「プリカ詐欺師と喋ってみよう・最終回」タケムラ アキラ(SNAIL RAMP)の『炎上くらいしてみたい』

連載・コラム

[2018/2/1 17:00]

1990年代後半から2000年代のバンドシーンを牽引したSNAIL RAMPのフロントマン・タケムラ アキラが書きたいことを超ダラダラ綴っていく新連載! この人……ホントにキックボクシングの元日本チャンピオン!?


犯罪にあったとき、積極的にその犯罪者と喋ってみようとする俺、SNAIL RAMP タケムラのノンフィクション「喋ってみよう」シリーズ。

最近はプリカ詐欺を仕掛けてきた犯人とのやり取りを4回に渡ってお送りしてきたわけですが、今回で「プリカ詐欺師と喋ってみよう」も、ようやく最終回。本当は『プリカ詐欺師と喋ってみよう・1』から順を追って読んでいただきたいのだが、ネットのコラムで続き物を遡るって、けっこう面倒くさくない?俺はスッゲー面倒くさいです。

せめて『前編・後編』で完結してくれれば遡る気力も性欲並みに湧いてくるのですが、「ネットで全5話」とかマジであり得ないから。しかもそれを1話目から遡れとか、鮭だってそんなに遡れないから。

というわけで遡上する気力もない、鮭以下である我々ネット民族は手軽な画像のみで遡り、産卵しようじゃないか。すみません、もう俺は鮭の気分なのです。しかもメス。みなぎる母性。

コラムを書く鮭が読んでる鮭に呼びかける「産卵しよう」。

あぁ、もう俺は小室哲哉ばりに疲れているのかもしれません。しかしとにかく遡上しよう。

この流れを見て感じとってもらえたとは思いますが、相手が詐欺師と知りつつも「別れた彼女からLINEが来た!ヨリを戻すチャンス」と気色ばむ鮭ことタケムラの構図です。

ただこちらがいろいろと展開を仕掛けているのに、詐欺師は徹頭徹尾、俺にプリカを買わせることしか考えていない。そんなヒドい詐欺師に

投げてやりました、ビーンボール。いろんな意味でヤル気のこちらの意図を、まったく汲みとろうとしない詐欺師の顔面めがけて投げつけてやりました。これが野球なら打者は怒り心頭、顔を真っ赤にして怒ってもおかしくはありません。

やっぱり詐欺師も怒っていました。顔どころか手の先まで真っ赤です。

しかし「先に買ってくれ」のセリフに詐欺師の優しさをみました。この言葉には「食べてもいい! 食べてもいいが、先に買ってくれよ!」という「タケムラが食べることは構わない」的な慈愛に満ちた許容の精神がみられます。

多分、この詐欺師も食べることが好きなのでしょう。この詐欺師と来世で会うことがあれば一緒に食べたいですね、鮭を。

そんな優しい詐欺師に向かって「えー、オコ? ねぇ、オコなの?」と煽るタケムラ。ちなみにこのLINEが来たのは2016年だか2017年なので、世間でも「オコ」という言葉はすでに古の言葉として認識されており、何らかの意図がない限り、わざわざ「オコ」を使う人はいないわけです。

そこを詐欺師も敏感に感じ取ったのかもしれません。

怒ってます。怒り続けています。

しかしながらこの詐欺師、「さよなら」ではなく「さようなら」と正しい日本語を使うあたり、基本に忠実な根はマジメな奴なのかもしれません。

もっとも「さようなら」となったからには、ここでゲームオーバー。俺も言ってやりたかった単語を投げつけてやりました。

果たして詐欺師は気づいてくれたでしょうか? 「あの日本人、知ってて遊びやがったな!」となればいいのですが、「今日の男ヤバかったな、しつこく言い寄ってくるくせに飯なんか喰いやがって! だからフラれるんだよ!」とか言われてたら……。

俺マジ可哀想。

【著者紹介】

タケムラアキラ(竹村哲)●1995年にスカパンクバンドSNAIL RAMPを結成。2000年にリリースしたアルバム『FRESH BRASH OLD MAN』でオリコン1位を獲得するなど、一時代を築く。バンド活動と並行し、2001年からキックボクシングを始め、2014年10月に43歳の年齢でNKBウェルター級チャンピオンに輝く。2015年12月12日には後楽園ホールにて引退試合を行なった。SNAIL RAMPは現在、“ほぼ活動休止”中。

[タケムラ アキラ]