ANZEN漫才・あらぽんの『アダチニスト〜足立区ストーリーズ〜』第1回:駄菓子屋でのストリートファイト
足立区で生まれ育ったあらぽん(ANZEN漫才)が足立区のリアルをつづっていく新連載!
どーも。公園にあるブランコは乗るものじゃなく、手のひらの肉を挟む遊具だと思っているANZEN漫才のあらぽんです。今月から新コラム、ANZEN漫才あらぽんの足立区ストーリーズ『アダチニスト』が始まりました! しかも月2回更新!
そして改めて思いました。前連載『下町ヒップホップLOVERS』スタート時はまだ世間にANZEN漫才が浸透しておらず、『いない方芸人』だった僕に連載を依頼し、そして最近訪れた新時代『じゃない方芸人』の僕に月2回連載という進化をさせる『耳マン』さん、やっぱりどうかしてるぜ!(^_^)/
ということで、そんな新コラムの気になる内容は、僕が足立区で経験したこと! 足立区で出会った人たち! 足立区のオススメスポット! あまりテレビでは話せないようなこと!を書いていこうと思ってます。
ということでANZEN漫才あらぽんの足立区ストーリーズ『アダチニスト』をよろしくお願いいたします!
そもそも足立区とは? 足立区を知らない方のために簡単に説明すると、東京23区で最も治安が悪いといわれがちな地域。日本を代表する繁華街のひとつ“眠らない街・新宿”よりもある意味活発で、“新宿よりも眠らない街・足立”という感じ。
新宿と比べられるくらいなので犯罪率が都内で1位になってしまうことが多いので、東京に住んでいるほとんどの人は足立区にいいイメージはもっていないと思う。
でも、実際の足立区は、とても住みやすい街だったりする。実は人情深く、下町情緒あふれる街。良くも悪くも簡単にいうといろんな意味で独特な街なのだ。
エピソード1『ストリートファイター』
タイトルからしていきなりそういう話かよ!と思った方もいると思うが、これはゲームの話。僕の幼少期の頃は昔ながらの駄菓子屋がたくさんあった。僕の中で駄菓子屋さんにはランクがあって、
・Sランクは
『コスモ』
『田口マーケット』
・Aランクは
『ヨーカ堂屋上』
・Bランクは
『ヤマザキ』
『いもや』
・C以下は
『サクライ』
『にしき堂』
『とらや』
『クニイ文房具』etc
という感じでランクをつけていた。ランクの基準はお店に駄菓子+何個のオプションがついているかどうか。オプションはゲーム、プラモ、アイス、カードダス、ガチャポン、おみくじ、うまい棒の種類、溜まり場スペースetc……。
この駄菓子屋たちが半径1キロ以内にあって、そのエリアには4つの小学校と3つの中学校が密集。学校が多いため駄菓子屋には上級生もたくさん集まることになり、遊ぶのにはそれなりのリスクもあったが、それでも駄菓子屋さんに行く目的は、ズバリ『ゲーム』。
その当時はアーケードゲームの『ストリートファイター』が流行っていて、どこの駄菓子屋さんも『ストリートファイター』やりたさに子どもたちが行列していた。そしてゲームの順番決めがいまでは考えられないような方法で、ゲームの台にお金を並べていって10円玉でピラミッドを作るという謎のシステムだった。
左からひとりひと山のピラミッドをつくり、2番目の人は少しスペースを空けて山をつくる。そうやって予約をする謎のシステムだった。基本的に予約には制限がないので、自己中な人が来ると300円近くも10円玉を積んでしまい、ゲーム画面の左下4割くらいが見えずに虫食い状態でゲームをしなくちゃいけないことも。当時はそれくらい人気だった。
当然ながらトラブルも多く、しょっちゅう喧嘩が勃発していた。そう、『ストリートファイター』待ちでストリートファイトが起きていたのだ……。(次回に続く)