ANZEN漫才・あらぽんの下町ヒップホップLOVERS〜加山雄三 feat. PUNPEE『お嫁においで 2015』〜
みやぞんの大活躍で人気急上昇中のANZEN漫才。そんなANZEN漫才の司令塔とも言えるあらぽんは、ネタのなかでラップを披露するほどのヒップホップ好き。地元・東京都足立区でディープな日々を過ごしながらヒップホップに浸ってきた彼が、あふれんばかりのヒップホップ愛を綴る連載がスタートだ!
どーも、幼少期に爪の伸びた白い部分が無駄な部分だと親に教えられてから、ずっと白い部分が完全になくなるまで爪を切っていたんですが、ある日母親に「すごい深爪にすんだね」と言われ、教えてくれたのは親じゃないのか、だとしたら俺に白い部分が無駄だって教えたの誰だ!と記憶を辿ってる最中のANZEN漫才あらぽんです。今月もお気にソングを紹介します。
今月のお気にソング
加山雄三さんの絶対的癒しボイス
僕の大好きな加山雄三さんの名曲『お嫁においで』のラップバージョンです。
加山雄三さんの絶対的癒しボイスと曲のマッチング加減が素晴らしく、PUNPEEさんの歌詞も好きです。加山雄三さんということだけで僕的にはだいぶビンゴしてますが、“売れてないけど彼女を幸せにしたい”という雰囲気がちょっと前の僕の状況にハマりすぎてて好きになりました。
移動中の新幹線で出会った運命(!?)の家族
この曲に出会ったのは今年3月の中旬です。毎月このコラムは営業へ向かう移動中に、新幹線(マナーモード)や飛行機(機内モード)で書くことが多いのですが、いつものように書く曲を考えていると、自分が座ってる座席の斜め前にある家族が座ったんです。
その家族は、お父さん、お母さん、妹、姉の4人家族。お父さんは白髪まじり&眼鏡、お母さんは座席にすっぽり隠れられる小柄サイズ、妹(?)は元ブラスバンドの木管楽器担当っぽい感じで、姉(?)は黒髪で表参道寄りの神宮前系ギャルっぽい雰囲気(成人してるかしてないかくらい)でした。
その家族は座席を回転させて向かい合って座っていたのですが、高いテンション、そしてパーティーみたいに聞こえてくる会話からも久しぶりの家族旅行だったようで、元ブラスバンド木管楽器担当の妹(?)が、黒髪表参道よりの神宮前系ギャルの姉(?)にちょっかいを出していて、姉(?)の黒髪表参道よりの神宮前系ギャルが、妹(?)の元ブラスバンド木管楽器担当に怒るみたいなやりとりをしていました。それを見ていて「旅行でいつもよりテンション上がっちゃって、度がすぎて大事にならなきゃいいな。最後まで旅行の雰囲気保てるといいな」みたいなことを思ったりして、座席が近すぎて幸せオーラに包まれすぎたゆえにもしかして僕はこの4人家族の息子なんじゃないか、という息子気分が芽生えはじめました。そんな頃に見つけたのがこの曲です。
いま思えば幸せオーラとほんわかソングの見事なマッチングでしたね。
なんでもいいので幸せを感じたときに
この曲は、小さくても大きくてもいいので、少しでも幸せを感じたときに聴いてほしいです。
好きな人と話せた!とか、ランチで当たりの店みつけた!とか、探してた洋服と出会えた!とか、エビチリ頼んだら思ってる以上にエビでかかったとか、一緒に暮らしてるわんちゃんや猫ちゃんがいつもしないかわいい仕草したけどそれを説明しても聞かされた人はポカンとしちゃうけど誰かに話したいとか、洋服にカレーこぼして柄物だけど一か八かで漂白したらカレーの汚れだけ綺麗に落ちた!とか、なんでもいいのでそんな幸せを感じたときにぜひこの曲を聴いてほしいです。
みやぞんにも『お嫁においで 2015』を聴かせてみた……
「あらぽん加山さん好きだもんね~」
【著者紹介】
あらぽん●1985年10月13日生まれ、東京都・足立区出身。幼馴染のみやぞんと2009年11月にANZEN漫才を結成。みやぞんの特技であるギター、そしてあらぽんのラップを組み合わせた音ネタで活動するようになり、『足立区の歌』などのネタで注目を集める。『とんねるずのみなさんのおかげでした』『世界の果てまでイッテQ!』などでみやぞんの激烈天然キャラが爆発して話題となり、今や大注目コンビのひとつとなっている。