竹下幸之介(DDTプロレスリング)の『ニシナリライオット』第29回:「今でも忘れられない人生で初のナンパ」

連載・コラム

[2020/3/27 12:00]

DDTプロレスリングの未来を担う若き逸材・竹下幸之介。そんな彼が自身の昔のブログを読み返しながらつづる、地元・西成のお話!


2007年07月25日

369話『エラシコ』

今日は朝から陸上の練習と学校のプール開放に行きました(^-^)
クタクタのところにお父さんと弟が登場!?
長居プールに行きました(^^ゞ
3,4時間いたのですがもうクタクタ...
それから友達とサッカー(゜Д゜)
なんてしんどいスケジュール...
まあ楽しかったから良いですが...

少し昼寝をして...
祭二日目(・_・)
もう体ボロボロ(T^T)

それから居酒屋で晩御飯を食べて帰りに本屋に寄って画像の本を買いましたヾ(^▽^)ノ
前からほしい本が買えてよかったです(~▽~@)


西成人はもちろん、大阪市民が夏に遊ぶといえばなんといっても長居プール。サッカースタジアムでお馴染みのヤンマースタジオと同施設にあたる、長居プールは市民プールにもかかわらず、2種類のウォータースライダーが無料で開放されていて、幼少期から高校生になるまで毎年遊び尽くした。

高校生の頃の話になるが、今でも忘れられないのが人生で初のナンパを経験したのもここ長居プールである。いや、厳密にはナンパをしたのではなく、見た。男子陸上部数名、全員サマーマジックを夢見るチェリーボーイズ。そのわりに、

「夏に異性と付き合うのって、夏がそうさせてるから、ほんまの愛は冬にしか実らんらしいで」

などと御託を並べて、まるで異性にモテないのは、あくまでこっちがコントロールしてますのでと言わんばかりの、見事なこじらせ系男子たちであった。でもこの年の夏こそ、なにか変わらなければいけないんじゃないかって、みんなそんな気がしてた。後輩たちが次々にチェリーの実を剥いていき、先輩の俺たちは

「俺たちのさくらんぼは、木箱に入ってるから大切に食べなあかんねん」

とか、ほざいてる場合じゃないだろうという空気感の中、いざプールに来るとスライダーを楽しむ始末。そんな緊張感のなか、先陣を切ったのが偏差値70オーバーの三段跳び男・江崎だ。

江崎「岩崎、お前陸上部キャプテンなんやからナンパしろよ」

一同「そうだ!そうだ!」(次ページへ)