グッドモーニングアメリカたなしんのお悩み相談 第5回【アンコールの手拍子】

連載・コラム

[2016/1/6 12:30]

Jロックバンドのアンコールの手拍子が納得できない

23歳女性(販売員)

たなしんさんこんにちは。
私はライブが好きで、ジャンルを問わずいろんなライブへ行くのですが、いわゆるJロックバンドのアンコールの手拍子がいつも納得いきません。
最後の曲の拍手から会場全体で手拍子になっていく流れはわかるんですよ。
そのあとどんどん速くなっていくのも、私は「走るなよ!テンポキープしろよ!」と思いつつも、広い会場だったら音がズレて聴こえたりするからしょうがないと思うし、そのほうが熱が高まる感じもあって、別にいいと思うんです。
でも、納得いかないのはここからで、ある程度速くなったら速いままでいいのに、誰かがゆっくり手拍子しだして、それにみんなが合わせて遅くなって、まただんだん速くなって、またゆっくりに……というサイクルを繰り返すのがむず痒いんです!
このアンコールの手拍子はどこも同じなのかと思いきや、V系は「アンコール!」の掛け声とともに手拍子するからそもそも走らないし、海外アーティストのライブは速くなったら速いままでキープしてるので、Jロックだけなんですよね。
どうしてこうなったのかも知りたいし、アンコールになるたびにモヤモヤして興ざめしてしまう自分はどうしたらいいかも知りたいです!
たなしんさんお願いします!


「ストイックすぎない?」

初めて女子からの質問じゃない、これ。嬉しいね。それにしても手拍子事情に詳しすぎるわぁ。なんでそんなに手拍子にストイックなのよ。すごくない?

僕は手拍子については全然詳しくはないけど……Jロック系のライブに来てる子ってさ、学生ノリっていうか、飲み会の一気コールみたいなノリが好きな人が多いから、ああいう拍手になるんじゃないかな。

今ちょうど散歩から帰ってきたところなんだ。身体を動かすと脳の動きがよくなって、ダイナミックなたなしんになれるわけ。そんな自分から出た答えだから、これはきっと合ってると思う。自信ある。

気になるポイントはたくさんあるけど、何よりもキミは冷静すぎる。そもそもアンコールってさ、そのライブがめっちゃよくて興奮しまくって起きるもの。本来みんな“マイケル・ジャクソン観たときの外人”状態なハズだよね。

でもそこで「走るなよ!テンポキープしろよ!」とかおかしいでしょ。マイケル観てる人、絶対テンポ気にしないでしょ。興奮してたらどんな手拍子だって楽しめるはずじゃん。キミには興奮が足りないわけよ。

ぶっちゃけ演者である僕たちが楽しませることができてないっていうことなのかもしれないけど……暗くなるからそれを考えるのはナ〜シ!

まぁ正直、そんな冷静すぎるキミも一気に興奮できる魔法はあるよ?

それはね……マツケンサンバ。

そうそう、マツケンサンバ。

マツケンさん去年また結婚したよね。おめでたいね。

マツケンサンバでお調子者になってさ、冷静な自分とバイバイしようよ。陽気な世界観もっと演出しようよ。「テンテンテテンテン!」のリズムでさ!

アンコールの手拍子に合わせてひとりでマツケンサンバを感じてみたらどう? 遅いマツケンサンバも速いマツケンサンバも楽しめるわけじゃん。ほらほら、すっごい楽しい! いろんなテンポのマツケンサンバ! いろんな表情のマツケンサンバ!! マツケンサンバがあれば絶対どんな手拍子も楽しめるわ。何よりさ、心の中でひとりマツケンサンバを感じてるってシチュエーションがすごくない!?

とにかくさ、マツケンサンバの一番有名なやつはマツケンサンバIIってことは覚えといてよ。お願いね。

そんな感じでどうかな? 新年だしさ、難しく考えるのはもうやめようよ。

そんなキミにはこれ贈るね。
「ファイヤー!」

じゃあ、またね!

【今日のファイヤー!】
マツケンサンバは4まであるっぽい

<次回更新は1月20日(水)予定!>

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【著者紹介】

たなしん
4人組ロックバンド、グッドモーニングアメリカのベーシスト。高校生の頃にメロコアバンドfor better, for worseを結成。当初はギタリストだったが、のちにベーシストに転向する。同バンドは2006年に活動休止し、2007年にバンド名をグッドモーニングアメリカに変更して再始動した。年間100本前後のライブ活動を経て、2013年にメジャーデビュー。最新アルバム『グッドモーニングアメリカ』発売中。2015年11月27日には初の武道館公演を開催した。

[耳マン編集部]