竹下幸之介(DDTプロレスリング)の『ニシナリライオット』第14回:「このコラムがフジモンに届いたら私まで一報ください」
DDTプロレスリングの未来を担う若き逸材・竹下幸之介。そんな彼が自身の昔のブログを読み返しながらつづる、地元・西成のお話!
2007年04月11日
244話『カニ挟み』
今日は学校を頑張りました(笑)
学級代表になったり、ドッジボールを頑張ったり、その他にも色々と…
誰かが走っているところをカニ挟みで倒すという遊びが今日から流行りましたが、フジモンが大流血したので禁止になりました。
画像は今日グッピーから鈴鹿サーキットに行ったお土産にもらったクッキーです!!
少しどうでもいいですが、これがまたうまい!!
クッキーは大体おいしいのですが、そのなかでも特にうまい!!
新しい音楽の先生は、鬼の中の鬼らしいです...!
明日音楽があるので、どうなるか少し楽しみでもあります(・∀・)!
子どもの頃は遊びでさえも危険と隣り合わせで、危ないんじゃないかと大人がリスク管理をするワンクッションがないもんだから気がついたときには大怪我してたりするんですよね。
このときのフジモンは、廊下を走っているところを誰かが突然カニ挟みして顎をフロアに打ちつけると同時に大流血。でもフジモンは背の順で6年間前から2番目の小さな身体ながら「ケガしにくさ◎」の特殊能力を持ち合わせていたので(ケガはしてる)、次の授業から何事もなかったように居眠りしてた。
今でも忘れられないフジモンのタフネスエピソードは、とある昼休みのこと。昼休みに掃除もするので教室の机を全部うしろに下げる。それで空いたスペースでサプライズ胴上げという遊びをやっていた。誰彼構わず、教室に入って来た子を突然胴上げして喜んでもらおうという慈善活動のつもりで始めたこの遊び。何人か胴上げして、次に"西成のぽっちゃり食いしん坊小学生"ことキノブーがやってきた。空腹に限界がくると、首から下げている家の鍵をチュッパチャップスのように舐め回し、舐めすぎて変形したのか玄関が開かなくなって家に帰れなくなったという逸話をもつキノブーだ。
すごく重かったがみんなで一致団結してなんとかキノブーを胴上げすることに成功。そして最後に教室に入って来たのがフジモンだった。
西成一ぽっちゃりしている小学生をリフトアップした次が、クラスで2番目に小柄な男の子。さきほどのように全員が一致団結して最大筋力を発揮したその瞬間……フジモンは天井まで上がり、後方3メートルのあたりに落下。教室のうしろに下げていた机の角に後頭部を激しく強打。このときばかりは本当に死んだと思った。机の角にはドス黒い血が滲んでいた。
クラスのみんなが固唾を吞み数十秒が経っただろうか。ムクリと起き上がったフジモンが
「ありがとう」
と言った。いまだに何に対しての感謝の念だったのかはわからない。胴上げが嬉しかったのか。そのあと、家庭の事情で愛媛のおばあちゃん家に引っ越してしまった。
何かが間違ってこのコラムがフジモンに届いたら、私まで一報ください。
あ、キノブーも。(次ページへ)