坂井真紀演じる“女優”の痛い過去が明らかに! AMEMIYAのリアルな演技も良かった『監獄のお姫さま』第7話
漫画家の鈴木詩子が話題のドラマ『監獄のお姫さま』を語るッ
宮藤官九郎が脚本を担当し、小泉今日子が主演を務め、10月からスタートしネットでも話題を賑わせているドラマ『監獄のお姫さま』。女子刑務所の中という過酷な状況でたくましく生きる女たちの群像劇を描いた作品です。今回はそんな同ドラマの第7話の感想を、漫画家の鈴木詩子氏に素敵なイラストとともに熱く綴っていただきました!
坂井真紀演じる“女優”の痛すぎる過去が明らかに!
いや〜観ましたか? 火曜ドラマ『監獄のお姫さま』第7話! 脚本・宮藤官九郎で主演が小泉今日子という豪華な組み合わせが話題の“おばさん犯罪エンターテイメント”ですが……今回は“女優”こと大門洋子(坂井真紀)のヤバい過去が明らかになりましたよ!
女子刑務所にタキシードを着込みバラの花束を持っていきなり面接にやってきた検事の長谷川信彦(塚本高史)に、突然の獄中交際を申し込まれる馬場カヨ(小泉今日子)はニヤニヤが止まりません。しかも長谷川は、刑務所に入ってからのカヨのことが好きだというのです。確かに、刑務所に入ったことを機に気持ちをスパッと切り替え、目標(伊勢谷祐介演じる板橋吾郎への復讐)や仲間できたカヨは生き生きとしています。そんなふたりは「カヨ」「のぶりん」と呼び合う仲に。
そして、今回のハイライト! 大門洋子の過去ですよ。なんと彼女は、2.5次元ミュージカル俳優にハマった末、彼のストーカーになってしまいます。しかも月100万円以上をつぎ込んでしまって、金に困り、結婚詐欺に手を染めていろんな男から金を引っ張りまくり逮捕され、刑期7年を言い渡されたといういわゆる“メンヘラ”だったのです。あぁ痛い……痛すぎます!
しかも回想シーンでは、洋子が夢中になっていた頃のミュージカル俳優役をキラキラした伊勢谷友介が演じていたのに、彼が落ちぶれたあとはくたびれたAMEMIYA(あの「冷やし中華はじめました〜♪」でお馴染みの……)にヌルっと入れ替わっているのです! しかし何事もなかったかのように物語が進行していく、といった秀逸な演出には「さすがクドカン!」と舌を巻きました……。
また、AMEMIYAのいい意味で、破滅に向かって真っしぐらだけどもう後戻りできないような“やけっぱち感”が妙にリアルで良かったです。どうせファンなんだから簡単に抱けるだろうと洋子に迫るもののあっさり断られ、「勝手に好きになって……勝手に飽きやがってよ!」とキレる姿はろくでなしそのもので、味わいのあるいい役者さんだなぁと思いました。
そんな洋子はなんと刑務所内のスポーツ大会で、卓球の決勝戦の最中に刑期満了を告げられてしまい、勝負の途中にもかかわらず、実に中途半端な状態で刑務所を後にするのでした。
今回は、吾郎への復讐に向けてカヨ、洋子、江戸川しのぶ(夏帆)、足立明美(森下愛子)、勝田千夏(菅野美穂)が、あらゆる資格を取るために猛勉強を始めたりと前向きな回でしたが……ストーリー的にはあまり進展はなく、キャラクターのパーソナルな部分を紹介してこれからの展開に備える回でした。もう、なんていうかストーリーなんて別に進まなくてもいいんです! このドラマはキャラクターの魅力だけで充分に楽しめてしまいます!
なんと、来週の予告にはIKKOさんも映っていました。一体どんな役柄を演じるのでしょう!? また、火曜日が待ち遠しいですね!