m.c.A・T『なんて言うんですか、こんな音楽感』第8回〜根拠なき自信と若気の至りっ!

連載・コラム

[2020/2/13 12:00]

 俺の場合は誰とも比較しない、比較できないくらいの「根拠のない自信」と「勘違いだらけの若気の至り」があった。そこだけは「あのときよく諦めませんでしたな」と当時の自分に言ってやってもいいかもしれない。

 だからね、学生さんとか若い人は、自分の人生を決める重要なときには「根拠のない自信」と「勘違いだらけの若気の至り」を理由にしてもいいと思うんだよね。それだけの決意があるってことでしょう。ダメだとわかったらやり直しだって効くし。若ければね。

気がついたら隔離病棟!?

 あ、ここからは全然こぼれ話なんだけど、このあと風邪をひいてウイルス性の腸炎になった。ひどい腹痛にプラスして上から下から大洪水。旭川にいたときにもなったことがあって、脂汗をかきながら救急病院まで自分で運転して行って、一晩点滴してもらったらスッキリよくなった経験があった。

 そんな苦しんでいる俺を見て勝っちゃんは車を飛ばして救急病院に連れて行ってくれたんだよね。大きな病院だったなぁ。苦しみながらも「前にもやったことがあります。ウイルス性の腸炎でした。あのときと同じです」って先生にお伝えしたのだけれど、何人か先生が集まってものものしい雰囲気で話をし始めて。その後、点滴を打たれて寝ちゃってた。

 翌日起きたらいい天気で爽やかな気分だったんだけど、なんとも広いひとり部屋にいた! 「こんな部屋、高いんじゃないかな。大丈夫かな」と心配してたら、先生と看護士さんがいらしたので御礼を言って、いつ退院できるかを尋ねたら、「原因がわからない症状で伝染病の可能性もあるので、ここでしばらく様子をみます」とのこと。隔離病棟だったのね(笑)。俺はもうすっかり治っている感じだったのでビックリ……! いくら「もう大丈夫ですよ!」って言っても「原因がわかるまでは入院してもらいます」と聞いてもらえず。結局1週間入院した。「風邪からのウイルス性腸炎でしたね〜」って!

 入院中腹減ってたな〜(笑)。

ありゃ、こぼれ話の方が長かった?

 今回紹介するシンセは、時代は前後するけど、東京で友達になったアマチュアミュージシャンの家にあったローランドのJX-3PとそのプログラマーPG200。持ってる人と会ったのは初めてだったのでめちゃくちゃ興奮したのを覚えてる。実際には使いずらそうなシンセだったけど、このPG-200で音づくりらしきことをしてた彼がめちゃカッコよく見えたなぁ。

JX-3P
PG-200

m.c.A・T

1993年に『BOMB A HEAD!』でデビュー。ライブ活動と並行してプロデューサーとしても活躍し、DA PUMPのプロデュースを手がけて一世を風靡する。現在もさまざまアーティストへの楽曲提供/プロデュースワークを行う傍ら、ライブ活動を展開している。