スクールカースト上位にはいたけど……チグハグで屈折した中学時代【ぱいぱいでか美、桃色の半生!】第4回
「言うほどでかくないがそこそこでかい」おっぱいを武器に歌手、バラエティ、グラビアなどジャンルにとらわれず活躍するタレント・ぱいぱいでか美が自身の半生を初めて振り返る連載!
第4回:スクールカースト上位にはいたけど……チグハグで屈折した中学時代
屈折した(!?)中学生編
こんにちは、ぱいぱいでか美です。前回のデブ自覚エピソードが妙に反響があって嬉しかったです(笑)。無事、小学生のうちに標準体重になりスクスク育った私は中学にあがります。今回は、前回の予告どおり屈折した中学生編をお届けします。
スクールカースト上位にはいたけど……「しょうもねー!」の連続
小学生と違って中学生は一気に大人の仲間入りをしたような気持ちでした。制服、校則、色めき立つ男子と女子。1学年あたりの人数も小学生の頃の倍以上。中学でも引き続き学級委員はやってたり、生徒会にも入ったりしてみましたが、何だかいろいろめんどくさいことも増えたなーと感じ始めていました。
例えば少しでもスカートが短ければ先生より先に先輩に呼び出されてブチギレられたり。ピラミッドの頂点に君臨する女子……のグループにはいたけど、そのグループ内でハブり対象を順番に1周させていく文化があり、自分も一定期間ハブられたり、逆に誰かをハブんなきゃいけなかったり。こういうのってみんな経験してると思うし、そこで初めて何となく“社会”を感じて揉まれていくのかもしれないけれど、私はもう中学の時点で無理でした。屈しかけたときもあったけど、とにかくしょうもねー!と。非生産的ー!と。
それが部活にも影響していて、最初はカースト上系女子たちでバスケ部に入ったのですが、先輩の非生産的態度が理解できず、何がスポーツマンシップじゃ「ス」の字もねぇーだろうが!と即辞めました(笑)。日大アメフト部にいたら監督とコーチにタックルしてたタイプかもしれません。
ちょうどその頃、クラスでは大人しい子たちともよく話すようになって、その子が入っている部活がめちゃくちゃ平和そうだったのでそこに入ることにしました。書道・華道・茶道部です。そしてそれと同じタイミングで“音楽部”という、合唱部ではなくJ-POPなどを好きにみんなで歌う謎の部活が廃部寸前になっており、顧問の先生に「仲井さん(私の本名)が入って盛り上げてくれないか」というこれまた謎のご指名をいただき、そちらにも入りました。私の中学では兼部は禁止のはずでしたが黙認されていました。
書・華・茶道部は曜日でどれをするか決められていたので、和菓子が食べられる茶道やお花に触れられる華道のときはそちらへ、ほかの曜日は音楽部へ参加していました。なので3年間、書道だけ一向に上達しませんでした(笑)。音楽部は、ご指名どおり盛り上げるぞ!というわけではなく、同じく運動部の非生産的一面に呆れた女子たちに「ウチは楽だし平和だぞ~」とテキトーに声をかけていたら何人か転部してきて、廃部にならずにすみました。よかった!
みんなが属性を選んだり、人を属性で判断していることが不思議だった
田舎にはあらゆる文化が届きづらく、私の体感として“ギャル”になるか“腐女子”になるかの2択しかありませんでした。なので仕方なくギャル側の人生を当時は選んでいました。でも書・華・茶道部もあるから腐女子側の子ともよく話すし一緒に遊びにも行くので、ギャル側の子からは不思議がられたりもしていました。その態度もしょうもねー!と思ってました。
私はいわゆるスクールカーストでは上のほうだったのかな?と思いますが、みんなが属性を選んだり、人を属性で判断していることのほうがよっぽど不思議でした。その不思議さを親に相談すると、こう言われました。
「あんたは賢い。賢いから人と違う悩みを持つのが早いだけ。そのままでええよ」
何て親バカで感動的な話なんだ……! 普通はそう思うでしょう。でも私は違いました。自覚パート2です。
「え!!! 薄々勘付いてたけど、私やっぱ賢いんだ!!!!!!!!!!」
賢者の自覚です。いや賢者の自覚って結局バカなんじゃねーかって話なんですけど、賢者の自覚です(笑)。実は小学生の頃から、ちょっと勉強が楽しくなってきてたので塾に通わせてもらっていて、勉強は目に見えて伸びがわかるので好きでやってました。なので中学も同じ塾の中等部に通い続けていました。まわりには勉強熱心とかガリ勉とか思われていたかもしれないけど、割と趣味っぽい感覚でやっていたので苦ではなく、塾でほかの中学の子たちと会えるのもすごく楽しみでした。一応みんなに合わせて「テスト嫌だなー」とか言うくらいの社会性は持ち合わせていましたが、別に嫌でもなかったです、実は(笑)。
そんな感じなので自分で言うのもなんですが、順位が出るテストでは学年で1位になったことも、県で1位になったこともありました。今やその学力は見る影もないですが(笑)。それと前述の悩みが合致し、自分が理解できない価値観のクラスメイトに対して悩んだときに「ま、偏差値が違うからかな」と思う、結構嫌な奴でした。屈折の第一歩です。
中学の頃から部活はすぐ辞めるしスクールカーストを自由に行き来するし、まじ社会不適合者! でも学級委員や生徒会はやるし当時は無駄に正義感もあったので、本当にチグハグな人間でした。女子のなかで悩むことが多かったので、男子と仲良くしてる時間が結構気楽だったなーと覚えています。それも女子側からみたらどう思われてたんだろ! 当時は何も考えずに、『ジャンプ』読みに男友達の家に行ってましたが……。
こんな感じで、今思えばめちゃくちゃいろんな人と仲良くしてもらってたけど、めちゃくちゃ接しづらかったんじゃないかなと思います。だって田舎にこんな人間はいなかったから! 『Popteen』もBLもヤンキー漫画も読んで、あゆ(浜崎あゆみ)もくぅ(倖田來未)もアニソンも青春パンクも聴いてる人なんていなかったんですよ、本当に。
思い返せばかなり生き辛そうな中学時代ですが、そこを縦横無尽に動くことで器用にやっていけてたのかな。でもこの違和感は、東京に行けば解消されるのかもしれないって何となく思い始めたときでもありました。
チグハグ屈折中学生、ぱいぱいでか美のお話は、次回もちょっと続きます。