竹下幸之介(DDTプロレスリング)の『ニシナリライオット』第26回:「"プロレスラーになる"という夢が消えた日」後編

連載・コラム

[2020/2/14 12:00]

このあとから、プロレスラーにならなくても別にいいかなという気持ちになった。プロレスはあくまで観るもので、なるものじゃない。そう割り切って今後はプロレスと関わって行こう、と。

でもそんな気持ちもしばらくして立ち直るどころか、以前より増して「今すぐプロレスラーになりたい!!」という闘志を湧き上がらせてくれたのが、弊社社長の高木三四郎だった。

以前にモバゲーのメッセージで入団直訴をしたことは書いたと思うが、その後なにも返信がないどころか、アカウントすらもなくなって「なんだよ。」と、不貞腐れていたのだが、次はなぜかmixiで連絡がきたのだ!

なんて書いていたか内容まではうろ覚えなのだが、「DDTは君を待っています。」と、まるで自衛隊のポスターのようなフレーズだが、そう書かれていたことがすごく嬉しくてそのとき、

「クリス・ベノワと闘えるプロレスラーになりたい」

から

「DDTのプロレスラーになりたい」に変わった。

運というか、引きの強さというか。いろんな要因が絡み合って今こうしてDDTのリングに立っている。

竹下幸之介

1995年5月29日生まれ、大阪府大阪市出身。身長187センチ、95キロ。現役高校生レスラーとして2012年8月の日本武道館大会でデビュー。高校卒業後、日本体育大学へと進学し、学業とプロレスの両立に励み、2018年3月に無事卒業した。卒論のテーマは『ジャーマン・スープレックス』。2018年4月に入江茂弘に敗れるまで、KO-D無差別級王座11回防衛の最多記録を樹立した。地元西成への愛が深く、2018年大みそかの『年越しプロレス』には、「西成魂」の刺繍が入ったオーダーメイドの特攻服をわざわざ作って参戦。“西成のエリートヤンキー幸之介”として愛されている。