『音鳴(オトナ)の玩具(オモチャ)』第9回:これ、何えもん?
[2019/4/17 12:00]
漫画家・イラストレーターの福島モンタが、音の鳴る香ばしいおもちゃを紹介していきます!
ひと目見てアウト!
ごめんなさいごめんなさい!
あ、どうもすみません、福島モンタです。
音の鳴るアレなおもちゃを紹介する『音鳴(オトナ)の玩具(オモチャ)』今回はこちら。
ひと目見てアウトなヤバえもん。
先ず足が長細い。
手が薄っぺらくひと皮むかれたのかピンク色の肉から骨が透けて見えている。
なんなのだこの哀しいドラは……。
動かしてみる。
何らかのウイルス攻撃を受けたのか、手と足はいつの間にか謎の歌を朗々と歌いあげる中国人カップルに乗っ取られ、意思とは無関係に激しいステップを踏まされ続けている。
そうして徐々にドラの体力を奪う作戦なのだ。
息苦しいのかいつもより大きく口を開けて瞳孔も開き気味。
敵もドラを研究し尽くしているのか、肝心の四次元ポケットに手が届かないようにずっと万歳の格好をとらせて抵抗できなくしている。
それでも呪いを必死に振りほどこうとがんばるドラ。
中国人男女は次々と入れ替わり死のメロディの波状攻撃を仕かけてくる。
知能の高いドラだからこそ、どうしたらこの状況からサバイブできるかを分析しつつ、必死に抗っている。
ちなみに足の裏はご丁寧にもラバー製で激しいダンスに耐えられるようになっている。
がんばれドラ! 負けるなドラ!
これは奇しくも、安易によその国のキャラクターを盗み、躊躇なく蹂躙するやり口に必死に抵抗し、オリジナリティを守る日本人の闘いの姿そのものなのだ。
愛もないのに盗まないで!
パクリビジネス、ダメ、絶対!