平井“ファラオ”光(馬鹿よ貴方は)【音楽“ジャケット”美術館】1番好きなジャケかもしれないアディエマス『永遠の舞踏会』
[2018/8/14 12:00]
音楽と絵画を愛するお笑い芸人・平井“ファラオ”光(馬鹿よ貴方は)が美術館の館長となり、自身が所持する数々のCDジャケットのなかから絵画的に見て優れているもの、時に珍しいものをご紹介する連載。
第3回:1番好きなジャケかもしれないアディエマス『永遠の舞踏会』
第3回にご紹介したい作品はこちら。
アディエマス『アディエマスIII-永遠の舞踏会』(1998年)
アディエマスは1960年代後期から活躍したプログレッシブロックバンド、ソフト・マシーンのメンバーだったカール・ジェンキンス率いるコーラスグループ。ヒーリングミュージックとしてテレビなど(特に大自然系のドキュメンタリー番組)でも頻繁に彼らの曲が取り上げられているので、この独特のハーモニーを聴いたことがある人も多いはず。
同作は彼らのサードアルバムで、タイトルのとおり“踊り”が全体を通してのテーマである。とはいえ思わず一緒になって体が動くようなノリのいい雰囲気ではなく、全体的にどこか夢のなかにいるような独特の浮遊感が漂っているため、ジャケットもどことなく美女が吐いたゲロのような抽象的で不思議な感覚を覚えるデザインとなっている。
内容、そしてセンスのいい邦題とも相まって無限の深みをも感じさせる素晴らしいジャケットだ。さらにブックレットのなかのページも表紙と同様息を呑むような不思議で美しいデザインなので、単純にそのデザインを楽しむためだけで買っても損はなし。個人的にも所持しているCDのなかでこれが1番好きなジャケットかもしれない。
ちなみに歌詞は「エンマヤエーアフーマヤーエーオーオーオオーアーイエ」と言っています。すごく共感できるね!
※実際はおそらく意味のない歌詞だと思われます。