【特別対談・ダイジェスト版】掟ポルシェ×田中貴(サニーデイ・サービス)の止まらないラーメントーク!

連載・コラム

[2022/6/16 12:00]

ニューウェイヴバンド・ロマンポルシェ。のボーカル&説教担当のほか、ユニークな文体でライターとしても人気を博す掟ポルシェによる書籍『食尽族〜読んで味わうグルメコラム集〜』が6月16日に発売された。本書は、自称「食べもののことになると人格が変わる」掟によるグルメコラム連載(『耳マン』掲載)をまとめたもの。書籍限定コンテンツとして、グルメにまつわる人物との特別対談も収録されている。ここでは本書の発売を記念して、掟と、大のラーメン好きとして知られるベーシスト・田中貴(サニーデイ・サービス)の対談の一部をご紹介します!


“食尽族”すぎるふたりの止まらないラーメントーク!

左から掟ポルシェ、田中貴

掟ポルシェ(以下、掟):福岡の嫁の実家の書店(※)で、田中さんとラーメントークイベントをやったのが 2015年で。(※『書斎りーぶる』。2017年に閉店)

田中貴(以下、田中):そうですね。早いですねぇ。

掟:もっと前からお会いしてはいるんですよね。新宿ゴールデン街とかで。

田中:酔っ払っててお互いあんまり覚えてない(笑)。

掟:明け方に『ラーメン凪』に行くと、田中さんが端っこのほうで飲んでるみたいな(笑)。

田中:そうそう。僕がゴールデン街の凪でラーメン食べずに酒飲んでたんで、そこでラーメン食べにきた掟さんと会ってて。で、朝方になると僕は「ラーメン食べに行ってくる」って、ほかの店に行っちゃう(笑)。

掟:あの頃の凪は異常で、深夜0時から限定ラーメンを出してて(笑)。バカじゃないの!?みたいな(笑)。どうしても食べたくて、深夜0時に週3で通ってた俺もバカなんですけど(笑)。でも、自分は凪に行くまでラーメンっていう食べものはそんな好きじゃなかったんですよ。基本、エクストリームな食事が好きだから、「これ、食べたことない!」とか、「これ、新しい!」とか、そういうものに反応しがちで。それで凪のやりすぎ煮干凝縮ラーメンで開眼して。

田中:なるほど。凪のあの煮干しの濃いやつって、ほかにないですからね。青森県発祥の煮干しラーメンに影響を受けてるから。僕は最初にバンドのツアーで青森行って、有名な『まるかいラーメン』とか食べたのが1998年ぐらい。やっぱりそのときは「なんだこれ、生臭えなぁ」と思いましたもん。

掟:煮干しの酸味を全面に出した味で。

田中:わざとエグみも出してるから。でも、僕もやっぱり変わったものが好きだから「おもしろいな」と思って。昔、東京の桜新町の辺り、246(国道246号)沿いに稲川淳二がデザインを担当した焼肉屋『韓々』ってのがあって。そこの空いてるスペースでやってた『大八車』っていうラーメン屋で、すごい煮干のラーメンを出してたんですよ。それこそ、凪以前に。僕、それ2000年くらいに食べて「あぁ、これ、東京でやる人いるんだ。この青森みたいなすごいやつを」と思って。で、僕はもう好きになってたんだけど、さすがに流行らないだろうなと思っていたらやっぱり閉店して。2000年とかだと早すぎたんです、あれ。

掟:凪は2004年にゴールデン街で間借りで店出しましたけど、当初は豚骨の店でしたよね。

田中:そうです。社長の生田(悟志)さんが福岡の人だから。で、そのあと煮干をやり出したときも、割とすぐ流行ったというか、みんなおもしろがって。あんな特殊なものが普通に受け入れられるようになった。今だったら、凪の味ってもう全然普通じゃないですか。こんだけ店舗もたくさんできて。だから、いろいろ変わっていくんだなと思って。

掟:ラーメンひとつとっても、この20年くらいで味ってかなり変わってますよね。大学時代からずっと中野に住んでたんですけど、『中華そば青葉』ができて、急にラーメン激戦区みたいになって。そこからほかの食事も一気にグレードが上がっていったイメージなんですよ。それまでは、昔からあるそんなに特徴のないラーメン屋ばかりだったのに。

田中: 1980年代のちょっとネオンが派手な、チェーン店なのかなんなのかよくわかんない感じの半端なラーメン屋があったみたいなイメージですよね。

掟:それが、2000年頃から青葉が流行って、ほかのラーメン屋も青葉と同じくらい美味しくないとやっていけなくなって、昔からあった店が潰れていくんですよ。で、2010年以降、変わった味の個性的で美味いラーメンが途端に増えた気がして。それまでは、『中野大勝軒』で普通につけ麺食べてましたもん。

田中:豚骨も煮干も時間をかけて、何年もかかって東京で浸透していって……みたいな感じじゃないですかね。


気になる対談の続きは書籍『食尽族〜読んで味わうグルメコラム集〜』で!

『食尽族〜読んで味わうグルメコラム集〜』 商品ページ

『食尽族〜読んで味わうグルメコラム集〜』 表紙

商品ページはこちら

刊行記念イベント情報

《東京編》<トーク配信あり/サイン本付き配信チケットあり>
日時:6月17日(金)19時開場、19時30分開演&配信スタート
会場:高円寺パンディット
会場観覧チケット:前売り2,000円/当日2,500円(ともにドリンク別)
配信チケット:配信視聴券2,000円/サイン入り書籍付き配信視聴券3,000円(送料込)
詳細はこちら
※会場では、数量限定で掟ポルシェ特製「家カレー」も販売!

《北海道編》
日時:6月25日(日)14時開始
会場:留萌ブックセンターby三省堂書店
定員:100名限定
詳細はこちら
※掟ポルシェが故郷・留萌に凱旋します!

《大阪編》<トーク配信あり/サイン本付き配信チケットあり>
日時:6月29日(水)18時開場、19時開演&配信スタート
会場:梅田 Lateral
会場観覧チケット:前売り2,300円/当日2,800円(ともに要1オーダー500円以上)
配信チケット:配信視聴券2,300円/サイン入り書籍付き配信視聴券4,100円
ゲスト:劇画狼
詳細はこちら
※おふたりの楽しいトークをご期待ください!

プロフィール

掟ポルシェ
1968年北海道生まれ。1997年、男気啓蒙ニューウェイヴバンド、ロマンポルシェ。のボーカル&説教担当としてデビュー。音楽活動のほかに男の曲がった価値観を力業で文章化したコラムも執筆し、雑誌連載も『別冊少年チャンピオン』、『UOMO』など多数。2018年に発売した著書『男の!ヤバすぎバイト列伝』は5刷重版のヒットとなり、各所で話題を呼ぶ。そのほか俳優、声優、DJなど活動は多岐にわたる。

田中貴
1971年愛媛県生まれ。ロックバンド、サニーデイ・サービスのベーシスト。1994年にデビューし、さまざまなミュージシャンのサポートでも活躍。1年に約600杯ラーメンを食べるほどのラーメン愛好家としても知られ、数々のメディアに出演。ラーメン専門番組『ラーメンWalkerTV2』のMCも務める。著書に『サニーデイ・サービス 田中貴 プロデュース ラーメン本 Ra:』、『ラーメン狂走曲』がある。

「胸がこぼれ落ちそう」浜崎あゆみのインスタ写真が本当にこぼれそう

耳マン編集部