掟ポルシェの初めてでも楽しめるフジロックガイド!〜スタークローラー初出演完全レポート〜

特集・インタビュー

[2018/8/8 18:00]

いいライブのあとのビール、自然のなかのアミューズメント、マニアックなDJ……フジロックを隈なく満喫

いいライブを観たあとはビールじゃい! ここまでスタークローラーのライブに向けて集中力を高めるため酒を飲んでいなかったが、もう解禁だ(本当はションベンが極端に近いから飲めなかっただけ)。ここからは酒飲んでダラダラしてフジロックのアトモスフィア(よくわからないが使ってみましたこの言葉)を満喫することに決定。いいライブを見たあと次のライブにハシゴもアリだが、余韻に浸って酒飲むだけというのも贅沢でよろしい。アトモスフィア~(芋焼酎をストローで吸ってその辺走り回ってバタッと倒れて)。

スタークローラー終わり、休憩に丁度いい“ところ天国”にたどり着きようやくビールで乾杯! ここからは尿意気にしなくて済むし! 飲むぞ(尿ではなくビールのほうを)!
50歳男性を邪神のない笑顔にさせるもの、それはビール、スタークローラー、フジロック! あとはオッパイ揉めればもう死んでもいいね!
インビをもらったのでなんとなくやってきたというミッツィー申し訳さんと合流。このあとミッツィーさんは本当になんのステージも観ず、俺のレポート用場内探索&写真撮影につきあってくれました。それでいいのかよ! ふたりとも朝晩の冷えをまったく想定してない見事な軽装。山ナメファッションブラザース

その後、フジロックマップ最奥のフィールドオブヘブン付近の店で名物ピザ(『SAKURAGUMI』のマルゲリータ エクストラ:2,000円)食ったり(石焼き窯持ち込み!気合入ってる)、カフェドパリから流れてくる加藤登紀子さんの歌を外で聴きながらローストビーフ食ってビール追加。肉ありビールありカトトキあり。最高かよ~。ジャバの音色に尿意も止まる! そして戻ってくる道中、ボルダリングを発見! こんなものまであるのかよ! 酔った勢いで遊ぶには最適! 俺、壁、登る(仮面ライダーアマゾン風にぎごちない日本語で)! ほろ酔いで有酸素運動をした結果、アルコールが回ってどんどんわけがわからなくなってきた! まかせとけ、心神喪失してからがロックフェスってもんじゃい~! こちとら正気を保つことを放棄するために苗場まで来とるんじゃい~! その後も、蛍光塗料を塗布した弓矢を的に当てるゲームに小学生に混じって興じてCGでもないのにトロンに出てくる人みたいになったり、これでもかとフジロックを満喫。今年限定で現れたエリア・アンフェアグランドまで戻ると旧知のDJ WILD PARTY(ワイパくん)が、若いのに1995年ぐらいのジャングルかけ倒していたのでテントに突入、露出度高めの外国人女性客に混じって闇雲に踊る。ロックフェスってロックバンドしか出ないからロックじゃない俺には縁がないと思っていたが、このアンフェアグランドではガバのDJ SHARPNELがDJやってたり、ワイパくんがどっから持ってきたの?とレコードの出処聴きたくなるような黎明期ジャングル山ほどかけてたり、なんだ、フジロックってロックだけじゃないんだ、と今さら知った次第です(遅い)。

