話題の15歳SSW崎山蒼志くんに直撃! “鬼才音楽家”と“普通の高校生”のギャップが魅力的すぎた……

特集・インタビュー

[2018/7/27 12:00]

『日村がゆく』で話題の高校生SSW崎山くんに直撃だーッ!!

2018年5月、AbemaTVのバラエティ番組『日村がゆく』の企画『第3回高校生フォークソングGP』で自作曲の弾き語りを披露し話題となった15歳の現役高校生・崎山蒼志くんをご存知でしょうか。おっとりしたキャラクターから一転、才能が爆発したエモーショナルな歌唱&演奏は同企画の審査員である日村勇紀(バナナマン)らを驚愕させ、SNSでは岸田繁(くるり)や川谷絵音(ゲスの極み乙女。)もラブコールを送るほか、番組のオフィシャルYouTube動画は600万回再生を突破するなど一躍“時の人”となりました。

崎山蒼志

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そんな崎山くんは7月18日に初音源となる配信シングル『夏至/五月雨』をリリース。YouTubeでは2曲のMVも公開されました。今回は彼に直撃し、音楽活動はもちろんのこと、パーソナルな部分までたっぷりとおうかがいしてきました! まさに“鬼才”といえる音楽家の一面と、あどけない“普通の高校生”の一面のギャップにはやられてしまうはずっ。興味を惹きつけてやまない崎山くんの魅力をどうぞご堪能ください!

崎山くんの音楽的なルーツが気になる!

崎山くんは静岡県浜松市出身。多種多様な音楽がお好きなご両親の影響で音楽に目覚め、4歳から近所のギター教室に通い始めます。小6から自作曲を制作し、これまで作った楽曲は300曲におよぶそう。現在は地元の高校に通いながら音楽活動を行う崎山くんですが、この日は情報番組『ノンストップ!』で生演奏を披露したのち、取材に応じてくれました。

愛器とともに取材に応じてくれた崎山くん。このギターは普段ご自宅のリビングに置いていて、おうちにいるときも肌身離さず触っているそう。それは上手くなりますわぁ……

——朝から生放送にご出演されて、ご感想はいかがですか?

緊張しました……。

——『日村がゆく』では日村勇紀さん、『ノンストップ!』では設楽統さんと、バナナマンのおふたりと共演されたんですね!

でも、生放送の記憶がほとんどないんですよ、緊張してて……。日村さんの番組に出たときもドキドキしてて、あんまり覚えてないんです。

——どちらの番組でもそんなふうには見えないくらい堂々とした演奏でした! そもそも崎山くんが音楽に目覚めたきっかけはご両親の影響だそうですね。どんな音楽がお好きなんですか?

はい。the GazzettEの『Regret』っていう曲のMVを母が観ていて、幼いながらにかっこいいなと思いました。それでビジュアル系をたくさん聴いたのち、まわりでも流行っていたSEKAI NO OWARIやクリープハイプを聴いて「わ! いいなぁ」と思って。そのあときのこ帝国にハマッて、何かの記事で“きのこ帝国のバンド名の由来はゆらゆら帝国”っていうのを読んで、ゆらゆら帝国を知って、大好きになりました。その後も椎名林檎さんを聴いたときに“このコラボをしている男の人は誰なんだろう?”って調べて、向井秀徳さんに辿り着いたり。……という感じでいろいろな音楽を聴くようになりました。

——好きなアーティストが影響を受けた音楽を調べていったらどんどん好きな音楽が増えたんですね、素敵です。憧れのアーティストはいますか?

向井秀徳さんとか坂本慎太郎さんとか、レディオヘッドもすごい好きで。ずっと憧れっていうかあの、もう(手を高い位置に挙げながら)ゴッドって感じです。

——ゴッド!

イギリスのキング・クルールっていう人も大好きで、聴いてるとすごい「あぁぁぁー!」って思います。

——そんな方々にもし会えたら……?

……しゃべれない。

——しゃべれないですか! でも、音楽活動をされていたらいつか会える可能性もあるかもしれないですよね。ところで、崎山くんがよく使用されているギターのことも気になっていました。オベーションを選んだきっかけや理由はありますか?

父がBLANKEY JET CITYを好きなんですよ。それで『ディズニーランドへ』っていう曲があるじゃないですか。(エアギターをしながら)デュンデュデュンデュンデュンっていうイントロから始まるんですよ。それはオベーションで弾いたものだって知って、「あぁ、かっこいいなぁ」と思って。

——あのイントロが衝撃的でオベーションを選んだんですね。エレキだとフェンダーのテレキャスターを使用されていますが、それは向井秀徳さんの影響ですか?

実は、向井さんのことを知る前から使ってたんですよ。フェンダージャパンの白いラインが入ってる赤いテレキャスターなんですけど。それを使ってたら、あとからナンバーガールをすごい好きになって、向井さんが同じギターを使ってて……「なんだ、えっ、これすごいなぁ」って!

オベーションを持つ姿、絵になりますよねぇ。撮影中も演奏をしてくれました。ナチュラルに奏でられるリフもいちいちカッコイイ!!
なお、崎山くんの好きなギタリストはカーク・ハメット(メタリカ)やジョニー・グリーンウッド(レディオヘッド)、田渕ひさ子、キダ モティフォ(tricot)……ほかにもたくさんいらっしゃるそうですっ

「(自転車に)やっと乗れるようになりました」

——曲作りのアイデアはどんなときに浮かびますか?

