっかりプラスにもっていく母、駆け引きが上手な3番目・次男(ピーター)、とにかく引きが強い2番目・長女(ビッチ)、素直な性格ゆえに全部顔に出てしまう、ポーカーフェイスとは無縁の5番目・3男(ブー)といった感じでした。
※自分が持っているハンド(役)が弱いときでも、あたかも強いハンドを持っているように見せかける駆け引きのこと

成人している人たちはお酒を飲みながらやっていたので、ポーカー大会の間は普段厳しかった父もとても優しかったです。伊藤家のメンバーは感情を表に出すタイプが少ないんですけど、このときばかりは喜んだり悔しがったりと感情が爆発して、みんなで笑って盛り上がって、とても楽しい時間でした。

いつのまにかこのポーカー大会も開催されなくなってしまいましたけど、今このコラムを書きながら思い出していると、とてもやりたくなってきました。今なら兄弟それぞれの旦那さんや奥さんもいるし、なんだかもっと盛り上がるような気がします。全員が揃うことは難しいですが、毎年誰かしらの家で集まることはあるので、今度集まるときはトランプとチップを用意して行ってみようかなと思います。甥っ子・姪っ子たちへのお年玉は……ちょっと考えておきますね! みなさん、今年もよろしくお願いいたします!

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伊藤智博(LLR)

いとうともひろ●1979年10月16日生まれ、東京都小平市出身。12人の大家族に生まれ、自身は10人兄弟の6番目。2001年、NSC東京校(7期生)に入学し、高校の同級生で同期の福田恵悟とお笑いコンビ・LLRを結成。ツッコミを担当している。2014年にはお笑い番組『THE MANZAI』の認定漫才師に選出。YouTubeチャンネル『LLRのYouTube Factory』では、趣味の漫画について独自の視点で魅力を語る動画を定期的にアップしており、漫画をテーマにした漫才も公開している。ツーリングが趣味で、レイザーラモンRGと福田光徳(チュートリアル)を中心とした芸人仲間で結成された『RGツーリングクラブ』のメンバーとして、バイクイベントなどでも活躍中。最近では舞台の脚本も手がけるなど、活動は多岐にわたる。