夏帆の “心の揺れ”が伝わる表情にドキドキ……クドカン流の小ネタも満載の『監獄のお姫さま』第3話

連載・コラム

[2017/11/1 19:00]

漫画家の鈴木詩子が話題のドラマ『監獄のお姫さま』を語るッ

宮藤官九郎が脚本を担当し、小泉今日子が主演を務め、10月17日の初回放送から早くも話題を賑わせているドラマ『監獄のお姫さま』。女子刑務所の中という過酷な状況でたくましく生きる女たちの群像劇を描いた作品です。今回はそんな同ドラマの第3話の感想を、漫画家の鈴木詩子氏に素敵なイラストとともに熱く綴っていただきました!

夏帆演じる“姫”の演技に注目! クドカンならではの小ネタも満載……

いや〜、観ましたか? 火曜ドラマ『監獄のお姫さま』第3話! 脚本・宮藤官九郎で主演が小泉今日子という豪華な組み合わせが話題の“おばさん犯罪エンターテイメント”ですが、ついにタイトルにもなっている“姫”こと江戸川しのぶ(夏帆)が登場し、物語が大きく動き始めました!

夏帆演じる“姫”こと江戸川しのぶ(画:鈴木詩子)

<耳マンのそのほかの記事>

6年前の春、獄中生活に慣れてきた馬場カヨ(小泉今日子)のいる雑居房に、ニュース番組で観ていた“爆笑ヨーグルト姫”こと江戸川しのぶ(夏帆)がやってきます。彼女は江戸川乳業の社長令嬢で、板橋吾郎(伊勢谷友介)との婚前旅行の最中、吾郎の恋人を呼び出して殺害した容疑で逮捕、懲役12年の刑をくらってしまいました。ですが彼女の様子は何だかおかしく……雑居房のみんなは「実は彼女は、冤罪なのでは?」と疑い始めます。そんな彼女たちに、しのぶはオドオドしながらも「犯人は自分だ」と言い張るのです。

そんな風にストーリーが進むなかでも、受刑者の運動のために行われる“懺悔体操第2”が「どうも、すみません!(林家三平)」「生まれて、すみません(太宰治)」のかけ声にのせて謝る動作をするというトンデモ体操だったり、洋裁工場で作っているトートバックに印刷されているキャラクターが“前科モン”&“反省子ちゃん”だったりと、小ネタが満載のクドカンワールドも炸裂しています。

そんななか、数日後カヨとしのぶがテレビを観ていたら、そこにはしのぶの婚約者だった吾郎と、モデルの板橋晴海(乙葉)のデート報道が! しかも、ふたりは同棲までしているとのこと。しのぶはあまりの出来事に動揺を隠しきれません。ついに、彼女は実はずっと吾郎に罪を着せられ裏切られていたという真実に気付いてしまうのです!
いや〜、このときのしのぶの、現実を受け止めたいけれどとても信じることができない“心の揺れ”みたいなものが伝わってくる、泣き笑いが混ざった複雑な表情がたまらなかったです。
しかも、なんとしのぶは妊娠していたんですよ! え〜! ど、どういうこと? じゃあ第1話で誘拐された、現在5歳の吾郎の息子、勇介くんは……しのぶが生んだ子なの? この辺りの謎がどう解き明かされいくのかも、ドキドキしますねっ。

しかも、来週はカヨが殺人未遂事件を起こした相手である夫が初登場するそう! 一体どうなっちゃうんでしょうか!? あ〜、火曜日が待ち遠しいです!

[鈴木詩子]