欅坂46にまつわる都市伝説……MVに映し出されるふたつの“眼”
『月刊ムー』でも執筆するライター長田遊馬氏が音楽にまつわる都市伝説に迫る!
欅坂46『サイレントマジョリティー』MVに映し出されるもの
今回は某ウェブマガジン編集長のS氏から聞いた話を紹介したい。筆者は以前からS氏と情報交換をさせていただいている。ある日、彼女からある人気アイドルグループにまつわる都市伝説を聞いた。
最近、筆者がよく目にするアイドルグループといえば乃木坂46だ。写真集の売れ行きがスゴイ、といったニュースが軒並み報じられ、話題となっているからだろう。聞くところによれば、各大手出版社がこぞって乃木坂46メンバーの写真集の権利を獲得しようと躍起になっているらしい。
さて、今回ご紹介するのは、乃木坂46ではない。その妹分とされる欅坂46にまつわる都市伝説である。実は欅坂46の背後にある秘密結社の存在が噂されているのだ。
2016年4月6日にシングル『サイレントマジョリティー』でデビューした彼女たち。ファンなら当然、このMVを観たことがあるだろう。まず、そこに“ある秘密結社シンボル”が映り込んでいるのだ。
映像野中で巨大な“眼”の広告がふたつ確認できるだろう。そしてこの眼が示す秘密結社とは――。そう、フリーメーソンである。この巨大な眼は『プロビデンスの眼』と呼ばれ、“万物を見通す眼”だといわれている。また、フリーメーソンだけではなく、同じく秘密結社のイルミナティも自身の団体の象徴としてこの眼を用いている。
しかし、これだけでは欅坂46と秘密結社のつながりを断言できるわけではない。単純に制作サイドが遊び心で取り入れたものかもしれないからだ。だが角氏いわく、制作サイドにはフリーメーソンとイルミナティが影響を受けた『カバラ数秘術』に詳しい人間がいるのではないかという。その理由は『プロビデンスの眼』がふたつ登場するところにある。
『至高の三角』すなわち“三位一体”を表している……?
『カバラ数秘術』とは文字どおり“カバラ”と“数秘術”が融合したものだ。前者はヘブライ語で“伝承”を意味し、ユダヤ教の神秘的な秘法を司る教えを持つ宗教結社のこと。旧約聖書の秘儀的な解釈によって宇宙の真理を追求しており、教徒たちはセフィロトの樹(生命の樹)から循環する力によって宇宙を形成しているという思想がある。そして、その生命の樹を中心に秘儀を行った。
その後、カバラの指導者たちによって密かに語り継がれ、薔薇十字団やフリーメーソンにも大きな影響を与えたという。それと、生年月日や姓名を数字に変換したもの(ゲマトリア)で占う数占い=後者の数秘術が合わさったものが『カバラ数秘術』である。
さて、実はこのカバラの奥義においてこの世は“善と悪”“陰と陽”の二項対立によって構成されていると考えられている。そしてプロビデンスの眼には、実は“神と悪魔”のふたつが存在するのである。
制作サイドはこの事実を知ったうえで、彼女たちのMVを撮影したのではないか、という。また、このふたつプロビデンスの眼を“太陽”と“月”そして前方で踊っている彼女たちをローマ神話における愛と美の“女神ヴィーナス=金星”と解釈すると、カバラにおける『至高の三角』、すなわち“三位一体”を表しているのではないか、というのである。
謎の秘密結社はアイドルを用いて世界を牛耳ろうとしているのだろうか?
正直、筆者はこの話を聞いたとき突飛な仮説だと思った。だが、こうもうまく変換することができると、実際に何者かが欅坂46を裏で操っている可能性はあるかもしれない。実際にそれを裏づけるような事例も多く存在する。
たとえば、前述した『サイレントマジョリティー』のMV数。その数、実に5,000万回を超えている。1年前にデビューしたばかりのグループなのに、だ(まぁ、口コミで広がっていった可能性が高いが……)。そして、デビューからわずか8ヵ月で、紅白出場が決定。ちなみに、この記録は先輩の乃木坂46よりも早く、歴代の最短出場記録を樹立している。これらの結果はどこか腑に落ちない。謎の秘密結社はアイドルを用いて世界を牛耳ろうとしているのだろうか?
しかし、欅坂46が活躍しているのは彼女たち自身の努力であり、ファンの支えがあってこそだろう。その純真な心を利用して何か画策している者が本当にいたとすれば、由々しき事態だと思わずにはいられない。
【著者紹介】
長田遊馬
東京都出身。超常現象研究家の新星。幼少のころからUFOや超常現象に造詣が深く、オカルト界の重鎮・並木伸一郎を師と仰いでいる。専門誌「月刊ムー」でもUFO、UMA、超常現象に関する記事を執筆している。好きな音楽はヘヴィメタル。超常現象を研究するかたわら、『地獄のメカニカルトレーニングフレーズ』(リットーミュージック刊)を片手に、日夜スウィープ奏法を練習中。