映画やアニメの聖地にも!?  94歳のおばぁちゃんが営む葛飾区の名所【テンテンコのニッポン駄菓子屋紀行】

連載・コラム

[2018/6/7 12:00]

テンテンコが人気映画やアニメの“聖地”でもある駄菓子屋に潜入!

元BiSのメンバーで2014年のグループ解散以降はソロミュージシャンとして活躍し、ノイズからポップスまでを自在に往来する幅広い音楽性&身長142センチの小柄でキュートなルックスで多くの人を魅了するテンテンコ。そんな彼女が大好きな“駄菓子屋”を巡って300円で豪遊しつつ、そのお店や駄菓子の魅力をお届けする連載第3回! 今回は映画『20世紀少年』に登場したり、アニメ『のんのんびより』に登場した駄菓子屋のモデルとも言われている素敵なお店『高橋商店』をご紹介しますっ。

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今回は東武スカイツリーライン・小菅駅からスタート! 今日もオシャレなテンテンコさんがお召しのワンピースはPAMEO POSEのもの。

今回おうかがいする『高橋商店』は小菅駅から徒歩8分程度で、閑静な住宅街のなかにあります。取材日はとっても天気が良く(ちなみにこれまでの取材日もすべて晴れ)、テンテンコさんの晴れ女説が濃厚に! 「晴れ女……なんですかねぇ? あっ! でも私、恵比寿でライブやるときだけなぜかいつも雨降るんですよ(笑)。恵比寿以外であれば晴れる可能性が高いかも!?」


94歳のおばぁちゃんが営むお店でホッコリの連&続!!

初めて降り立った小菅駅周辺の趣を味わいながら歩き、『高橋商店』に到着。「建物がかっこいい!!」と大興奮のテンテンコさん。

さっそく予算300円を握りしめ、お買いものスタート! 今回も300円で豪遊しちゃってくださいっ。

お店に入ると、奥から店主のおばぁちゃんが優しくお出迎えしてくださり「暑いからね、これ、おあがんなさい」と冷凍庫からアイスクリームを出してくれました。突然のご厚意に驚きつつも、ありがたくいただくことに……。さっそくの温かい触れ合いに取材陣一同が感動。

店内にはさまざまな種類の駄菓子や豊富なおもちゃ類が並びます。洗濯バサミで商品が吊られているのも、見易く可愛くてナイスアイデアですねぇ。

店内の隅々までじっくり観察し、商品を吟味するテンテンコさん。本気!(マジ)

先ほどいただいたアイスクリームが入っていた冷凍庫の上にも、味わい深い品々が。ポップの色あせ方ひとつをとっても、古くからあるお店ならではのノスタルジーな空気が詰まっています。

「見たことのない商品がたくさんあって楽しい……300円分決めましたよ!」

お会計をしながらおばぁちゃんにお話をおうかがいしました。『高橋商店』は約65年ほど長く続いているお店で、おばぁちゃんはなんと1923生まれの94歳だそう! そのお元気な姿には一同ビックリです。現在はおばぁちゃんの息子さんが商品の仕入れと品出しを担当し、おばぁちゃんが毎日店頭にいらっしゃるそうです。
「お店を開けてないとね、近所の子どもたちが“高橋のおばぁちゃん、どうしたんだろう?”って心配するの。だから毎日こうやってここに腰掛けてね、ジュース飲んだりして、やってます。うふふ♡」

お客さんは周辺の小学校に通っている子どもをはじめ町歩きをしているシニア層、若い世代の男女などさまざま。北は北海道、南は九州、はたまた韓国からはるばる来てくれた人もいらっしゃるそう! 人気なんですねぇ。
「子どもたちが来たときは“これ、いくら?”って聞かれると、“これは10円、あれは30円”って教えて、おばぁちゃんと一緒に計算してね、やってます。あはは。毎日学校から帰って来たあと、兄弟で買いに来る子もいるよ!」

「昔は近所にもいくつか駄菓子屋さんがあったんだけど、みんなやめちゃったの。おばぁちゃんはね、お店をやめておうちに入ってゴロゴロしてちゃしょうがないから、ここに腰掛けて売れても売れなくてもいいからってね(笑)、やってます。みんなに何かしら、おまけを入れて。あっはっは! 笑っちゃうねぇ、まったくもう(笑)」。

この日もアイスクリームに加えてサイダーのおまけをいただいてしまいました。「ふたりで並んだ写真を撮らせてもらってもいいですか?」とお聞きした途端、顔を手で隠して照れ笑いするおばぁちゃんにホッコリ♡

ニコニコと笑うおばぁちゃんは「これも持って行くか?」と、ご自身が食べていたお団子もくださいました(笑)。こんなによくしていただいて……ありがたい気持ちで胸が一杯です!

