ビートダウン・ハードコアとプロレスは似てる! DDTプロレスリングの新星・MAOが語るハードコア愛

特集・インタビュー

[2020/2/18 12:00]

エンターテインメント色を全面に打ち出した興行でファンを魅了するDDTプロレスリング。個性豊かな選手がそろう同団体のなかで、高い身体能力を生かした空中技や破天荒なスタイルでひと際眩い輝きを放っているのが23歳の新星・MAOだ。2月23日の大会でベルトをかけた大一番に臨む彼だが、かなりの音楽通であり、特にゆってぃ(※)も驚きのハードコア好きであるというワカチコな情報をゲット! 大好きなハードコアについてアツく語ってもらい、試合へのモチベーションを高めてもらうべく、MAOを直撃した!
(※)ワカチコでお馴染みのお笑い芸人・ゆってぃは実はハードコア好き。

仙台ハードコアシーンのモッシュで鍛えられました

——ハードコアがお好きだとの情報をゲットしたのですがどんなきっかけで?

母がバンドをずっとやっていて、その影響で自分も自然と音楽が好きになったんですよね。それで、中学生のとき母が好きだったグリーン・デイとかをコピーするバンドを組みまして。

——グリーン・デイ好きなお母さんですか!?

そうなんです。そんな母の影響もあって、中学生の頃にグリーン・デイとかブリンク182とかポップなパンクをコピーするバンドをやり始めたんです。

——MAOさんのパートは?

僕はベースをやってました。それで中学を卒業するまでそのバンドをやっていたんですけど、卒業後にバンドメンバーだったやつが突然グラインドコアに目覚めて新しいバンドを始めて(笑)。当時、僕はまったく魅力はわからなかったんですけど、ライブに誘われて観に行ったんです。

——ハードコアデビューですね。

観に行ったハコが仙台のバードランドっていう、仙台のハードコアシーンの拠点みたいなところで。東京でいうアンチノック(新宿)みたいなところだと思うんですけど……最初は怖かったです。みんな悪そうだし、タトゥーだらけだし。でもだんだんハマってきて、そのなかでモッシュするのが楽しくなってきたんですよね。ボコボコにされてましたけど。

——そこで身体が鍛えられたっていうところもありそうですね(笑)。

耐久性はついたと思います。間違いないですね。

——そもそも仙台はハードコアシーンがアツいんですね。

BREAK OF CHAINっていうニューヨークハードコア系のバンドだったり、spike shoesっていうダブを取り入れてるハードコアバンドがいたり、ハードコアに強い土地だと思うんです。バードランドのほかにもマカナっていうライブハウスがあって、そこはもうちょっとメタルコアとかスクリーモとかそっち系だと思うんですけど、ライブハウスもアツくて。そういえば、spike shoesのライブを観たとき、家で母親にそのことを話したら「私、昔あのバンドのドラマーと一緒にバンドやってた」って言ってきました。

——お母さん何者なんですか(笑)!?

おもしろいですよね(笑)。母親の兄もパンクバンドをやってて、地元だとバンド名を出せばすぐ伝わるくらいでして。

——今でもハードコア系のライブを観に行きますか?

仙台で活動しているVICE CITY SLAVEとか東京のHOTVOXとかヱヰ十とか、けっこう観に行ってますね。みんなほぼ僕と同じ同世代ですし。

——特に好きなハードコアバンドを挙げると?

Six Ft Ditch、Nasty、Brawl Between Enemies、Recount、Cunthunt777、Drowningとかたくさんいますね。ビートダウン・ハードコアって言われるジャンルのバンドが大好きですね。

——でも、今日はお気に入りの一枚としてJUDY AND MARYのCDを持ってきてくれたんですね(笑)?

自分のなかで1990年代のリバイバルブームが来ていて、いまさらジュディマリとかユニコーンとか聴いてます(笑)。初期のジュディマリはパンキッシュな雰囲気があってめちゃくちゃいいですねぇ。

——これは確かに名盤ですもんねぇ。ビートダウン・ハードコアに話を戻したいのですがこのジャンルってベルギーが特にアツいんですよね?

そうですね。去年ベルギーで試合ができるチャンスがあったんですけど、入場曲がビートダウン・ハードコアだったやつがいてさすがだなって思いました。プロモーターさんとか音響さんとかもビートダウン・ハードコア好きで、ハードコア大国って本当なんだなって思いました。(次ページへ)

耳マン編集部