エモーショナルが爆THE発!清 竜人の新プロジェクト“TOWN”初ライブに潜入
“一夫多妻制アイドル”で衝撃を与えた清 竜人の新プロジェクト“TOWN”
“一夫多妻制”をコンセプトにした前代未聞のアイドルユニット・清 竜人 25のプロデューサー兼メンバー(しかも立ち位置はセンター!)を務め、アイドルシーン、そして音楽シーンに衝撃を与えたシンガーソングライターの清 竜人。彼が率いる清 竜人25は6月17日のラストコンサートをもって解散することを2016年11月20日に発表していたのですが、この発表からわずか2週間後の12月5日、竜人が新プロジェクト・TOWNを立ち上げることが発表され、多くの注目が集まりました。
楽曲のDL無料、ライブのチケット代無料、観客が演奏で参加できる!?
TOWNは、竜人がリスナーたちと“単なる演者と観客”ではなく“同じ目線”でライブを楽しもう、といったコンセプトで立ち上げられたプロジェクト。オフィシャルサイトには毎週1曲ずつ彼が制作した楽曲がアップされ、無料でダウンロードが可能。さらに開催されるライブのチケットも無料で、会場では「竜人と一緒に歌うも踊るも楽器を演奏するも自由」(各会場により演奏できる楽器の指定あり)とのこと。ライブの模様をスマートフォンなどで撮影することも可能だというのです。オフィシャルサイトにアップされた楽曲(全8曲)はメロコア/パンクサウンドにストレートな歌詞が乗った楽曲が多く、ジャンルを飛び越えて音楽を表現してきた竜人の新しい引き出しが開かれているように感じました。今回はそんなTOWNの記念すべき初ライブの東京・SHIBUYA TSUTAYA O-EAST公演に期待と緊張を胸に潜入してきましたッ(心のアンプをフルテンにしながら)!
開演前からフロアはタンバリンの音がシャンシャン
会場には開演前から多くのファンが詰めかけ、BGMで流れているTOWNの楽曲に合わせて、同公演のグッズとして販売されているカスタネットやタンバリンの音が早くも鳴り響き準備万端といった様子。開演前からこんなにフロアが温まっているライブ、初めて! 始まったら一体どうなってしまうの!? ステージ中央には竜人のものとみられるエレキギター2本とアンプ1台のほか、3人分のギターとアンプ、4人分のベースとアンプ、ドラムセットが3台と、スネアのみのパーカッション(!?)が1台。サブステージにもギター、ベース、ドラムが1台ずつセッティングされています。さらに、ステージの下にもギターアンプが2台置かれています。この場所でも演奏が行われるのでしょうか……。
ライブでは竜人とバンドメンバー、オーディエンスのエモーショナルが爆THE発
舞台が暗転し、一般公募のなかから選ばれたバンドメンバーが登場。それぞれが楽器を構えると、バンド・TOWNの中心人物である竜人が頭にハチマキを巻き、上半身裸×デニムの80’sを感じるいなせなスタイルで登場! 彼はフロアに降りて『それでいい!それがいい!』冒頭のハーモニカソロを力強く披露し、続いてバンドメンバーが一斉に楽器を鳴らします。そのインパクトたるや……これが“初期衝動”か! 音が鳴った瞬間に一発で身体と気持ちを持って行かれフロアを見渡してみると、すでにオーディエンスは一体感バッチリに合唱したり拳を上げたり、持参したタンバリンやカスタネットなどの楽器を鳴らしたりして(公募バンドメンバー以外のギターやベースなどの持ち込みは今回は不可のよう)それぞれライブの空間を楽しみ、盛り上げています。会場全体にエモーショナルが爆発しているライブには、難しいことを抜きにして、ひたすら音楽を楽しむ想いや愛が感じられます。
会場全体で一夜限りのバンド・TOWN結成
続いて熱量はそのままに『俺の街まで来いよ!』が演奏され、竜人は縦横無尽にステージの端から端まで動き回りながら歌い、会場が声と拳で応えます。『やりたくないぜ!』では「やりたくない!」と続く歌詞のなかで竜人が最前列の女の子に「お前とはやりたい!」と歌う“プレイボーイ”な場面もありつつ、『青春』『I Don’t Know!I Don’t Care!』で彼はサブステージやフロアに飛び込みもみくちゃになりながら、たて続けにパンキッシュなナンバーを連発。ギタリストはそれぞれコードパートを弾いたりソロを聴かせたりと個性的なアレンジの効いた演奏をみせ、ベーシストは息ぴったりに迫力のある低音を響かせます。ドラマー4人が力強くバンドの軸を作るなか、竜人による激しくも美しいボーカルが交わり、観客の声援とともに会場全体で一夜限りのバンド・TOWNが作り上げられていきます(楽器隊が多すぎてハウリングしちゃうのもご愛嬌)! 『糞小便の歌』から竜人はギターを演奏しながら歌い、『ケツの穴ちっちゃいね!』で最高潮のテンションに導き、ラストは『ほどほどに生きましょう!』を頼もしく歌い上げます。曲中の「ほどほど!」といったかけ声でさらなる一体感が生まれ、その純度の高く優しさ溢れる空間がとっても心に沁み、胸がいっぱいになりました。
音楽シーンの異端児・清 竜人に勝手に背中を押された気分に
まさに予測不可能なライブはおよそ30分で幕を閉じましたが、終演後も会場は興奮に包まれていました。フロアを後にするオーディエンスは呆気にとられる表情の人や「ヤバすぎる」「楽しかった」と話す人々などさまざまですが、多くの人に衝撃を与えたことは確かでしょう。清 竜人、恐るべし……! これまでの誰もがやったことのない新しいアイデアを具現化して表現する彼の姿勢には、何だか勝手に背中を押されたような気持ちにもなってしまいます。今後のTOWNのライブは2月20日にSHIBUYA TSUTAYA O-NESTにて、3月13日にClub Lizard Yokohamaにて開催。チケットの受け付けは残念ながら終了していますが、今後行かれる方は期待充分で臨んでくださいませ(軽装、楽器持参だとなお楽しめるかも)! 『耳マン』では今後も音楽シーンの異端児・清 竜人に注目していきますっ(タンバリンをシャンシャン鳴らしながら)。