フジロック(FUJI ROCK FESTIVAL)に自転車で行こう!〜編集者のチャリ旅、待ってろレッチリ!〜

特集・インタビュー

[2016/7/31 12:00]

2日目スタート!(24日6時)

初日は22時には寝て5時に起床。友人の奥さんがとっても美味しい朝ご飯を作ってくれて6時に出発した。今日はひたすら峠越え。そして友人宅を出たらいきなり赤根峠がお目見えの巻。うわぁキツい……。登りもキツいけど、下りも相当に怖い。どこまでもスピードが出るから強い風が来たら吹っ飛びそうだし、徐行したいけど傾斜がすごいからブレーキのゴムがこすれまくってなくなっちゃいそう……。ビビリながらなんとか赤根峠を越え、再び17号に合流できた。ちなみに沼田方面から来る人はこの赤根峠は通らないので、ご安心ください。

赤根峠制覇!

ほぼ30キロ登り……下を向いて進もう(24日7時半くらい)

ここからが本当の地獄だった。30キロくらいずっと登りだ。この日は天気も良かったので水分補給にかなり気を付けた。登り始めたらコンビニも自動販売機もほとんどないだろうから、コンビニを見つけたときに多めにスポーツドリンクをゲット。荷物が重くなるけど仕方ねぇ。そして一緒に“ふわふわハンドタオル”も購入した。これをおしぼりみたいに丸めてお尻に挟んでみたら……痛みが少し和らいでやる気が出てきた。よっしゃ。登りのときは顔を上げるとどこまでも続く坂に心が折れそうになるので、ずっと下を見て進む。ペダルは相当軽いギアに入れて平地と同じくらいのリズムで漕げるようにし(全っ然進まねぇけど)、風を切って走っているイメージを持ち続けた。清志郎さんもここを通ったのかな。『田舎へ行こう! Going Up The Country』が頭の中で流れる。

ふわふわハンドタオル。お母さんみたいな優しさ

これから行く道。もう全部山やん

「ステキな橋〜!」と思って撮影したけど、数時間後にはここを渡ることになってた……。どんだけ登らすのや……

東京から180キロ。全っ然嬉しくない。ただただキツい

またゴム製のアレが落ちてると思ったら……ヘビだった。「なんでヘビいんだよ!」ってキレた。極限状態。ヘビごめん

まさかの出来事!

峠を登り始めて2時間くらい経ち、暑さと身体のキツさで心が折れかけていたとき、見慣れた緑のボルボがブ〜ン!と通りすぎた。なんと、知り合いの車だった! 日曜日にフジロックに行くとは聞いてたけど……まさかここで遭遇するとは。しかも、ふと顔を上げた瞬間に通り過ぎたので確認できた。すぐ電話して「今通り過ぎたのオレ、オレェ(泣)!!」と伝えるとしばらく進んだところの路肩に停車してくれて、冷たい飲み物とかおにぎりとかをくれた。マジで泣けた……。こんなことってあるんだ。フジロックの奇跡。

知り合いとそのお友達たち。すっげえ元気でた

もらったおにぎり。こんなにうめぇおにぎり食ったことねぇわ

とは言え、まだまだか……

友人に元気をもらってまたひたすら峠を登る。そしてトンネルを通過。ここまでにも何ヵ所かトンネルはあったが、個人的にはトンネルを通るときが一番怖かった。この辺りのトンネルはとにかく狭いし、車もめっちゃ飛ばすし、もちろんテールランプは点灯させているけど、自分がちゃんと車内から見えてるのかめっちゃ不安になる。しかも車とかイキったバイクが入ってくると「空爆!?」ってくらいに「ゴゴゴオォォ〜!!!」って響く。最高潮にビビリながらも、慎重にトンネルをくぐり抜けた。(※トンネルの写真なんて撮ってる余裕ありませんでしたぁ)

あ、あれれ!?(24日10時半くらい)

トンネルを抜け、もうひとつくらい峠を越えるんだろうなぁと地獄の連鎖を覚悟したそのとき……

なんか人がいる! ええええぇぇぇ!? フジロッカー!?!? ついに着いたの!? 「苗場」っていう案内がこれまでどこにもなかったから、まだまだ先だと思ってた。マジで超ビックリした。これまでいろんな独り言を口にしてきたけど、このとき「マジでぇ!!!!!」って一番デカい声で言った。この人たちも僕の雄叫びにビクッ!ってなってた。

苗場って書いてある〜(泣)!

ホントに着いたっぽい……

うわぁぁああん(泣)!清志郎さぁぁぁん(泣)!!!

少しでも参考にしていただけたら……

こんな感じで「フジロックにチャリで来た!」35歳編集者編、達成できました。少しでも自転車でフジロック行くことに興味を持ってくれた人がいたら、「本当に無理しちゃダメ」とアドバイスしたいです。自転車の達人は問題ないんでしょうけど、そうでない人は一日で行こうとせずにどこかでしっかりと休憩し、ケアグッズなどもちゃんと持参して行くようにしてください。あと、道が悪いところなど事前に調べることができるのであれば、ぜひ走りやすい道を選んでください。
歳をとるとキツいことを避けてしまいがちですけど、やっぱり挑戦するハートはいつまでも持ち続けたいですね。フジロックというワクワク感もあるので、何もなく進んでいくよりは随分楽しいはず! ぜひフジロッカーのみなさんも清志郎さんのマインドを受け継いで「フジロックにチャリで来た」挑戦してみてください! さぁ、レッチリだ! レッチリ観るぞ!!

Oh!Lee