あんまりわからないんです……。その、例えば登校中とか自転車に乗ってるときとかは「こわいなー」と思って、乗るのが得意じゃないから気をつけて乗ってます。それで信号待ちのときとかに「はー」って考えたり。

——運転してる最中は緊張感があるから、停まったときにちょっと考えるんですね。

はい。あとは家でギターを触ってるときにメロディが浮かんだり、携帯のメモ帳とかノートに歌詞を書いたりしてます。でも「作ろう!」と思って集中して作るときもあります。

——意識して作るときと、そうでないときと両方なんですね。そういえば『日村がゆく』では“自転車に乗れない”と言ってましたが、今は乗れるんですね!?

あっ、そうそう。やっと乗れるようになりました。春休みに、こういう(手で道の形を表現しながら)車があんまり通らない道で練習しました。近所のおばちゃんとかに「えぇー! この年齢で珍しいねぇ」って言われて、恥ずかしいなぁと思いながら(笑)。

——高校ではチャリ通なんですね!

(若干噛みながら)チャリつう……チャリ通ですね。田舎のあぜ道のなかを、自転車で通っています。

——そういう静岡の自然がある風景を「好きだなぁ」と思うときはありますか?

あっ、普通です……。“日々”っていう感じです。

——普通でしたか(笑)。そんな“日々”のなか、5月に『日村がゆく』で一躍話題になった崎山くんは、Twitterのフォロワーが1日で5,000人以上増えたとか。

わけがわからない……わけがわからないですよ! 放送前は(フォロワー数が)378人とかだったんですよ。今は4てん何万人とか、もうわけがわからないです。錯覚? め、目を疑うというか。なんかもうびっくりって感じで、ライブにもたくさんの方が来てくださったり、ありがたいなって思うんですけど、驚きすぎてあんまり実感が湧かないです……。

驚きすぎた当時のことを臨場感たっぷりに語ってくれた崎山くん

——そうですよねぇ。学校で「観たよ!」って言われたりとかも?

言われます。僕最初、クラスのなかで全然しゃべらなかったんですけど、クラスメイトに「(低い声で)すごいじゃん」って急に話しかけられたり、高学年の人が来て「お前すげぇじゃん」って言われたり。普段話さないような人が話しかけてくれて、嬉しかったです。

——Twitterではミュージシャンの方からの反響もすごかったですね。

すっごい嬉しいです……。川谷絵音さんがつぶやいてくださったときも、テスト終わりで友達3人と公園でお昼ご飯食べてたんですよ。友達がコンビニで豚しゃぶうどんみたいのを買ってきて、「渋いね〜」とか言ってて。そのときたまたまスマートフォンを開いたら、知り合いの方から「すごいことになってるよ!」って連絡が入ってたんです。なんだろうって見てみたら「えぇぇぇー!」って感じでした。

——お昼ご飯食べる手が止まっちゃう!

豚しゃぶ食べてた友達もなぜか「え、嘘でしょ? 俺もう食えないよ?」とか言って(笑)、驚いてました。

楽しそうにお友達のお話をする姿は演奏時の迫力ある姿と打って変わって“普通の高校生”といった雰囲気。なお、崎山くんの音楽以外の好きなものは読書で、中村文則や吉田修一の作品をよく読むそう。漫画家だと松本大洋や大友克洋の大ファンだそうです!

初めてリリースした楽曲やライブにかける思い

——今回リリースされた『五月雨』は13歳の頃に作った曲だそうですが、当時のことは覚えてたりしますか?

あんまり覚えてはないんですけど、葛藤と、不安とか不満とかを書いてるのかなぁと思ったりしますね。今は“季節は変わってくるよ”みたいな気持ちで歌っています。

——『夏至』はいつ頃作った曲なんですか?

今年の3月に作りました。夏をなんとなく思い出したりして、遠い夏を追憶してるんです。最近の曲なので、今ライブで歌ってても「あぁ、はいはいはい」って感情を乗せやすいです。

——今年の夏は小藪一豊さん主催フェス『KOYABU SONIC 2018』にご出演されたりとライブもたくさん控えていると思いますが、意気込みを教えてください!

上手くなるというよりは、もっと自分を表現できるようになればいいなって思います。もっと自分をガツッて……ガツンとやりたいです。ガツンとやりたい!

——今後の目標は?

日比谷野音とかでライブできたらなぁとか……。

——日比谷野音ではゆらゆら帝国もよくライブをされてましたもんね。

ゆらゆら帝国もやってましたしceroとか、もっと前だとTHE BLUE HEARTSとか……“聖地”みたいな。すごい、いいですよね。もうひとつの目標は、いい作品をちゃんと作れるミュージシャンになりたいです。

誰にも似ていない若き才能に今後も注目していきましょうっ。崎山くん、今回は本当にありがとうございました!!

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リリース情報

7月18日『夏至/五月雨』配信リリース!

崎山蒼志『夏至/五月雨』 配信ジャケット

iTunes、mora、レコチョクほか各配信サイト&サブスクリプションサービスにて配信開始。YouTubeではMVも公開中。

榊ピアノ