ぼる塾の仲良しの秘訣って!? “4人目のメンバー”育休中の酒寄希望だけが知るメンバーのマル秘エピソード
『THE W』決勝進出、新しい働き方でも話題の女性お笑いカルテット・ぼる塾の酒寄希望に迫る!
女芸人No.1決定戦『THE W』2020決勝進出、YouTubeチャンネル登録者数18万人を突破(2021年3月時点)するなど、飛ぶ鳥を落とす勢いの人気女性お笑いカルテット・ぼる塾。同ユニットは田辺智加、酒寄希望からなるコンビ・猫塾と、きりやはるか、あんりのコンビ・しんぼるが合体して結成されました。メンバーの酒寄さんは現在育児休暇中のため、メディア露出は基本的に3人で行ない、他メンバーもいつでも産休・育休をとっていい制度をとっており、女性芸人の新しい働き方を示したことでも注目を集めています。そんななか、今回は、育休中でテレビや舞台に出演する機会は少ないものの同カルテットには欠かせない存在であり、Twitterやnoteで発揮される優れた文才も話題の酒寄さんにリモートで直撃。ぼる塾のブレインとも言われる酒寄さんだけが知っているメンバーの魅力や、グループの仲良しの秘訣とは!?
「3人とも素の自分のおもしろさに気づいてない」酒寄さんだけが知っているぼる塾メンバーの魅力
――酒寄さんは現在育児休暇中ですが、ネタ作りには参加してるんですか?
しんぼるではあんりちゃんが、猫塾では私がネタ作りを担当してたんですけど、ぼる塾になってからは、あんりちゃんから「この時間空いてるんで、ネタ作りの相談に乗ってもらえますか?」みたいな感じで連絡がきて、家にいながらZoomなどでネタ作りの相談に乗ったりしています。
――ひとりでのネタ作りと、あんりさんとふたりでのネタ作りにはどんな違いがありますか?
猫塾の頃は私がネタを作ってる間、田辺さんは祈ることしかしてくれてなかったんですが(笑)、今はあんりちゃんがたくさん案を出してくれて、私もそれについて意見を言って、相乗効果でネタ作りがどんどん盛り上がります。あとは、あんりちゃんとはるちゃんがすごく魅力的なキャラクターなので、これまでだったら“田辺さんが言ったらおもしろいセリフ”しか考えられなかったのが、“あんりちゃんが・はるちゃんが言ったらおもしろいセリフ”って、新たにふたりのことも考えられるのがすごく楽しいです! 私と田辺さんだけだと絶対にできなかったであろうネタも、あんりちゃんとはるちゃんがいるから挑戦しようって思えますね。
――酒寄さんのTwitterやnoteには、メンバー3人とのおもしろくて微笑ましいエピソードがたくさん綴られていますが、3人のことを文章で書こうと思ったきっかけは?
猫塾でコンビを組んで田辺さんと初めて一緒にご飯に行ったとき、彼女がいきなり自分の年表を書いてくれて、0歳からこれまでの人生のことを教えてくれたんですね。
――すごいですね(笑)。
“27歳で渋谷ギャルデビューした”とか興味深いエピソードをたくさん教えてくれたんですけど、田辺さん的にはそれをおもしろエピソードだと思ってないみたいで、サラッとその話題を流したんですよ。で、“私はベーグルが上手に作れる”って話をすごくアピールしてきて。「えっ。私、田辺さんが27歳から渋谷ギャルになったことのほうが気になるんだけど」って言ったら、「そんなの全然おもしろくないじゃん! それよりもベーグルが……」って言ってて。あっ、この人は自分の魅力をよくわかってないんだなって思ったんです。それで、田辺さんのおもしろエピソードを私が覚えておこうって思ったんですね。
――田辺さんが自分のおもしろさに気づいてないから、相方の酒寄さんが覚えておこうと。