お店を出ると、外のイスの足下にスナック菓子の残骸が……。小さな子どもがこぼしてしまったのかと思いきや、これはおばぁちゃんが遊びに来るスズメやセキレイなどのためにまいているおやつだそう。本日2度目のホッコリです♡

おばぁちゃん、本当にありがとうございましたっ!!

さて、穏やかな気持ちに包まれた帰り道、近くの河川敷に寄ってみると……?

スカイツリーがめっちゃ見えるゥー!! おばぁちゃんからいただいたサイダーを持ってご機嫌なテンテンコツリーさんをパチリ。なんて駄菓子が似合ういい場所なんでしょうっ。

「町のみんなに大事にされてる、みんなの気持ちが詰まったお店」

さて、テンテンコさんが選んだ今回のラインナップは?
「今回もどうしてもパッケージで選んでしまったんですけど、これ(写真右下の梅ミンツ)は特にオシャレだし、なんか懐かしいなぁ、久々に見たなぁと思って買いました。『高橋商店』さんはお店の規模は小さいけれど、店頭に出ていない掘り出しものとかもっといろいろなものが眠ってるんじゃないかっていう気持ちにさせる、いい場所でした。ワクワク感がありましたね」

ビールのラムネは可愛くて思わず2色買いを!?
「ビールのラムネは、あともう1種類黄色もあって、それが1番ビールっぽいし揃えることもできたのに、300円というお小遣い制を考えるとなんか……節約じゃないけど、2色だけしか買えなかったです(笑)。ちなみにこの連載では見たことのないものを積極的に買っていこうと思ってるんで、初めて見たおもちゃ(上段右から2番目のふきあげ風車)も選びました! これも、可愛いぃ!」

ほかに気になったところは?
「おもちゃのラインナップがかなり熱いのと、圧倒的におもちゃが安すぎるだろう(ほとんどが50円)!って思いました(笑)。おばぁちゃんがご自身で“儲けるためじゃない”っていうことをおっしゃってたから、やっぱりそういうことなんだろうって思って」

今回おうかがいした『高橋商店』の感想をお願いします!
「『高橋商店』さんは、まず建物がめちゃくちゃかっこよかったです!! そして、町のみんなに大事にされてるお店なんだなっていうのがよくわかりましたね。みんなの(お店を)残そうっていう気持ちが詰まっている感じがして、すごくいいなぁと思いました。優しいおばぁちゃんにみんな癒されてるんだろうなぁっていうのが伝わりましたね」


『高橋商店』

アクセス:東武スカイツリーライン小菅駅から徒歩8分程度。
住所:東京都葛飾区小菅1-24-9
営業時間:11時〜17時(冬場は11時〜16時)
※営業時間は変更になる場合もございます。

全国の駄菓子屋情報求む!!

『テンテンコのニッポン駄菓子屋紀行』では、全国の駄菓子屋さん情報を募集しています。「◯◯駅周辺にあった!」「◯◯区の◯◯小学校の近くにある」など、オススメ&気になる駄菓子屋さんがある方は、件名を「耳マン駄菓子屋情報」で、info@33man.jp宛にメールをお送りいただくか、Twitter/Instagramのハッシュタグ「#耳マン駄菓子屋情報」でつぶやいてください! 素敵な情報待ってます♡

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テンテンコの今後の予定

出張テンテン商店 in みちくさ市

前回の『テンテンコのニッポン駄菓子屋紀行』でお世話になった
“日本最古の駄菓子屋”『上川口屋』があるまち雑司が谷にて
テンテンコのグッズショップ「テンテン商店」がみちくさ市に登場!

日時:6月17日(日)11:00~17:00
会場:雑司が谷 みちくさ市会場内
キク薬局 横ガレージ(雑司ヶ谷2-5-16)

著者紹介

テンテンコ
1990年8月27日生まれ、北海道出身。2013年にアイドルグループBiSに加入し、2014年のグループ解散とともにソロ活動を開始。これまでシングル『Good bye, Good girl.』(2014年)、デジタルシングル『放課後シンパシー』(2016年)、EP『工業製品』(2016年)など数々の作品をリリース。別名義Deep&Moisturesのほか、MikaTen、ZVIZMO、幡ヶ谷ちっちゃいものクラブなどのユニットでも活動中。

榊ピアノ