『音鳴(オトナ)の玩具(オモチャ)』第7回:歌うマイケル・ジャクソン

連載・コラム

[2018/12/2 12:00]

漫画家・イラストレーターの福島モンタが、音の鳴る香ばしいおもちゃを紹介していきます!


衣装と一緒に曲も替えられる素敵なマイコー

ポーッ!アーォ!

福島モンタです。

音の鳴るおもちゃを紹介するこのコラム、今回の音鳴(オトナ)のおもちゃは『歌うマイケル・ジャクソン』です。

お腹のスイッチを押すと、マイコーが彼の名曲『Black or White』を歌います。顔もよく似てますね! 膝あてや腕のサポーターなど衣装の細かいところまでよく作り込まれてます。

それにしても毛量がすごいです。片山さつきくらいの毛量です。

それではミュージック、スタート!

いいですね〜。キングオブポップですね~。

個人的に『Black or White』の頃のマイコーが見た目超カッコいいの頂点だったように思います。

そしてこのマイコーの衣装を脱がせてみます。

さすがのマイコー、ちゃんとお腹から声が出てますね。やーん、可愛いパンツ履いてるぅ。

……失礼、人形を裸にする趣味とかじゃなくて、こちらのマイコー、なんと着替えが付いてるんです。

こちらも名曲『Beat It』の衣装に着せ替えができるんですね~。ちょっとお色直ししましょう。

アーォ! ここで問題発生。

足がズボンの裾から出ない! 横着して靴下履かせたままズボン履き替えようとするから、こうなる。

いったん、脱がせて、靴下もちゃんと脱がせて、仕切り直ししようとするも……。

今度は引っかかって脱がせることもできない。行くも地獄、戻るも地獄。

小学4年のプールの授業できつく締めすぎたひものせいで海パンが脱げなくなったことを思い出す。

あのときもう俺は一生海パン姿か!と心底焦ったけど、担任の先生がひもをハサミで切ってくれたおかげで、今こうして、毎日履きたいパンツを好きなだけ履いてます。

あのときのようにハサミでズボンの裾切って、足出すか……。

いや、私も一応おもちゃコレクターの端くれ。極力ジャンク品にはしたくない。

とはいえ、引っかかったままのマイコーの足。心なしか、マイコーに疲労の色がみえる。

かれこれマイコーの着替えに30分以上費やしている。ああ、もう、このクソ忙しいときになにをやってるんだ。俺は。締め切りがたくさんあるのに。

お待たせしているあの人やあの人の顔が次々と浮かび、胸が痛む。

落ち着け、落ち着け。

なんとか力づくで脱がせることに成功。今度はちゃんと素足で履かせる。

ズボン履きかけのパンツ姿のマイコーと格闘すること1時間、ようやく足が通る。

マイコーも私もすっかり疲労困憊だ。上着を着せる前に背中のカートリッジを取り外し、『Beat It』のカートリッジに取り替える。

マイコー、機械の体みたいだ(本物の彼もいじくり倒しの顔面だけでなく肉体も機械にしていたら、今も元気に『Beat It』していただろうに)。

お待たせしました! 着せ替え完了! ミュージックスタート!

寝ぐせがすごいな、マイコー。

こういう着せ替え人形で衣装と一緒に曲も替えられるっていうアイデアが素晴らしいですね。

このシリーズ、ほかにもあるのかと探してみましたが、どうやらこのふたつまでしか出てないみたい。あんまり人気なかったのでしょうか。

『Thriller』のゾンビバージョンとかスタジャン着たオオカミ男バージョンとかあれば欲しいのに。

日本だったら美川憲一のさそり座の女の衣装からアイダ設計のスパンコールマンみたいな衣装の着せ替え人形とかあれば、誰が買うんだよ。

では、また次回。

[福島モンタ]