そのあとも田辺さんにはいろんなおもしろい出来事が起きてたんですけど、本人的にはそれがおもしろいことだと全然思ってないから、養成所の講師の前でも「私は美味しいクッキーが焼けます」とかアピールするんですよ。隣で見てる私は、そんなことよりも田辺さんが弟さんのデートを自転車で尾行した話のほうが絶対おもしろいのに!とか思ってヤキモキしてたんです。それを構成作家さんに相談したら、「田辺のエピソードを酒寄が常にメモしておいて、話せるようにしておきな」って言われたのが、文章に残すようになった最初のきっかけですね。その後、ライブの告知などをするために私も田辺さんもTwitterを始めたんですけど、私は告知以外で書くことがなんにも思いつかなくて。田辺さんのことならいっぱい覚えてるのになーって思って、本人に「田辺さんのことを全世界に発信していい?」って聞いたら「あぁ、いいよ」ってすんなり言ってくれたんで、ツイートするようになりました。あんりちゃんとはるちゃんも、田辺さんと同じで素の自分のおもしろさに気づいてないタイプなので、ぼる塾結成後に「ふたりのことも私がつぶやいてもいい?」って聞いたら、「おもしろいかはわからないですけど、全然いいですよ」って言ってくれて、許可を得たのでふたりの奇行も発信するようになりました。
――3人とも天然なんでしょうか。
そうだと思います。変な例えになっちゃうんですけど、サザエさんが自分で自分のことを4コマ漫画にできないのと同じなんだろうなって。あと、文章で残すようになったのは、楽しかった出来事を忘れちゃうのが悲しいから記録しておきたいなって思ったのもありますね。おばあちゃんになったときに4人で読んで「こんなことあったね」って笑うためのものというか。だから私のTwitterやnoteがぼる塾にとっての“あら汁”みたいになったらいいなぁって(笑)。せっかく美味しい部分だから捨てるのももったいないし、普通にしてたら見過ごしてしまいそうな部分がおもしろいんだってみんなにも思ってもらえたらいいなって思います。
――文章を書くこととネタ作りで似ている部分はありますか?
やっぱり、どちらもわかりやすさが大事だと思います。ネタでもnoteでもそうなんですけど、1回書いたものを時間を置いてから改めて読んで、お客さんや読者にとって邪魔になると思うものは全部消します。客観的に書くのがすごく大事だと思っていて、noteでは自分の余計な感情は排除して、3人のあるがままを表現する言葉だけ残すようにしてますね。漫才でも基本的に独りよがりなボケやツッコミは入れずに、観た人がすぐにわかるようなネタ作りをあんりちゃんと一緒に心がけてます。
――そんな酒寄さんが思う3人のチャームポイントや好きなところを教えてください。まずは田辺さんからお願いします!
田辺さんは、出会ったときからずっと田辺さんが田辺さんだっていうことに安心できるというか。田辺さんってテレビやYouTubeに出てるときも、普段も、いつもあのままなんですよ。私は田辺さんが変わらずにありのままでいてくれることに、なんだか救われてますね。上手く言えないんですけど、生きていてくれることがありがたいです。
――あんりさんはいかがでしょう?
あんりちゃんは本当に真面目だしおもしろいしお笑いの話もできるし……あんりちゃんとただ話すことがすごく嬉しい! あんりちゃんと仲良くなってから、ネタ作りってこんなに楽しいんだって実感しましたし、お笑いの楽しさを改めて思い出させてくれましたね。
――はるかさんはいかがですか?
私、はるちゃんにはちょっと冷たく当たっていたいところがあるので(笑)、正直に言うのはすごく恥ずかしいんですけど……。彼女は感情表現がストレートなんですね。会った瞬間に「会えて嬉しい!酒寄さん好き!大好き!」って、大人になるとなかなか素直に言えない言葉を、はるちゃんはすごくストレートに言ってくれます。照れくさいところもあるんですけど、そんなに素直な言葉を言われることってなかなかないんで、やっぱり嬉しいですね。
――はるかさんにそういった愛情表現をされたとき、酒寄さんはどんなリアクションをとるんですか?
唾を吐きかけます。
――えっ(笑)!
基本的にはるちゃんから届く LINEには漫画『デトロイト・メタル・シティ』のクラウザーさんが唾を吐きかけてるスタンプしか返さないっていうのが、いつもの流れなんで(笑)。
――(笑)。酒寄さんご自身の長所やチャームポイントはなんですか?
(考え込んで)自分の長所って難しい。なんだろう……激辛料理を食べるのは得意ですね(笑)。蒙古タンメン中本の北極とか、鬼金棒っていうやっぱカラシビ系のラーメンとか。あとはエチオピアなどのカレーの激辛も好きで。辛いものだったらなんでも美味しく食べられるのが長所です!(次ページへ)