俺がこのつるセコ顔になったら酔ってるサインです近づかないように
ワークショップや雑貨屋さんが多いエリア・ジプシーアバロンでは、ロックフェスに来たはずなのにメモ帳なんかも作れちゃう! ロックファンだけでなくメモ帳ファンにもフジロックはマストだ!
美味しいと評判のフィールドオブヘブン付近のピザ屋『SAKURAGUMI』は石焼き窯持ち込みで気合入ってました! 食ってんのは便所の前とかですが旨いので気になりません
アンフェアグランドにて。わけのわからないオブジェがいたるところにあるのは、多分待ち合わせしやすくするためだと推測。「あ、電話通じた! なんか気持ち悪い赤ちゃんのところにいるね!」
子どもたちが楽しそうに遊ぶ蛍光塗料弓矢を大人が強奪。酔った勢いで大体の無茶が可能に。放った矢は見事ボテボテに転がって的に届かず。酔っているからそんなんでも全然気分がいいです
「ハイ! これからみなさんに、殺し合いをしてもらいます!」(首をカクカクしながら。元ネタがわからず逃げていく子どもたち)
正味の話、さんまは目黒に限るしローストビーフはフジロックに限ると思うの
昼間っからビールを飲みすぎて自分が人間なのかウサギなのかよくわからなくなってきましたんで、じゃあ自分ウサギ人間ってことでいいスか?(可愛らしく言えば何でも通るというものではない)
今回も反り立つ壁でタイムアップの掟山田勝己。嫁の実家の鉄工場に作ったセットで今日もトレーニングです
人生の綱渡りに比べれば実際の綱渡り失敗など屁でもないです(家賃滞納3ヶ月)
「掟破り」という名前のビールがあった! 即注文! んっ、なんか苦い!? あの、マスター、紀州のドン・ファンが飲んでたやつじゃないよねこれ!? 俺ドン・ファン好きだからなんかうれしいッス!(実際すげえ旨かったこのビール)
カフェドパリ周辺でデビルマンと出会う。悪魔の力を身につけましたが、雨風には弱いらしくビニールのカッパ着用です。蛭田充先生ごめんなさい
フジロックでは知ってる人に何人も会った。写真はDJとして出演していたDJ WILD PARTY。初期ジャングル連打ってしかしキミ若いのにいろいろできんのね~
アンフェアグランドでのDJ中、テントに響く大音量のガバに対してお国自慢のじょんがらダンスで対抗する掟岸千恵子。ロウソクの炎を揺らさずにイエローサブマリン音頭も歌います
帰り道の途中でラッパーのSKY-HIさんに偶然遭遇!
大槻ケンヂさんに「あ、大正九年と同じのだ」と言われたリュック、そろそろ穴空いてきました

ハッ! と気がつけばもうそろそろ家へ帰る新幹線の時間。帰り道結構な雨に振られて濡れたものの、昼間あまりにフジロックを満喫しすぎて多幸感が残っていたためなんかもう雨音はショパンの調べって感じだったです(説明になってない説明)。


また来年、苗場でお会いしましょう

自分のお気に入りバンドがいくつも出演する人は、毎年のフジロックを楽しみにしているでしょう。でも、観たいバンドがひとつふたつしかないという人でもフジロックは全然楽しめます。むしろ、自分の観たいものだらけでタイムテーブルに翻弄されるロックファンよりも、軽い気持ちで観たいものだけ観てあとはうまい飯食って旨い酒飲んでダラダラ遊びたいというライトな手合いのほうが、ロックフェスは楽しめるかもしれません。いや、フジロックすっげえ楽しめた~。来てよかった~。欲を言えば来年は出るほうで参加したいものです。また来年、苗場でお会いしましょう。フジロック、またくるゆるさん。

来年もまた来栖あつこ! 性転換ミニスカポリスは今日もあなたを誤射します!
公共交通機関に乗せてもらえるギリギリの泥酔加減。タクシーなら乗車拒否でも俺達のフジロックバスは断らない! 男気あるぜ!
あ~ッ! バス乗った途端オシッコしたくなってきた~ッ! 頼むから降ろして~ッ! それが出来ないならいっそ殺して~ッ! あー、あー、あー……また来年ッ(目を白黒させて泡吹いて)!!!

イベント情報

『FUJI ROCK FESTIVAL ‘18』
日時:2018年7月27日(金)28日(土)29日(日)
会場:新潟県 湯沢町 苗場スキー場
詳細はオフィシャルサイトをチェック!

掟ポルシェ

おきてぽるしぇ●1968年北海道生まれ。1997年、男気啓蒙ニューウェイヴバンド、ロマンポルシェ。のボーカル&説教担当としてデビュー、これまで『盗んだバイクで天城越え』ほか、8枚のCDをリリース。音楽活動のほかに男の曲がった価値観を力業で文章化したコラムも執筆し、雑誌連載も『TV Bros.』、『別冊少年チャンピオン』など多数。著書に『説教番長 どなりつけハンター』(文芸春秋社)、『男道コーチ屋稼業』(マガジン・ファイブ)、『出し逃げ』(おおかみ書房)、『男の!ヤバすぎバイト列伝』(リットーミュージック)、『豪傑っぽいの好き』(ガイドワークス)がある。そのほか、俳優、声優、DJなど活動は多岐にわたるが、ここ数年はアイドル関連の仕事も多く、イベントの司会や楽曲のリミックスも手がける。