二丁目の魁カミングアウトは「ゲイでもアイドルになれる!」を全力で証明する……Zepp公演直前の4人に直撃!

特集・インタビュー

[2019/7/11 12:00]

世界初のゲイアイドル……と聞くと、バラエティ的なイロモノグループを想像する人もいるだろう。しかし、二丁目の魁カミングアウト(以下、二丁魁)が進むのは、王道中の王道。「ゲイでもアイドルになれる!」をモットーに理想のアイドル像を追求する姿を「どんなアイドルよりもアイドルらしい」と称賛する声も少なくない。

2011年5月に結成し、2017年5月よりミキティー本物、ぺいにゃむにゃむ、きまるモッコリ、白鳥白鳥の4人で活動中。現在のメンバーに決定したのにともない、グループ名を二丁ハロから二丁目の魁カミングアウトに改名した。

現在の4人体制になってからの勢いはすさまじく、7月14日にZepp TOKYO公演を控え、2020年1月8日には中野サンプラザホールでワンマンライブを開催することも決定。憧れの日本武道館に向かって着々と駒を進めていく二丁魁のメンバー同士の絆に、最近“おなカマ(二丁魁ファンの総称)”になった筆者が迫った!

左から白鳥白鳥、時計回りにミキティー本物、きまるモッコリ、ぺいにゃむにゃむ

ゲイだからアイドルの夢を諦めていた

――今でこそアイドル界の中でも大注目されている二丁魁ですが、もともとアップアップガールズ(仮)の番組企画で生まれたグループだそうですね。

ミキティー本物:もともと「新宿2丁目でハロプロの振りコピをしている人がいる」ということで出演オファーをいただきました。それまで私はアイドルに憧れがあったけど、ゲイだから諦めていたし、「セクシャルは個性なんだ」みたいな言葉を聞いても全然ピンとこなかった。でも初めてステージに立ったとき、ゲイである自分を隠さないでも盛り上がってくれたアイドルファンの姿を見て、「ゲイだからこそできることって逆にあるのかも」って感じることができた。だからパフォーマンスが終わったあとに「ここで止めたくない」という話をしたんだけど、当時のメンバーは仕事もあるし、本格的にアイドル活動をすることは難しくて……。だから、私はずっと一緒にアイドルをやれるメンバーを探す活動を始めたの。

――初期メンバーと顔ぶれが全然違うので、「メンバー入れ替え性のグループなのかな?」と思っていましたが、そういうことだったのか!

ミキティー本物:そう。それまでは二丁ハロっていうハロー!プロジェクトさんから借りた名前だったから、この4人がそろったときに二丁目の魁カミングアウトに改名もしてね。

――なるほどな~。では、満を持してそろった4人のメンバーをそれぞれ紹介しあってください。2017年5月加入で、一番の後輩である白鳥白鳥はどんな人ですか?

きまるモッコリ:グッズとかポスターのイラストとか、二丁魁のデザイン全部をやってくれる! 「ここはこうしたいね」って話したり、ミキちゃんの頭のなかでイメージしたものを全部形にしてくれるんです(※画像は白鳥白鳥のイラストによるZepp TOKYOライブ告知ビジュアル)。

ぺいにゃむにゃむ:あと容姿端麗! 街を歩いてると、すごく振り向かれてる。そこだけ空間が違うの。

ミキティー本物:待ち合わせでもすぐわかるよね。

白鳥白鳥:私、自分では気づいてなかった……!

――では、2016年8月に加入したきまるモッコリさんは?

ミキティー本物:まだつかめない……。何考えてるかわからないし、何言ってるかわからないから、会話ができない(笑)。でも4人のなかで一番ストイックだと思う。私が注意したところは1回で直してくるもん。もともと踊りも歌もできなかったけど、影の努力ですごく上手になった!

ぺいにゃむにゃむ:母性をくすぐるよね。よしよし……って気持ちを湧かせるキャラクターだと思う。

白鳥白鳥:でもライブで目が合ったときは眼光が鋭いんですよね。普段の柔らかい雰囲気と、パフォーマンスのギャップにやられてファンになった人も多いんじゃないかな。

――ぺいにゃむにゃむさんは、2013年1月加入で活動歴はだいぶ長いですよね。

きまるモッコリ:ぺいちゃんは“ゲイギャル”として、ファッションとか自分の好きなものをみんなに広める発信力のある人です。

ミキティー本物:ぺいちゃんのよさが一番わかるのはライブだと思う。ぺいちゃんの煽りがあるとないとでは全然違ったパフォーマンスになります。その場で湧き出る言葉を言ってるから、煽りを聞いて、「今日はすごく気合入ってるな」とかわかる。……「今日はちょっとおふざけモードだな」とか(笑)。

ぺいにゃむにゃむ:ちょっとー!

白鳥白鳥:いい意味で! いい意味でね!?

――では、リーダー兼プロデューサーのミキティー本物さんは?

ぺいにゃむにゃむ:私たちの軸であり母です。ミキティーに出会ったという意味で、私は強運の持ち主だと思う。宝くじ当たるくらい人生が変わった!(次ページへ)

取材・文 / アイドルライター原田イチボ@HEW